壱千一(その十六) 1.法律の抜け穴を許すな(下村の居直りと脅迫発言は許されない)、2.秋葉原安倍演説の混乱
平成二十九丁酉年
六月三十日(金)
週刊文春が、自民党幹事長代行下村博文の後援組織が学校法人加計学園から200万円の献金を受けたと報道した。これに対し下村は記者会見で、加計学園の秘書室長が、個人や企業11人から預かった合計100万円を持参しただけだと述べた。
政治資金規正法により、20万円を超えるパーティー券の購入は報告書へ記載しなくてはいけない。だから人数分散は政治資金規正法逃れとの批判は免れない。それなのに時事通信によると下村は
発行元の文芸春秋を名誉毀損(きそん)で告訴することも検討していることを明らかにした。(中略)週刊文春の報道について「東京都議選の妨害目的と受け止めざるを得ない」と批判。「自民党以外」から都議選に立候補した元秘書が関与した可能性を指摘した上で、偽計業務妨害などの疑いで刑事告訴を検討する意向を示した。
加計学園の秘書室長が100万円を持参した。これだけでも重大だ。それなのに下村は都議選の選挙期間中に名誉棄損だ、偽計業務妨害だと発言した。もし検察が週刊文春と元秘書を告訴しなかった場合と、裁判で有罪にならなかった場合、下村の発言は都議選への重大な妨害となる。都民は下村の発言を信用して投票したのだから。議員辞職くらいはしてもらはないといけない。
七月一日(土)
私が二十四年前に今の会社に転職したとき、税理士資格取得中の人がゐた。その人は何年か掛けて税理士試験の全科目に合格した。その人が、法律には必ず抜け穴がある、と或る時に言った。私がこの発言に注目するのは「必ず」の部分だ。たまに抜け穴があることは判るが、必ず抜け穴があるとなると重大だ。
なるほど11人に分散させるのは抜け穴の一つなのだと昔のことを思ひ出した。
七月二日(日)
都議選で安倍は街頭演説に出なかった。ヤジを気にしたらしい。選挙期間中支持者を屋内に集めて三回演説をしたが、それでもヤジが飛んださうだ。それにしても総裁が都議選の街頭演説をしないのは異常だ。本人もさう思ったらしい。最終日に秋葉原に現れた。スポニチのホームページ「スポニチアネックス」によると
秋葉原は安倍首相が到着する前の午後4時すぎから「安倍辞めろ!」コールの大合唱だった。「アベ政治を許さない」などのプラカードのほか、「安倍辞めろ」との大きな垂れ幕を掲げた人たちで混乱。選挙カーの上に立つ自民党候補らに批判の声を上げ、演説の声をかき消した。この騒ぎから少し離れた場所に、思わぬ客が現れた。籠池元理事長だ。気付いた聴衆が演説そっちのけでかけ寄り、たちまち人だかりができた。
七月三日(月)
都議選が終った。自民党は議席を57から23に減らした。安倍は、今月か来月初めに内閣改造を行ふさうだ。その際は、一番の大敗原因を作った首相を交代することをお勧めする。そのためにも早く臨時国会を開催すべきだ。安倍自民党総裁と麻生新首相がよい。そのための副総理職だ。なかなか座りがよい。(完)
(その十五)へ
(その十七)へ
メニューへ戻る
前へ
(その十七)