千二百七十三 1.中華春節燈籠祭・東京燈会、2.東急バス1日乗車券
平成三十一己亥年
二月十七日(日)
駒沢公園で中華春節燈籠祭・東京燈会が昨日と本日開催され、私は本日観に行った。偶然ウォーカープラスとレッツエンジョイで見つけた。危うく見逃がすところだった。駒沢公園へは、通常ならJRと東急で往復する。しかし首都圏の通勤電車は人口の東京集中で利益を上げ、これは鉄道会社の努力ではない。
だから新宿から東急バスの1日乗車券で駒沢公園に行き、余った時間で横浜まで行こう。ところが路線図を見ると、東急バスは新宿まで来ない。そこで新宿から幡ヶ谷折り返し所まで歩き、1日乗車券(510円)を購入した。東急バスの1日乗車券は便利だ。これを応援しようと云ふ意味もあった。
路線図でもう一つ発見した。東急バスは、横浜まで乗り入れなくなった。そこで新横浜までを計画したが、都内から新横浜に行くには、難所がある。2つの方法があり、まづ五反田から川崎駅に行き、このあと蟹ヶ谷辺りが難所になる。もう一つは渋谷から二子玉川に行き、高津営業所から先の本数が少なく、この部分は歩くことになる。この場合も蟹ヶ谷を経由するが、川崎から行く場合と比べれば時間は掛からない。
行き先は未定のまま、新宿から一部区間を走りながら幡ヶ谷折り返し所へと急いだ。ここのバスは30分に一本しかなく新宿を30分前に出発したからだ。地下道が青梅街道から離れるところで地上にでればいいのに、朝の通勤時にときどき歩く方法で都庁とワシントンホテルの丁字地下路に行ってしまった。そこから地上に出たら、韋駄天の像があった。急いでゐるのに説明文を読んだ後、青梅街道を走ると信号で待たされるから玉川上水の旧水路跡を経由して幡ヶ谷折り返し所に至った。
折り返し所の向かひにスリランカ人比丘のスマナサーラ長老のお寺があるので、仏像に参拝しようと思ったが、予想どほり扉に鍵が掛かってゐた。バスの車内で、田園調布行きバスの乗り換へる停留所を訊いたが、渋谷まで行ったほうがよいと云ふ。渋谷で等々力行きが止まってゐると云ふので、それに乗った。この場合は駒沢公園西口を通る。バスの運転手は親切だ。ここが首都圏の鉄道との違ひだ。
-------------------------ここから「歴史の流れの復活を、その三百四十二」----------------------------
会場には三国志、孫悟空、紅楼夢などの大きな張り子がある。かつて毛沢東は「アメリカ帝国主義は張り子の虎である」と言ったが、それは過去のことだ。今では米中が平和な時代になってよかった。紅楼夢は知らなかった。多くの日本人が同じだと思ふ。
会場は中国の略字が使はれてゐる。出店は民間と主催者側がある。民間は日本企業或いは在日中国人の経営だから日本式の略字だが、主催者側は中国の略字を使ふ。ここが今回の開催目的が少し逸れたかなと感じた。私が思ふに主目的は日本人に中国を紹介することだが、中国政府への忖度が多くなった。しかし第一回目だ。今後、回数を重ねると日本でも徐々に人気が出るだらう。

二月二十日(水)
三国志は中央が孫権が中央、曹操と劉備が両脇だ。三国志の中心人物は曹操または劉備だ。一番可能性の低い人が中央なので、民芸コーナーの通訳の若い女性に質問したところ、隣のブースの若い男に訊いた。その男性が私に日本語で、孫権が一番長生きしたと回答したので、なるほどと感心した。
貴州のブースでいろいろとお話を伺った。貴州と云ってもどこにあるか判らない人が多い。私もその一人だった。四川省、湖南省、広西チワン族自治区、雲南省に囲まれた卑怯だ。中国で最も貧しく、しかし少数民族の比率が五割。観光に力を入れ省都にはホテルが建設された。貴州を観た後に三国志の成都に行くコースは人気が出るだらう。パンフレットには貴州内の少数民族巡りが多い。茅台酒巡りも一つある。少数民族の一つは楽譜が無いのに伝承でハーモニーのある歌を持つさうだ。
少数民族政策について、西洋野蛮人どもの考へた多数決には欠陥がある。その典型がイスラエルだ。多数決でないのであれば、パレスチナ人はユダヤ人が来ても心配しないし、ユダヤ人も政権を握ろうとは考へなかっただらう。中国では毛沢東の時代に少数民族優遇政策を打ち出した。それが現在はどうなったのか心配だ。少数民族を漢民族の多数で圧迫してはいけないし、少数民族を優遇すれば、漢民族の伝統も尊重することが社会の安定に必要なことに気付き、これは単純唯物論に決別するとともに、西洋野蛮人の近代思想と資本主義こそ単純唯物論だと理解できる。中国が単純唯物論と訣別できれば、アジア、アフリカ、中南米の諸国は中国と親善を保たうと考へるやうになる。
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二月二十一日(木)
蘇州、徐州のブースにも寄ったあと、駒沢公園東口から田園調布行きのバスに乗った。田園調布はバスターミナルが複雑だ。路線は少ないから単純だ。かつてここから羽田空港行きの路線バスがあった。インターネットで調べるとかつては東急と京急の共同路線だったが、私が乗った昭和60(1985)年頃は京急の単独路線だ。途中(大田区役所前か)で時間調整をしたことを思ひ出す。
田園調布から蒲田行きのバスに乗り池上警察署の次(単に降りそびれた)で降りた。新横浜に行く計画は既に放棄し、川崎に行くことにしてゐた。ここで川崎も放棄し、駒沢公園に再び寄るつもりだった。川崎発五反田行きに乗り、大崎広小路で大井町発渋谷行きに乗った。計画が更に縮小し、渋谷から帰宅することにした。渋谷で幡ヶ谷折り返し所行きの時刻表を見ると15分待つ。こんなこともあらうと地下鉄の土日券を1枚持ってきたので、それで新宿三丁目まで乗った。
新宿から幡ヶ谷までJRと京王線を使ふと往復で(JR154円+地下鉄土日券1700/14)*2=550.9円。新宿から幡ヶ谷折り返し所まで往復歩くと1日バス券510円だが、帰りは渋谷から新宿3丁目まで地下鉄に乗ったので510+1700/14=631.4円。80.5円余分に掛かったのは、バスであちこち行けたのだから、想定範囲だ。私が歩いたり1日乗車券を使ったり土日券を使ふには、価格以外の要因もある。
東急バスに提案がある。幡ヶ谷折り返し所から延長し、真弱まで伸ばすべきだ。さうすればこの路線は現在30分間隔だが15分間隔になるだらう。並行する京王バスと調整が必要なら、新宿幡ヶ谷折り返し所の間は無停車でもよい。(終)

追記二月二十二日(金)
パンフレットを見ると、三国志などは張り子ではなく、燈籠だった。夜になると点燈するのだらう。

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