千二百六(モリカケ疑獄百五十九) 安倍は攻めやすい
平成三十戊戌
九月三十日(日)
安倍が総裁に選ばれたことは、野党にとり幸運だった。安倍は攻めやすい。石破さんは攻めにくい。
そのことは安倍の側近も判ってゐる。だから「野党が政策論争をすると怖い」と正反対のことを言ってみたり、最近では一部マスコミが立憲民主党の支持率が下がったと言ひ始めた。
これは当然のことだ。国民の目が自民党総裁選に向いたときに立憲民主党の支持率を訊いても下がるに決まってゐる。当ホームページでさへ、(モリカケ疑獄百四十四)から(モリカケ疑獄百五十八)まで石破さんを応援した。その間に「どの政権を支持しますか(1)自民党安倍政権、(2)自民党石破政権、(3)立憲民主党政権、(4)全野党政権」と訊かれたら「(2)自民党石破政権」と答へただらう。だから立憲民主党が心配する必要はない。
十月一日(月)
心配は要らないが、国民が心配するのはリベラルに偏ることだ。国民は死刑廃止を望んではゐない。安倍政権の支持率が上がった理由に、オウム真理教の死刑囚を全員処刑したことが挙げられる。
立憲民主党が、議員立候補者の4割を女性にするさうだ。これは一長一短がある。立候補者個人の資質により、人気が出る場合と没落する場合がある。私が期待するのは、モーレツサラリーマン一掃のため女性が社会に進出することだ。或いは女性の立場から男女協調の進言ができる人だ。あと未婚者対策も重要だ。少子化を改善するには既婚の比率を高めなくてはいけない。
間違っても、男女対立を煽る人を候補者にしてはいけない。(10月6日追記)片山さつきは目立ちたがり屋だから、そこを誤解してゐる。ここも攻めどころだ。
十月二日(火)
財務省の職員が自殺をした。この事実は年月を経過しても消えない。安倍と麻生は、毎日さぞ寝起きが悪いことだらう。この際、麻生を更迭したらどうか。本当は安倍を更迭するとよいのだが。
野党は、職員が自殺したことをどんどん攻めたほうがいい。代議士とは国民の代はりに、面倒な議論、やりたくない議論までもする人のことだ。間違っても、国会議員が国民に指導してやる、といふ態度はいけない。
私が小学生のころに、芸能人で参議院議員になった人が自分を「代議士」と呼んで、物議を醸したことがあった。代議士は衆議院議員にしか使はないためだ。戦前の貴族院議員は国民の選挙ではなかった。だから衆議院議員だけを代議士と呼んだ。
今は参議院も普通選挙だから、実質は代議士だ。衆参両議員は、国民の為に悪代官ならぬお友達濡れ手に粟商売推進大臣を退治してほしい。
十月三日(水)
安倍内閣のアクリョウ、ではなかった閣僚が決まった。攻め口が三つある。まづは安倍のモリカケ疑惑、二番目に麻生の職員自殺。三つめはマスコミが早速名付けてくれた「在庫一掃セール」だ。
共産党の小池さんは「在庫一掃セール」はさすがに失礼だからと「閉店セール」と名付けた。こちらもよく考へると、中身は在庫一掃だ。安倍商店を閉じる分だけ付加価値が付いた。
野党は国会で質問するときに遠慮なく「マスコミでは在庫一掃と書かれてゐますが」と枕詞を付けるとよい。「安倍首相はこれまでもあなたを大臣にする機会はあったはずですが」でもよい。意気揚々の新任閣僚に反発を起こさせよう。
十月四日(木)
麻生の留任は、お友だち人事の典型だ。自民党内でも批判が多い。週刊新潮のWeb版、デイリー新潮によると
「麻生財務相」は自殺者出しても留任 自民党議員は「皆、ありえないと思っている」
と云ふ題で、記事の後半には
自民党のベテラン議員もこう本音を語る。
「普通なら当然、責任をとって辞めるべきだろう。だいたい、永田町でだけでなく一般社会でも、組織におけるトップとは何か不祥事が起きた際に、責任を取るために存在するものだ。安倍さんは、その点をどう考えているんだろうね。自民党内でも、よほどの“安倍シンパ”を除けば、今回の麻生続投は本音を言わせてもらうと皆、ありえない人事だと思っている。“安倍一強”で総裁選も終ったばかりだし、誰も口に出して言わないだけですよ」(終)
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