千九十一(その九十五) 1.カジノに反対、2.安倍の人気取り分断工作に騙されてはいけない
平成三十戊戌
二月十六日(金)
朝日新聞のホームページによると
カジノを導入した場合の規制基準をめぐる与党の議論が15日、始まった。政府側はこの日、日本人客のカジノの入場回数を「週3回・月10回」とするといった基準案を提示。自民党のプロジェクトチーム(PT)では経済効果への悪影響を懸念し、緩和を求める声が噴出した。

週3回でも多い。3泊の旅行に行くことがあるからどうしても週3回までは認めてほしいと云ふのであれば、週3回・月6回・年12回が限度だ。
自民党内の緩和を求める声は許し難い。カジノで人生を破綻させる人たちのことを考へれば、自民党総裁は関白太政大臣ならぬ忖度堕落大臣(野党式表現)、或いは忖度堕地獄大臣(与党公明党式表現)になってしまふ。
公明党もこんな案を容認したとあっては自身が堕地獄になる。与党の立場を生かして絶対に阻止すべきだ。

二月十七日(土)
二週間前に桐生ボートレースを調べた。調べる前に予想した結論は、競艇のためのボートレースを、スポーツのためのボートレースとすべきで、そのためには選手や関係者の生活を守るために現在の形式を維持しつつ、少しづつオリンピックのボート競技に結び付くものに換へるべきだ、と云ふものだった。
ところが調べてみると、選手のランクと過去のデータ、ボートレース場の水温・風速、ボートとエンジンのデータ。舟券購入のために調べることがたくさんある。ボートレース場には新聞販売所、高い台に立つ予想屋がゐて、一つの風物詩だ。
ギャンブルではあっても、ギャンブルだけに留まらない。ボートレースは現状でよいとの結論に達した。強いて改良点を挙げれば、クラシック音楽を流すなどして、高尚な雰囲気を出すとよいかも知れない。
それと比べてカジノはどうか。考慮すべきは確率と倍率だけだ。100%がギャンブルだ。

二月十八日(日)
モリカケ問題が明らかになってから、安倍の行動原理は分断工作と人気取りだけだ。これですべての行動を説明できる。
羽生が金メダルを取った。安倍が祝福の電話を掛けた。これだって厳密に云へば変だ。安倍は行政の責任者であって応援団長でもなければ国民代表でもない。しかし電話を掛けたことは良しとして、許し難いのは受話器を持った羽生選手の笑顔や、受話器を持って作り笑ひをする安倍の写真が、マスコミ各社から報道された。
ここで羽生選手の笑顔には多くの国民が賛同する。安倍の作り笑ひには誰も賛同しない。それよりマスコミ各社がすぐに報道するその手際のよさにまづ裏工作を考へる。
次に、安倍の写真にはよせばいいのに平昌オリンピック・パラリンピックのキャラクター、白虎「スホラン」・ツキノワグマ「バンダビ」の人形が前に置いてある。これでは報道ではない。ヤラセだ。そんなことさへ気がつかないのか。

二月二十日(火)
韓国にはカジノがある。これは外国人専用で、入場のときにパスポートの提示が求められる。韓国のカジノは外貨稼ぎと目的がはっきりしてゐる。日本のカジノは外貨稼ぎを目的にしてはいけない。膨大な経常黒字は有害だからだ。
カジノを建設する候補地に東京が入ってゐる。これ以上東京に人やカネを集中させてはいけないことくらい判らないのか。
野党は今からでも遅くはないから、カジノ反対運動、カジノ法廃止運動を始めたらどうか。カジノを推進する忖度大丈夫か男のブラックを浮き立たせることができる。

二月二十一日(水)
安倍は、二番目に金メダルを取った小平選手にも電話を掛けた。マスコミに知らせずそっと電話を掛ける。これならよいことだ。後日、選手から首相の電話がそっとマスコミに伝はってくることだらう。陰徳と云ふものだ。
ところが安倍は、前回の白虎「スホラン」・ツキノワグマ「バンダビ」に加へて、今回は大型の日章旗を背後に置き、マスコミ各社は大々的に報道した。これでは八百長試合だ。オリンピックなら失格だ。
オリンピックを自分の人気に悪用する。その手口もさることながら、俺は首相だと図々しく大上段に構へて電話を掛ける。これでは忖度大上段人(そんたくだいじょうだんじん)だ。関白太政大臣(かんぱくだいじょうだいじん)とは十二の音節中九つが一致した。

二月二十二日(木)
日本人と国内在住外国人がカジノに入場するには二千円を徴収するさうだ。常習化を防ぐためで、これはよいことだ。と云ふことはカジノの客は来日者が主力になる。これはよくない。
来日者が日本で使ふお金には予定額がある。カジノで使へば、地域で使用するお金が減る。このままではカジノが栄へて地域が寂れる。また、カジノは損をする人のほうが多い。これは当然のことで、得をする人のほうが多ければ、業者と税金は赤字になる。日本旅行がよい思ひ出となり、再び来日してくれるやうに、カジノなんかで損をさせてはいけない。(完)

前、(その九十四)へ 次、(その九十六)へ

メニューへ戻る 前へ 次へ