七百二十九(乙) 1.日本仏教のあゆみ〜信と行〜 第5回禅――自己を求めて、2.真言宗のお寺で説法を聴く(川崎大師寺夏期講習)深見東洲氏に遭遇
平成二十七乙未
八月十七日(月)
「日本仏教のあゆみ〜信と行〜」は第二回のあと、第三回の密教は日曜に観るのを忘れ再放送の土曜は池上本門寺に講演会を聴きに行つたので見逃してしまつた。第四回「浄土への憧れ」はよい内容だつたと記憶するが忙しかつたためかホームページを作らなかつた。
今回は第五回「禅――自己を求めて」である。今回始めて退屈だと感じてしまつた。私は仏教のなかで座禅が最も詳しいのかも知れない。思へば座禅を始めて二十二年。途中から上座部仏教に軸足を移したが、外から観ることで曹洞宗や臨済宗がよく判る。そればかりではない。世界中のすべての宗教は瞑想の一つの方法なのだと判れば、つまりすべての宗教は同じ原理である。
八月二十一日(金)
川崎大師第48回夏期講習
川崎大師平間寺で昨日から三日間朝七時から八時まで夏期講習がある。今年で48回ださうだ。二十日は全日空の旅行会社の女性、二十一日は川崎大師教学研究所の教授、二十二日は俳優の滝田栄氏である。といふことで二十一日に参加した。講座に先立ち午前六時より大本堂で「朝のおつとめ」があります。/どうぞご参拝ください。とあるので朝五時に家を出る予定だつた。洗濯と干すのは私の担当なので家を出るのが少し遅れた。この時刻はバスがないので駅まで歩いた。ここでも予定より余分に掛かつた。川崎大師駅から歩いて裏から入れば速いと思つたが早朝に開いてゐるか不明だから門前の商店街経由で遠回りした。といふことで七分遅れたがおつとめに参加できた。
銅鑼が僅かの時間だが鳴つた。一時間のおつとめで数分間だけでどのようなときに銅鑼を使ふか判らない。曹洞宗の総持寺で銅鑼を鳴らすのを見たことがある。弘法大師も道元禅師も留学先で習つたのだらう。それより真言宗は太鼓の叩き方に特徴がある。護摩を焚くのも特徴である。といふことで真言宗のおつとめに参加したのは有意義だつた。
八月二十二日(土)
深見東洲氏
大護摩と特別大護摩を申し込んだ人は前に名前が貼り出される。今回は合計三名だつた。三名は僧侶に混じつて内陣に座り、おつとめの最後のほうで立ち上がつて移動された。その一人が深見氏に少し似てゐるが太つてゐるし足を引き摺りながら歩かれたので別人だらうとすぐ脳裏から消えた。読経が続く中を本尊参拝がある。外陣の信徒が順番に内陣の前方の通路を一周するのである。一周したら席が中央に近づいて申込者の名前がよく見えた。特別大護摩に一般財団法人東京芸術財団会長深見東洲と書かれてゐた。
深見氏は或る神道系宗教団体の会長である。東京芸術財団のほかに予備校を経営し、そのときは本名の半田晴久を名乗る。私はこの宗教団体とは無関係だが、先月始めて東京芸術財団のコンサートを聴いた。「真夏の夜のジャズとポップスの祭典」(パシフィコ横浜国立大ホール)である。半田氏は声楽の大家でジャズ、ポップス、クラシック、演歌までこなす。日本を代表する宗教家であることは間違ひない。会場には小沢一郎、鳩山邦夫、その他の方々の花輪があつた。確か安倍首相の花輪もあつたと記憶するが官房長官など代理だつたかも知れない。東京芸術財団のホームページを見ると理事に亀井静香、鳩山由紀夫、小沢一郎、鳩山邦夫の各氏が名を連ねる。
コンサート入場者の95%はこの宗教団体の会員と見た。どことなく入場者間に連帯意識があつてよい雰囲気である。しかしそれにしてはチケットを委託されたこの宗教団体系の出版社の注意書きはよくない。
会場内での事故や、お客様同士のトラブル、荷物や貴重品の紛失、盗難等については責任を負いかねます。予めご了承ください。
コンサートでは深見氏が主演として歌はれ、その中には「テネシーワルツ」もあつた。私もこのような歌を心置きなく聴きたい。しかし船橋洋一の英語公用語騒ぎ以来、アメリカが日本文化破壊を狙ふことが明らかになつた。といふかアメリカは日本の経常黒字を吐き出させたいのでその手段として英語公用語を言つたのに船橋洋一などが日本社会破壊に利用したと見るべきだらう。そのような中で欧米の音楽を無計画に聴くことは日本の亡国行為になる。その警戒も必要である。
八月二十三日(日)
お大師さまという仏さま
夏期講習は「お大師さまという仏さま」といふ題で、要旨次の内容だつた。
中心思想は即身成仏。お大師が仏になられたのは中国に行つて師である恵果阿闍梨より灌頂を受けたことによる。
延暦24年(805)32歳 6月上旬 胎蔵界灌頂 7月上旬 金剛界灌頂 8月上旬 伝法灌頂->阿闍梨->大日如来
人間空海 日本人、日本語で祈願できる
息災不動明王像の背後に掲げる胎蔵界曼荼羅 本有(本来ある) 中央が大日如来 その周りの赤井部分が心臓
増益愛染明王像の背後に掲げる金剛界曼荼羅 修生 曼荼羅に愛染がゐない 愛染明王は太陽を表す(完)
大乗仏教(禅、浄土、真言)その十二
大乗仏教(禅、浄土、真言)その十四
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