千四百五十八  小泉進次郎と村山富市を批判
庚子(仏歴2563/64年、西暦2020、ヒジュラ歴1441/42年)
八月十五日(土)
小泉進次郎が、靖国神社を参拝した。神奈川新聞のホームページによると
靖国神社を参拝した小泉氏は15日午後、「二度と戦争を招いてはいけない。不戦の誓いは一衆院議員であろうと、大臣であろうと変わらない」と述べた。(中略)中国や韓国など近隣諸国への影響は「あり得ないと思う」と否定し、「どの国であろうと、その国のために尊い犠牲を払った方に心からの敬意と哀悼の誠をささげることは当然だ」と語った。

問題のある部分を赤色にした。まづ「どの国であろうと、その国のために尊い犠牲を払った方に心からの敬意と哀悼の誠をささげることは当然だ」は正しい。一方で、中国や韓国など近隣諸国が言及するのはそのことではなく、東條英機などA級戦犯が祀られてゐることだ。
だから小泉が記者の質問に答へるべきは「あり得ないと思う」ではなく「一般の戦死者に対し敬意と哀悼の誠をささげたのであり、東條英機などA級戦犯にはささげなかった」と答へるべきだった。
更に「東條英機などは、当時非欧米地域のほとんどを植民地にした西洋列強及び、中国に対する開戦責任は裁かれたが、国民に対する敗戦責任は裁かれてゐないので、これらの人たちに対しては、敬意と哀悼の誠をささげませんでした」と答へると、より良かった。
追加して「原爆と云ふ人類最悪の戦争犯罪を行なった人たちが、未だに裁かれてゐないことは、まことに不公正なことです」と云ふべきだ。
小泉が批判される理由は、閣僚として安倍を支へるからだ。モリカケ桜IR検察庁アベマスク1億5000万円を傍観することは、許されない。

八月十六日(日)
村山が十五日に談話を発表した。問題点は
日本のかつての同盟国のドイツ、具体的には西ドイツの、ワイツゼッカー大統領は、同じ戦後40年にあたるドイツ敗戦記念日の1985年5月8日に、連邦議会で「過去に目を閉ざす者は、現在にも盲目となる」との記念演説を行い、内外に感銘を与えました。

米英仏蘭は、非欧米地域のほとんどを植民地にしたことに、目を閉ざし現在でも盲目なのか、それとも違ふのか。村山の見解はどちらか。
ワイツゼッカーさんの主張は、ユダヤ人虐殺を述べたのか、ヒトラーのチェコスロバキヤ割譲要求にイギリスなどが最初譲歩したのにヒトラーがその後も要求を次々に出したことを述べたのか、村山はどれだと思ふか。
私がこの問題を気にする理由は、十年ほど前だらうか、私が労働組合に所属してゐたときに、全労協系で新左翼系の副委員長が私に「パリ不戦条約を日本が一方的に破ったから、日本が悪い(つまり米英仏蘭は悪くない)」と言った。なぜ私にだけ言ったかは、この副委員長は朝日新聞編集委員の女と仲が良かった。
世界大恐慌で、植民地を持つ側はブロック経済圏への輸入禁止を行なったから、植民地を持たざる側は大変なことになった。パリ不戦条約は、植民地を固定し保護すると云ふ重大な欠陥があった。
或るとき、朝日新聞の女が、友誼組合の元委員長の隣に座り、突然私に「陰謀史観」だと云ふ。議論するうちに、私が「道徳は必要だと思ひますよ」と答へると、この二人がげらげら大笑ひした。
私はそもそもこの女を知らないし、先ほど述べた編集委員と同じかどうかさへ知らない。なぜ私に突然云ふのか不明だし、友誼組合の元委員長はうちの組合が主催する戦後労働史学習会の講師だから、私とは顔なじみだ。なぜ突然敵対したのか不思議だった。
それから暫くして、友誼組合の女性専従執行委員と前委員長が怪しげな店に出入りしたり、げらげら大笑ひした元委員長がこの女性専従執行委員にドラッグレイプまで行ったりと週刊誌に書かれた。なるほどげらげら大笑ひしたのは、かう云ふことがあったのに私が「道徳」なんて言ったためかと納得した。
かつて日本では、自民党と革新勢力が対決し、だからアメリカかぶれになることなく平衡を取ることができた。野党第一党だった社会党を激減させ解散させたのは村山だ(社民党は、社会党を一旦解散したあとに結成したことを当時は強調した)。
左翼崩れは、単純唯物論になる。そして文化破壊を行なひ、日本では英米かぶれになる。元社会党左派、元マルクス主義者の村山は、単純唯物論だ。(終)

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