千三百九 オバササヤドーの経典学習会(心に関する隋観)
己亥、西暦2019、ヒジュラ歴1440/41年、紀元2679年、仏歴2562/63年
五月二十日(月)
昨日はオバササヤドーの経典学習会があった。始まる前に、昔は午後一時から瞑想で、電灯を切って行った話をしたところ、最近は一時半からの瞑想が雑談の時間になってゐたのだが、皆できちんと瞑想をした。三十分後に学習会が始まった。
今月は「心に関する隋観 Citta-nuppasana-」(-は字の上に横線)だった。経典は
比丘たちは、どのやうに心の隋観をするか。怒りのある心を「怒りのある心」と隋観し、怒りのない心を「怒りのない心」と隋観し、(以下、「愚鈍な心」「愚鈍でない心」「薄弱な心」「散乱した心」「大心」「小心」「有上心」「無上心」「定心」「無定心」「解脱心」「不解脱心」も同じ)

これについて、私のメモによると次の解説があった。
心は対象があって、対象を判ること。対象としては五感。
前の心がどうだったかを、後の心が判る。
判ることは心が生じて消える。流れる水と同じで前と後は同じではない。それが判らないと「私の心」になってしまふ。
心が生じて滅するのは、すごく早い。ブッダも例へられないほど。心は無常。それが判ると私がない、執着がない。
心は体みたいな形がない。心は地水火風があってと云はれるが、探すことはできない。楽器、例へば竪琴の音はどこから出るのか判らないのと同じ。
智慧で観察する必要がある。ずっと見る、正思惟。注意して見ないと判らない。心が判らないときれい/きれいではない、しか判らない。心を見ると欲、瞋りが判る。
人間は何を見ても悪い心になる。そのままにすると悪い行ひになる。
貪りのある心は欲もある。心はスィタだけではなくスィタピタ(心所)とくっついてゐる。貪りの心に、執着が付いてゐる。
貪りのない心になると、前の心が判る。貪りのない心とは、貪りがないのではなく、別のところに付いてゐる。
瞋りのある心が判ると、瞋りのない心になる。薄弱な心は、修行してゐるときだるいなど。判れば心が戻る。
大心は、或る程度瞑想やって禅定になった人が感ずる。遊びが楽しくなくなり、例へばアナパナするとき楽しくなる。小心は、禅定までまだ行ってゐない、或いはたどり着けるが今はまだの人が感じる。
有上心は、例へば欲界心だとしたら、無上心は色界心。有上心が色界心だとしたら、無上心は色界心。
定心はサマディまでは行ってゐないがその近く、無定心はそこまでたどりついてゐない。
解脱心は、瞬間的でずっと解脱ではない。ない(無常)が瞬間的に判る(1つ目)。2つ目は、或る程度解脱する。苦と判る、執着は自分はないと判り、瞬間より少し長い。不解脱心は、解脱てきてゐない。無常を常にあると思ったり、苦を楽しいと思ったり、執着で我があると思ふ。
Cittanupassanaはウィパッサナだけやりたい人のため。それ以外はサマタにも使へる。解脱心などあるので禅定してウィパッサナやりたい人にも向く。

以上の、貴重なお話があった。

五月二十一日(火)
本日は五時からサヤドーに用事があるので、休憩なしで引き続き質問の時間になった。
瞋りが治まると、功徳の心に。善心に。
禅定になるまでの方法は教へてゐないのでヴィパサナ用。
2つ目は瞬間より長いが、そこまで長くない。

以上のお話があった。

五月二十二日(水)
終了後に、一回の集会室でお茶を飲みながら懇談するが、ここ数年は余った料理を頂くことが多くなった。今回は昼に誕生パーティーがあったためか、料理がたくさんあった。 (1)青マンゴー、(2)魚を空揚げにして大量の唐辛子をまぶしたもの、(3)小型で細長い(3cm×10cm)魚を固くなるまで焼いた(焦げ目がないので焼いたのではないかも知れない)、(4)骨付きの肉(鶏だと思ふ)、(5)きゅうりとにんじんを3cmくらいに切った、(6)きゃべつに味を付けたものなどがあった。
少量を残すと冷蔵庫に入れるのか廃棄で手間が掛かるし、もったいないので、(3)と(6)は私が残ったものを全部食べた。そのため帰宅後に夕食を取らなかった。今まではミャンマー料理を御馳走になっても、家では別途食べた。
高田馬場のミャンマー料理店で食べると、辛くないし油分も多くない。或いは日本人に合はせたのかも知れない。
(2)は頭から尻尾まで全部を空揚げにしたものなので、二回目に皿に取ったとき頭だった。目玉があって頭に気付いた。目玉だけよけて頭をすべて食べた。(5)は誰かが味が付いてゐないと言った。あと(2)が辛いと云ふ人もゐた。私が(2)を食べて舌が辛くなったあと(5)を食べると舌が中和されて丁度よくなると言ったが、追従する人はゐなかった。だから(2)と(5)も余ったが、これはたくさんあり、翌日以降も使へるからそのままにした。(終)

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