千百七十五(モリカケ疑獄百四十七) 安倍自民党と、性格が悪い集落の共通点
平成三十戊戌
八月二十日(月)
役立つ記事二題で紹介した「2.農村の問題点」は、安倍自民党と共通点が多いので、再度取り上げることにした。東洋経済オンラインに載った清泉亮さんの
恐怖!田舎暮らしは「地獄の沙汰もカネ次第」 場所によってはこんなにヤバい「お金の話」

である。
小学生に上がったばかりの長女とともに移り住んだ高藤さんは就農支援を受けながら、それなりに地域にも溶け込み、(中略)自治体が発行する移住体験記のパンフレットに、家族全員で紹介されたこともあった。

前回紹介したやうに、おすそ分けの倍返しで毎月の収入の2/3が消へることもあった。それでも必死に努力したのだらう。それなのに急変する。
移住して6年目、長女が小学校を卒業するときだった。(中略)「誰の金で生活できたと思ってやがるんだ」「俺たちの金で海外に行きやがって」
長女の修学旅行である海外研修旅行の件だった。かの地では、姉妹都市を結ぶ海外に、小学生の卒業旅行で行くのが恒例行事だった。(中略)過疎化の進んだその移住先には、すでに中学校がなくなっていた。集落から中学校に通う者は、早朝5時、6時には自宅を出て、本数の極めて限られたバスに乗るか、あるいは毎朝、家族が10キロ以上離れた場所まで送らなければならない。
「(前略)それで、中学校がある佐久市内に越すことに決めたんです」
(中略)高藤さんは、引っ越し後もようやく軌道に乗り始めた農業を続けようと思っていたが、手のひらを返したように一変した空気から、農業から離職し、佐久市内で電気会社に再就職することになった。

特に仲のよかった家もあったことだらう。それなのにこんなことになった理由は
「集落では1人が言い出すと、全員が自分の意思に関係なくそっちに流されますから、昨日までの友も今日の敵で、もうダメなんですね。理屈じゃないんです。たとえ理不尽な言いがかりであっても、言われたら最後、うわさを立てられたら最後、なんです」

派閥全員が、お友だち濡れ手に粟、本人と周囲が嘘だらけの男を支持する。通常の組織ならあり得ない。安倍自民党とこの集落は、瓜二つだ。

八月二十一日(火)
「俺たちの金で海外に行きやがって」などの噂は、ゲートボール場で広まった。
集落には、ジェットヒーターまで完備された全天候型のゲートボール場がいくつもある。うわさ話は年間を通じ、ゲートボール場で火が付き、そして拡散し、尾ひれがついてまたゲートボール場に戻ってくる。あるいは、辺りにたった1つの診療所のロビーで。
「うわさ話だけは、インターネットよりも速いと言われる土地だと言われていたので……」

それにしても、ジェットヒーターまで完備された全天候型のゲートボール場がいくつもあるとは驚きだ。修学旅行は大した金額ではない。ジェットヒーター完備のゲートボール場を幾つも作るほうがよほどカネが掛かる。
国民にはTPPによる生活不安定や消費税増税などで負担を掛けながら、自分たちは参議院議員の定数を増やしたり、森友学園の土地を激安で売却したり、膨大な税金を加計学園につぎ込む。意地悪集落と安倍自民党はそっくりだ。

八月二十二日(水)
ゲートボール場で遊ぶ老人たちは、世の中の役に立ってゐない。安倍自民党を支持する議員どもも、役立ってゐない。自民党は非労働者政党が合併してできたため、かつての自由党、改進党、国民共同党などが派閥として残った。そして派閥抗争が政権交代の役割を果たした。
派閥抗争は心臓に悪い。大平正芳はそれが原因で亡くなった。小渕恵三は脳梗塞で亡くなったが、心臓も悪かった。当事者にとっては大変だが、政策の砥ぎ合ひだから国民のためになるし、派閥内人員の練磨にもなった。
派閥抗争をしない安倍自民党は、ゲートボール場の意地悪老人と変はらない。野党は次の選挙で、意地悪集落の話をした後で安倍自民党の議員はこれと全然変はらない、と演説するとよい。長野県以外の選挙区で使へる。否、長野県でも長野、松本、木曽、伊那、諏訪、上田地方では使へる。

八月二十三日(木)
「僕らは都会にはない豊かさを求めて地方に移住する。でも、移住先が求めているのは決して人口が増えることではない。結局は金、なんですね」
それなのに身内へは金に甘い。
だが、集落は意外にも、若い住人が少なくない。皆、都会での教育を終えると、実家に戻ってきているのだ。(中略) 「親が子どもを呼び寄せ、いつかせるためであれば、惜しまずにどれだけでも金を出すからです」
(中略) 「車だって地方では家族の頭数だけ必要ですから、親が出している例はいくらでもありますよ。つまり、都会では働いても働いても生活に余裕が出ないワーキングプアとかいわれてる現代では、子どもたちも親元に戻ってきたほうが生活が楽なんですよ」
高藤さんの妻は、こうも教える。
「Uターン組の奥さんたちは陰ではブツブツ言いますが、決して嫁ぎ先から出ていきません。家や車や子どもの生活費だけじゃありません。農家だから、食料ももらっているんです。多少嫌なことがあっても、経済的なメリットのほうが勝っているから出ていかないだけのことなんです」

身内に甘いことと、それが経済的利権であることまで、安倍自民党にそっくりだ。(終)

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