千三十七(その二) 1.講演や音楽は出演者と観客の共同作業だ(100階を上がった直接の原因)、2.新宿三井ビルのコンサート
平成二十九丁酉年
十月二十二日(日)
100階分上がった日は、昼休みに1階のホールで音楽会を行ふ日だった。今までは最後まで鑑賞して昼休みの終了時刻を迎へるのだが、この日は観客の雰囲気がいつもと違った。最前列の椅子を二つ占領する人が二人ゐた。私はそのことに気付かず三列目くらいに座ったが、ああ云ふ人たちといっしょは嫌だから、途中で席を立ち後方で立って観た。そして二曲目の「もみじ」のあと音楽会を後に、25階まで歩いて上った。
私以外にも二列目の人が途中で帰った。後方の席ならともかく最前列の8席のうち4席を二人で独占すると、会場全体の雰囲気が変になる。二年前に.池上本門寺で行はれた桐谷征一師の「作家Xと一緒にX経を楽しもう」は気に入ってゐたのだが、奇妙な人たちが机にものを置いて場所を取り異様な雰囲気なので途中から出席を取りやめた。

十月二十四日(火)
最前列八席のうち、非常識な人たち二人が四席を占領する。これは半分だから異常事態だ。出演者は「前の席は荷物を置かないようお願いします」と注意しなくてはいけない。舞台は出演者と観客の共同作業だ。

私は二曲目の「もみじ」に期待した。良く知られた曲ばかりだと小学生の演奏会みたいだが、クラシックの曲に混ぜた一曲は、クラシックを引き立たせるだけではなく、それ自身も魅力的だ。
しかし今回の「もみじ」はそれほどではなかった。編曲が悪いのだらう。しかし一番悪いのは観客席の異常な雰囲気だ。

十月二十五日(水)
昨日の昼休みは、新宿三井ビルのランチタイムコンサートを始めて聴きに行った。昼食を済んだ後、急いで行ったところ前半の最後の曲「乾杯の歌」だった。出演はソプラノとカウンターテナーの二人、伴奏はピアノだった。ここで10分間の休憩に入る。後半を聴くと午後の始業に間に合はないので、そのまま職場に戻った。満席で立ち見の人も二十人ほどゐた。
月に三回ある。次回からは昼休みになったらすぐコンサートに行き、前半が終はったら職場に戻り昼食を食べようと思ふ。

十一月十六日(木)
一昨日の昼休みも、新宿三井ビルのランチタイムコンサートを聴きに行った。今回は昼休みになるや速やかに部屋を出たが、エレベータがなかなか来ないので、会場到着は12時8分で3分の遅刻だった。丁度2曲目を独唱中で、そのあと挨拶があり、ヘンデル作曲の「オンブラ マイ フ」を二重唱、そのあと2曲を別の方が独唱した。二人ともソプラノだった。
座席はすべて埋まったので私は後で立ったが、観客は高年齢の人がほとんどだった。今回は、前半がクラシック、後半は「ちいさい秋みつけた」「村祭」「紅葉」「赤とんぼ」「秋の月」「見上げてごらん夜の星を」なので後半を聴きたかったが、前半が終り会社に戻ると12時34分、10分で昼食を終へると1分後に午後の就業時間が始まった。(完)

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