千五百二十八(和歌) 1.ヨドバシカメラ、2.の私と定型詩の昭和四十五(1970)年
辛丑(2021)
二月十八日(木)
炊飯器をヨドバシカメラで購入した。一日目は(1-1)ヨドバシカメラと(1-2)ドンキホーテ、二日目は(2-1)ヨドバシカメラと(2-2)ビックカメラで比較した。
まづ(1-1)ヨドバシカメラで、安い物は七千円程度から高いものは十万円まで幅が広い理由を尋ねた。メーカーが同じなら、炊き上がり方と価格は一致すると云ふものだった。この回答は優れたものだ。
(1-2)ドンキホーテは別の目的で行ったのだが、ここにも炊飯器があることに気付き、価格を見た。翌日(2-1)ヨドバシカメラで価格を見て、電気製品は説明も必要だから、家電専門店で購入しようと決定した。
家電店の店員は世の中に必要だ。ドンキホーテは説明が不要な商品に住み分けすべきだ。次に(2-2)ビックカメラを見て、(2-1)と(2-2)は大差ないため、(2-1)で購入した。
とは云へ、(2-1)に不満がない訳ではない。一日目はよかったのに、二日目は男女の店員が雑談をしてゐた。私の前でする訳ではないが、隣の通路でも聞こえる。私語はどこまで届くか気を付けてほしい。
お客様に聞こえないならよいが、聞こえる雑談や無駄な物音を立ててはいけない。無駄な物音とは、仕事で発生するのならお客様は何とも思はない。暇つぶしや私用で音を立ててはいけない。
店員は お店に出たら
俳優が 舞台に立つと
同一だ 大観衆は
見えないが 今も聞こえる 拍手喝采
二月十九日(金)
エスカレータに乗ると、ヨドバシカメラの歌が聞こえた。この歌は、CMの天才だ。日本では「権兵衛さんの赤ちゃんが風邪ひいた」で親しみのあるメロディーの替へ歌を作るなんて天才だ。「まーるいみどりのやまてせん」の歌詞も天才だ。
ヨドバシカメラが大きくなったのは、この歌がすべてだと云っても過言ではない(この時代に店へ行った人は別の感想を持つかも知れない。テレビでCMを見ただけの人はこのやうな感想を持った)。
しかし私はこのとき、ふと別のことを思ひ出した。五十年くらい前にこの歌を聞いたときに「まんなか通るは中央線」の「は」を改良できないか考へたことを。
曲を無視すれば、「は」を削除したほうがいい。しかし削除すると、曲に対し字足らずになる。昔感じたのはここまでだった。今考へると「まんなかを通る中央線」にすると、字足らずは解消するが曲に対し一拍遅れる。やはりこのままがいいのか。
新宿の ヨドバシカメラは
CMの 歌のみにより 登龍の門へ
二月二十日(土)
山手線が「やまてせん」から「やまのてせん」になったのは昭和四十六年だ。ヨドバシカメラの歌は「まーるいみどりのやまてせん」だったから、昭和四十五((1970)年辺りに作られたことが判る。(三月七日追記、最初のCMは昭和五十一年ださうだ、以下の二行も修正)
私が和歌に本格参入したのは昨年八月だ。しかし、昭和五十一((1976)年既に定型詩への興味があったことを、感慨深く懐かしみながらエスカレータを降りた。
昨年は 和歌に参入
今月に ヨドバシカメラの
歌聞けば 昔の詩への 感よみがへる
(反歌)
定型詩 古来日本の 宝にて 古きを受けて 未来に繋ぐ
(反歌)
大自然 これは地球の 宝にて 古きを受けて 未来に繋ぐ
「まんなか通るは中央線」を「まんなか貫く中央線」或いは「まんなか支へる中央線」「中をオレンジ中央線」にすれば、おそらく一番よくなる。しかし五十年間続き親しまれた歌詞は、古きを受けて未来に繋ぐこともよい。(終)
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