16、日本復活大作戦・神仏共倒れを乗り越えて



最近の日本の、出生率異常低下、犯罪発生率上昇、検挙率低下は、アメリカ文化流入が限度を越え、亡国の坂を転がり落ちていることを示している。
まず、日本でソフト会社を経営する在日アメリカ人ビル・トッテン氏の主張を紹介し、その後に、日本復活のための方策を考えていきたい。

1 アメリカの戦後日本の教育戦略
トッテン氏は、アメリカの戦後日本の教育戦略について次のように述べている。「米国が1945年に日本を占領した時にまず最初に行ったことは、日本人、日本国家、日本文化を愛することを日本人に教えてきた従来の教育制度を一掃することだった。その教育制度は古来から祖先がいかにして日本列島で幸せかつ平和に暮らしてきたかを教えるものであった。米国の植民地支配者は儒教、神道、仏教などの価値観の教育である修身、日本やアジアの古典を学習する歴史と地理を廃止した。しかし、それに代わるXX教やユダヤ教、あるいはその他の価値観や古典文学の教育を導入しなかったため、日本社会は価値観をまったく教えない社会となってしまった

2 神仏習合
原始仏教は「僧侶がブッダと同じ修行を行えば成仏し、その僧侶を支える信者にもご利益がある」というものである。 したがって仏法が日本に入って来ても、神々にとり何ら問題はない。インド製の薬が日本に来たと考えれば良い。人間や神々が飲みたくなるのは当然である。 一方、大乗仏教は、ヒンズーの神々を取り込み、更に諸仏や菩薩など仏教独自の神々も誕生した。日本に入ってきたのは、この大乗仏教である。 そのため、日本古来の神々との間で、最初は軋轢があったが、すぐに仲良く祭られるようになった。

3 神仏共倒れ
千数百年の間、神仏習合した日本は外国に占領されることはなかった。神仏習合は天下無敵である。しかし明治維新で神仏を分離した結果、日本は70余年で敗れた。 明治維新で仏法が倒れ、終戦で国家神道が倒れた。神仏共倒れである。 神々は頭から湯気を出していよう。「千と千尋の神隠し」に出てくる神々の温泉に行ったからではない。人間どもが政治の都合で勝手に分離させたからである。お怒りになっているのである。

4 神仏の歴史
仏教伝来以後、日本は、1.神仏習合、2.本地垂迹、3.逆本地垂迹説の発生、4.神仏分離、の4段階を経た。このうち「1.神仏習合」即ち、神宮寺の出現、神前読経、神社への仏像配置は何の間違いもない。しかし、その次の「2.本地垂迹」は行きすぎである。元々名前のある神々に新たな仏教名を付ける必要はなかった。「3.逆本地垂迹説」は間違ってはいない。バラモンの神々の存在下でブッダは修行したからである。原始経典にも神々が登場する。「4.神仏分離」は神道側の過ちである。しかし寺請け制度で堕落していた仏教側にも責任の半分はある。

5 日本仏教と世界との整合
仏教の僧侶が妻帯している国は日本だけである。個人的には、お世話になった僧侶は多く、尊敬こそすれ非難する事は絶対にしない。しかし世界との整合が取れない。千数百年間の歴史との整合も取れない。また、原則を曲げたら仏教ではなくなってしまう。 日本では修行が終わると僧侶になるが、修行を続ける間を僧侶とすべきである。一定の修行を終えた僧が還俗し居士となって寺を守っても良い。逆に中高年となり子供が独立してから出家する人がいても良い。ブッダも子供が生まれてから出家している。

6 日本仏教の課題
伝統仏教各派の組織は、本山や末寺がそれぞれ独立した宗教法人であると共に、その宗名(何々宗)自身を名乗る宗教法人がこれらを包括する二重構造になっている。後者は宗内では宗務庁や宗務所などと呼ばれ、総本山の住職が通常は管長を兼ね、総長や宗会議員は選挙で選ぶ。いかにも世俗的である。包括法人は廃止したほうが良い。しかし宗教面での本山末寺の関係は強化しないと、各宗派は伝統を守れないだろう。世俗面で末寺が自由に行動できれば、いずれ僧侶妻帯も解決できるだろう。

7 神仏再習合のために
神社を包括するものとして神社本庁がある。これも廃止が望まれる。日本の全ての企業が合併し日本産業株式会社にしたら、日本はどうなるだろうか。これは社会主義そのものであり、経済は破滅するだろう。各企業が独立してこそ、経済は活性化する。神社も各々が独立性を保てば、寺院との交流、仏像の復活など、新しい動きが末社から出てくるだろう。神々もお喜びになるに相違ない。

8 世界と日本
戦後、日本に異常流入を続けるアメリカ文化に便乗することなく、日本の XX教諸団体は無宗教の人たちよりまともで賞賛に値する。我々の周りを探しても、神仏とうまく調和している例は多い。日本人は欧米をXX教国として付き合うべきである。XX教の崩れた国として付き合った結果、亡国寸前の日本になってしまった。
次にイスラム教について言えば、日本にはイスラム教徒が少ない。しかしアジアにはマレーシア、インドネシアという親日イスラム諸国がある。これらの国々との友好は重要である。日本のために、イスラム諸国との橋渡しをしてくれると思う。

メニューページへ戻る 前へ 次へ