千二百八十八 西洋野蛮人に地球破壊を止めさせよう
平成三十一己亥年
三月三十日(土)
西洋野蛮人の始めた地球破壊を止めさせることは、アジア、アフリカ、中南米の急務だ。とはいへ今では地球破壊を行ふのは西洋野蛮人に留まらない。一月二日の落慶新聞電子版の記事を紹介すると
COP24、ルール採択も実効性に不安 懐疑派が増加

と云ふ題で
17年にパリ協定からの離脱を表明した米国はCOP24に閣僚級は派遣しなかった。COP24でも日欧などが米国にパリ協定に「残留するように強く働きかけた」(原田義昭環境相)にもかかわらず離脱の撤回はしなかった。

アメリカは移民国が癌細胞化したもので、地球破壊に対する態度が極めて鈍感だ。世界はアメリカは癌細胞であることに気付き、移民受け入れ停止、特定の数州にまとめて居住することを要求すべきだ。
環境問題に先進的とみられていたオーストラリアもマコーマック副首相が「再生可能エネルギーは基幹電源の石炭を完全には補えない」と主張。(中略)気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が18年10月にまとめた温暖化対策の必要性を訴えた報告書についても「一つの報告書で国の政策が変わることはない」と一蹴した。

欧州は西洋野蛮人の本場とは云へ、地球保護に対する態度には日本やアジアも見倣ふべき点が多い。移民国のうち癌細胞化してゐない各国は、政策の基本は欧州と同じだが、先祖代々が居住してゐない、人口密度が低い、などの理由で、時として欧州より悪化する。記事は最後に
IPCCは各国が現在提出している削減目標を足し合わせても、今世紀末の気温上昇は3度近くに達するとしている。罰則などの強制力を伴わないでパリ協定が掲げる「2度目標」が本当に達成できるかは不透明だ。協定は20年以降の運用に向けて正念場を迎えている。


三月三十一日(日)
人間に、他の生物の生活の場を奪ふ権利はない。そのことを最も強く感じたのは、withnewsに載った
アライグマ、安易に飼い「流血の日々」 次第に見せた「野生の顔」 それでも手放さなかった8年10カ月

と云ふ記事だ。
10月17日夜、東京都港区の赤坂の繁華街にアライグマが現れ、警察も出動する大騒動になりました。でも、アニメ「あらいぐまラスカル」(1977年放映開始)は、少年との心温まる交流が人々の心を捉え、愛らしいイメージだったはず……。かつて自宅でアライグマを飼育し、流血を繰り返した壮絶な日々を経験。甘い考えで野生動物を飼ったことへの後悔から、本も出した児童文学作家のさとうまきこさん(70)の思い出を聞きました。

で始まる。
ペットショップの店員から「猫ちゃんみたいなものです」と説明を受け、15万円で購入。「ぺー太」と名付け、次男は大喜びでした。(中略)哺乳瓶に両手を添えて猫用ミルクを飲み、タバコの煙をつかもうとする。愛らしい姿を見せていたペー太は、次第に野生の顔を見せるようになりました。
生後4カ月になると、戸棚や扉を開け、中身を出してしまうように。(中略)「子育てと同じように根気よく繰り返し教えれば、きっとしつけられる」と思っていましたが、(中略)思い切りかまれるので、するどい爪が突き刺さり流血することもたびたび。(中略)獣医のすすめで、去勢とキバを切る手術もしました。

そして八年が経過し
ペー太は晩年、腎臓の病気になりました。運動できない環境と、食べ物が原因だったようです。さとうさんは自分でも意外なほどに、ショックを受けたそうです。
「何歳まで生きるのかと思ってしまった時もあったけれど、いつのまにか、ペー太は私たち家族の一員になっていた。そう気付いたんです」
「ぺー太は何にも悪くない」
病気後はびっくりするほど穏やかな性質に変わり、最期の1年ほどはケージから出し、自由に過ごさせることができました。
ある朝、息を引き取ったペー太の顔を見て、さとうさんは「おりの中で飼ってごめんね」と、話しかけたそうです。
「ぺー太は何にも悪くない。野生動物がどういうものかを調べもせずに飼った自分への怒りと、安易に売りつけた店への怒りがあります」

金儲けのため安易に売りつける店と、金儲けのため石油を大量消費する西洋野蛮人と、それが癌細胞化したもの(アメリカ)と、それらの追従者たち(日本など)に、違ひはない。

四月十二日(金)
昨年12月日本経済新聞電子版に
「初鳴き」「開花」季節告げる生き物消えゆく 

と題する記事が載った。それによると
鳥や虫の「初鳴き」、植物の「開花」などを記録する「生物季節観測」が曲がり角を迎えている。鳴き声や姿を確認できない動植物が年々増え、観測リストから除かれる動植物が目立ち始めた。

生物季節観測では原則として、30年間に8回以上観測されないと対象からの除外を検討する。対象の次の更新年は21年で、この際に対象から外れる可能性のある動植物は多い。
環境省のレッドリストで準絶滅危惧種となっているトノサマガエルは秋田、佐賀、福岡の3県が更新年を待たずに18年から観測を取りやめた。最も多かった1954年は55地点で観測されていたが、2018年で5地点まで減少。ヒグラシやヒバリも観測地点が減り続けている。
原因は都市化ださうだ。人口の首都圏流入が続くと同時に、全国では都市の膨張が続く。人口減少を迎へ、都市の膨張を止めないと大変なことになる。
と同時に生物減少に、今後は地球温暖化が加はる。そろそろ影響が出だしたのではないか。

四月十三日(土)
共同通信によると
世界の猛禽類、約2割は絶滅危機 減少深刻、北海道のシマフクロウ

と題する記事で
ワシ、タカ、フクロウなど世界各地にすむ約550種の猛禽類の52%で個体数が減っており、18%が絶滅の危機にひんしているとの調査結果を、国際的な鳥類保護団体バードライフ・インターナショナル(本部・英国)などの研究グループが21日までにまとめた。日本でも34種中14種で数が減り、北海道のシマフクロウなど3種の絶滅危惧種も含まれている。

西洋野蛮人は、地球を破壊し、野生生物を絶滅に追ひやる主犯だが、その一方でそれに反対する人たちもゐる。そこが、西洋野蛮人の癌細胞化したアメリカとの違ひだ。

四月二十日(土)
癌細胞化したのはアメリカ全体の話であり、個々のアメリカ人には良心的な人もゐる。jiji.comには
世界滅亡まで「あと2分」=過去最短の水準維持-米科学誌

と題して、次の記事が載った。
米科学誌「ブレティン・オブ・ジ・アトミック・サイエンティスツ」は24日、核戦争や気候変動によって世界が終わるまでの猶予期間を象徴する「終末時計」の表示時刻について、人類滅亡を示す午前0時まで「あと2分」とした。米ソ間の核軍拡競争が本格化した1953年と並び、過去最短だった昨年の水準を維持した。

2分は大げさな数値ではない。地球の長い歴史から見れば、人類が滅びるまでの時間は2分±αだ。αは数十年から百年だ。プラスマイナスだから、マイナス百年もあり得る。人類は百年前に滅んでゐたとしても不思議ではない。滅びないから、原爆 と云ふ人類史上最悪の戦争犯罪、ガス室と云ふ二番目が起きた。
原爆は原子核反応だから最悪、ガス室は原子反応だから二番目、銃弾や爆弾は分子反応だから三番目。人類が滅びるのは自業自得だから仕方がないが、西洋野蛮人とそれに追従する日本など以外の国々を巻き添へにするのは可哀さうだ。野生生物を巻き添へにするのは、もっと可哀さうだ。(終)

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