九百八十八(その十五) 1.トカゲのしっぽ切りは許さない、2.細田さんの発言は変だ)
平成二十九丁酉年
六月二十九日(木)
当ホームページが安倍政権と激突したのは、前文部科学次官前川さんの個人情報報道がきっかけだ。正しくはこの事件が八割、残りの二割は森友学園への安倍政権のやり方が余りに冷たく、トカゲのしっぽ切りだからだ。
私と森友学園では主張が正反対だ。私はアジア重視だが、森友学園は園児に中国韓国の悪口を叫ばせる。森友学園は教育方針が権威主義で、園児が少し失敗をすると厳しく罰するらしい。そのため保育士が短期間で退職し、つひに休園騒ぎに発展した。もし私が森友学園の職員だったら一ヶ月で解雇騒ぎか退職勧奨騒ぎになるだらう。
およそ私とは思考が正反対だ。それなのに森友学園の肩を持つのは、安倍政権のやったことはトカゲのしっぽ切りだ。森友学園の理事長だったかその奥さんだったか、なぜうちはこんな目に遭ふのに加計学園は国会喚問されないのかと、恨めしさうに発言したのは尤もなことだ。
待遇が違ふ理由は、森友学園は元アベ友、加計学園は昔からのお友達。外様と譜代の違ひだった。

六月二十九日(木)その二
自民党細田派会長の細田さんが、豊田絶叫暴行事件は秘書の高速道路逆走が原因だと発言した。しかしこれは変だ。豊田が議員になって四年半。その間に百人が辞めたさうだ。細田さんは百回高速道路逆走事件があったと信じてゐるのだらうか。

七月一日(土)
時代劇で「義によりご助力いたす」と云ふ場面がある。例へば忠臣蔵で赤穂浪士が討ち入りのときに、隣家が提灯を塀の上に照らして討ち入りに助力する場面がある。ほとんどの忠臣蔵はやらないが、この話を入れる脚本もある。
今回の前川さんへの当ホームページの助力は完全な義だ。前川さんが正しい発言をしてくれた。しかも首相官邸が個人情報を流した。かう云ふ場合は、多くの国民の助力が望まれる。

森友学園は四月に民事再生法の適用を大阪地裁に申請した。トカゲのしっぽ切りが無かった場合に民事再生法を避けられたかは不明だが、かつて首相夫人が名誉校長だったとは思へない凋落ぶりだ。改めて安倍の冷たさに驚く。
坂本龍馬は幕末の最後に暗殺された。権力を握りたい薩長が京都見廻組に龍馬の居場所を密告したとの説があり、私はこの説に賛成だ。幕府が強権政治を続ける限り討幕はすべきだ。しかし大政奉還をしたのに討幕するのは私利私欲だ。
森友学園は十分にその償ひをした。加計学園は何の償ひもしてゐない。最低でも獣医学部は不認可、普通ならこれだけ世間を騒がせたのだから理事長交代、最大なら学校法人群の解体が必要だ。

七月一日(土)その二
月刊FACTAのホームページに、安倍と加計学園の関係がどれだけ深いかを示す下関利権の記事が掲載された。それによると
安倍晋三と同じ山口県選出で、安倍の「弟分」と言われる国会議員がいる。血のつながった実の弟である岸信夫ではない。2013年の参議院山口選挙区補欠選挙で当選した江島潔だ。
年は安倍が上で、江島とは三つ違い。江島の父・淳もかつて参議院議員で、安倍の父・晋太郎の派閥「清和会」に属していた。1987年、淳が死去すると晋太郎が葬儀委員長を務めた。(中略)江島は95年から4期計14年、2009年まで下関市長を務めた。そして、13年、国会議員になった。では市長を辞めてから国会議員になるまでの浪人時代は何をしていたのか。答えは(中略)岡山県倉敷市にある「倉敷芸術科学大学」の客員教授をしていた。この大学を運営するのは学校法人・加計学園だ。

アベ友は切り捨てて、お友達は優遇を続ける。その真の理由がよく判った。トカゲのしっぽはトカゲの一部だ。切り捨てられて本望だらう。しかし人間は違ふ。切り捨てられるのは別の人間だ。坂本龍馬みたいに切り捨てられては絶対にいけない。(完)

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