千七十三(その八十二) 1.昨年最大の笑ひ物・官僚忖度担当大臣の誕生、2.悪質な萩生田発言
平成三十戊戌
一月一日(月)
昨年最大の笑ひ物は、流行語大賞に選ばれた「忖度」の張本人であることは間違ひない。その言動から、肩書はお推大臣(お友達濡れ手に粟商売推進大臣)としか呼びやうがなかった。
今回、流行語大賞に選ばれたので、兼任の肩書が新たに発生した。官僚忖度担当大臣である。

一月二日(火)
(その八十)でも紹介したが
認可答申に二の足を踏んだ設置審の背中を押したのは、内閣府の事務方がチラつかせた「加計からの損害賠償訴訟」のようだ。(中略) 行政訴訟に詳しい湯川二朗弁護士はこう言う。
「学校法人側による賠償請求が認められるのは、明らかな国側の過失で計画通りに開校できなくなった場合や、学生の入学手続き後に認可を取り消され、損失が発生したケースでしょう」

嘘の情報を設置審にチラつかせたのは、事務方の誰なのか。きちんと調査し嘘を伝へた責任を取らせるべきだ。と同時に嘘の情報に基づいて答申を出したのだから、一旦認可を取り消して、再審査すべきだ。
それにしても官僚への忖度支配が悪質だ。

一月三日(水)
特区は一時的なものだ。設定したときの状況が解消されれば廃止になる。期待した状況と異なるときも廃止される。それなのに内閣府の事務方がチラつかせた「加計からの損害賠償訴訟」なるものがあるとすると、特区のふりをした通常の獣医学部だ。
そんなものは絶対に許してはならない。あくまでも特区の獣医学部だ。一時的な獣医学部だ。

一月四日(木)
判り易い例を挙げると、家屋や事務所は何十年も使用できる。それに対して工事現場の仮設事務所や仮設宿泊施設は、工事が終了すれば解体される。特区は後者だ。状況が変はれば廃止される。それなのに内閣府の事務方がチラつかせた「加計からの損害賠償訴訟」により、一時的な特区ではなく恒久的な学部を狙ふことが明らかになる。内閣府の事務方を忖度支配する官僚忖度大臣は実に悪質だ。

一月五日(金)
「10月21日萩生田副長官ご発言概要」と云ふ文部科学省の文書がある。これによると内閣府や総理補佐官と話した、補佐官は農水省とも話した、とある。これでお推大臣兼官僚忖度大臣の知ったのが昨年1月だったかどうかに関はりなく、お推大臣兼官僚忖度大臣の責任だ。補佐官のやったことなのだから。
そもそも加計学園理事長は三人の大臣に会ったから、この時点でもお推大臣兼官僚忖度大臣の責任になった。一人の大臣で完結するときは、その大臣の管轄だ。二人以上に跨るときはお推大臣の責任だ。
それにしてもこの文書の内容は悪質だ。二重構造にも言及してゐる。マスコミと野党はこの文書の内容についてどんどんお推大臣(兼官僚忖度大臣)を批判したほうがよい。

一月十三日(土)
それにしても萩生田発言は悪質だ。文書によると
愛媛県は、ハイレベルな獣医師を要請されてもうれしくない、既存の獣医師も育成ほしい、と言っているので、2重構造にする。

今回の騒動で一番不信感を抱くのはまさにこの点だ。特区だ高度な獣医師だと言っても、愛媛県がやりたいことは通常の獣医師で、しかもそれを愛媛県内で就職させるのではなく、大都市に就職させ、六年間の学生下宿でわずかな利益を地元にもたらす。それにより全国の獣医師バランスがくずれようが構はない。その根性が実に悪質だ。


一月十四日(日)
この文書はお推大臣の嘘答弁を覆してゐる。お推大臣は、獣医学部の新設を知ったのは昨年1月20日だと国会で答弁した。しかし文書では、お推大臣は一昨年十一月に方針を決めたいとしてゐる。お推大臣の嘘はこれで明白になった。あとは辞任し、特区は廃止すべきだ。(完)

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