八百九十四 東京都知事選と新潟県知事選の敗因を探る(与野党癒着は絶対にしてはいけない)

平成二十八年丙申
十月二十五日(火)
新潟県知事選は原発問題で与党候補が敗れたとよく言はれる。これはそのとおりだが、東京都知事選と新潟県知事選を合はせて考へると、別の理由が浮かび上がってくる。与野党癒着候補は敗れる。
まづ東京都知事選でシロアリ民進党は最初増田さんの出馬を狙った。ところが与党側も同じことをして、結局は与党側から立候補した。だから読売オンラインによると
民進党都連会長の松原仁衆院議員は2日、東京都知事選(14日告示、31日投開票)に自民党の小池百合子・元防衛相(63)と、自民党都連が擁立を目指す前岩手県知事の増田寛也・元総務相(64)の2人が出馬した場合、増田氏を支援する可能性を示唆した。
(中略)松原氏は2日、報道陣に対し「増田氏の名前はこれまでも都連内で挙がっていた。自民党が分裂した選挙になれば、増田氏を支援しても相乗りにはならない」と説明した。


十月二十六日(水)
事情は新潟県知事選も同じだ。森さんは自民、公明、連合新潟の推薦を受けた。シロアリ民進党は自主投票だが、同党最大の圧力団体が森さんを推薦するのだからシロアリ民進党が半分推薦したに等しい。この与野党癒着を県民が嫌った。
あと新潟県知事選には原発問題がある。安直な評論家は反原発が勝つと云ふ。例へば田原総一朗さんだ。鹿児島、新潟と反原発が勝ったため、原発のあるところは必ず反原発候補が当選すると鼻息が荒い。
私は田原説に反対だ。新潟の場合、原発が地元ではなく首都圏の電力会社に送電されることへの反発とみた。

十月二十七日(木)
田原説は、二年前の福島県知事選で自民、シロアリ民主、公明が推薦した候補が、共産党と新党改革が推薦した候補を破ったことを説明できない。前々回の都知事選で小泉さんの支援を受けた細川さんが反原発を掲げて当選できなかったことも説明できない。
私の説も福島と鹿児島の選挙を説明できないのでそれを考察したい。福島は与党側の候補者が東北大地震のときは副知事として福島第一原発対策の先頭に立った。それが大きい。鹿児島の場合は与党側候補が「高校教育で女の子にサイン・コサイン・タンジェントを教えて何になる」など上から見下した発言が多かった。これが反発された。新潟の場合は前職の知事が無理やり立候補を止めさせられた。この同情票が反原発候補に流れた。
原発は枯れ草と同じだ。それだけでは燃へないが、火があると一気に炎上する(今回は東京、新潟の知事選に見る与野党癒着を批判する予定だったが、天皇様の八月の引退にかんするご発言のとき、田原さんがそれを利用した。田原さんの主張を許したら将来天皇様を政治に利用する輩が出て大変なことになる。さう思ってゐたところ安直に反原発発言をするものだから、併せて田原さんを批判した)。(完)


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