千三百七十六 中国は、各国が賛成できる「アメリカ先住民保護移民規制法案」の制定を
己亥、西暦2019、ヒジュラ歴1440/41年、紀元2679年、仏歴2562/63年
十月二十日(日)
アメリカ下院が「香港人権・民主主義法案」を可決した。中国は対抗して「アメリカ先住民保護移民規制法案」を制定するとよい。ここで重要なことは、アメリカ以外が中国に賛成する法案にすることだ。欧州、アジア、アフリカ、中南米。すべての地域が賛成する法案だ。
ここで、なぜ中国に肩入れするのかを明らかにしておくと、世界は一極より二極のほうがよい。米ソ冷戦時代を見よう。日本には消費税が無く、自動車は時速100Kmを超えると、社内にキンコンキンコンと云ふ音が鳴った。つまり日本独自に政策を立てられた。日本は世界で最も成功した社会主義国と呼ばれた。
二極よりは多極のほうがよいとする意見もあるだらう。多極にするには、まづ二極だ。

十月二十二日(火)
中国がヨーロッパから尊敬されないのは、自由と経済の双方で劣ると思はれてゐるからだ。かつて、自由はあるが貧困もあるのと、自由に欠けるが貧困がないのと、世界は二種類と思はれた。
ところが今は、自由で経済が発展した国と、自由に欠けて経済も劣る国に分かれた。理論上は変だ。統制経済のほうが平等になるからだ。そのからくりは地球破壊と引き換へだ。
マルクス主義で云ふと、将来の人類と野生生物の生存権を搾取するのが近代資本主義で、それだけの理由で経済発展した。この理論だとヨーロッパでも賛同者は多いだらう。
経済で遅れると軍事でも遅れるから、中国自身が欧米に対抗して資本主義を採用するのは、問題ない。

十月二十三日(水)
ヨーロッパに賛同者が現れるのに対し、アジアアフリカでは国全体を「アメリカ先住民保護移民規制法案」支持にすることができる。欧米の近代資本主義から将来の人類と野生生物の生存権搾取を除いたら、利点はなくなる。
共産主義はレーニン以降、唯物論を前面に出したため、スターリンの粛清や、毛沢東の文化大革命、ポルポトの虐殺を生んだ。
弁証法的唯物論は、資本主義の原理である単純唯物論に対抗するものであり、しかしマルクスの時代から現在までを振り返ると、文化の重要性が見逃がされてゐた。文化には宗教も含まれる。近代資本主義は世界各地の文化を破壊するため、ヨーロッパを含む世界各地で混乱が続く。
マルクスの真意は弁証法であり、単純唯物論に反対するものだと分れば、かつて中国の国連加盟をAA諸国が歓迎したのと同じく、「アメリカ先住民保護移民規制法案」を支持するだらう。

十月二十五日(金)
世論調査で、日本人の中国への印象がよくならないと云ふ。尖閣諸島や漁業の問題より、中国は今でも中流階級に入らない人が多く、普通選挙ではない。そのことへの日本人の優越感が原因とみた。香港問題がそれを増大させた。
資本主義の優位は、子孫たちの生存権を搾取することと引き換へだ。共産主義国は、ここを突かないと、自称先進国(地球を滅ぼす行為が先に進む国)の見かけ上の優越感に勝つことができない。見かけ上の優越感とは、本当は優れてはゐないのに、子孫と野生生物の生存権を搾取することで優位に立つと勘違ひすることだ。

十月二十六日(土)
第二次世界大戦の後に、共産主義がAA諸国から好意的に見られたのは、西洋列強による帝国主義への批判とともに、共産主義勢力は民族自立を掲げてきた。だから孫文はソ連になびいた。中国では少数民族への優遇が、世界に報道された。
残念なことに、民族自立は理論に裏付けられたものではなく、帝国主義に対抗するためのものだったから、戦後は文化大革命やポルポトの虐殺を生んだ。
民族自立とは、文化の尊重だ。ここまでは共産主義者も気付いた。しかし文化の尊重とは伝統の尊重だ。ここで伝統とは既得権維持や暗愚に起因する守旧ではない。それでは反動勢力になってしまふ。
北朝鮮とベトナムの漢字廃止は心配だ。なぜなら長い年月を掛けて、漢字に合った遺伝子と社会習慣が形成された。北朝鮮が世襲に固執するのと、ベトナムが貧しいのと、韓国で前大統領の逮捕など混乱が続くのは、漢字廃止が原因とみた。
伝統を軽視すれば、新制度の成功と失敗の比率は五分と五分だ。伝統を尊重すれば、新制度の成功と失敗の比率は七分と三分だ。
西洋の、自由だ民主主義だと叫ぶ連中は、真の自由と民主主義を生むものではなく、各国各地域の文化を破壊し混乱に転落させる。共産主義が世界各地の民族主義と連携すれば、アメリカに対する第二極として、アメリカと平和共存することは可能だ。
第二極として対立しながら、平和共存する。これが真の平和だ。(終)

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