七百二十八 続、朝顔日誌

平成二十七乙未
八月二日(日) 朝顔が咲いたあと
五月に朝顔の種を蒔き毎日水をやつたところ、七月十九日に花が咲き始めた。この日は梅雨明けが発表された日でもあつた。花は三日間ほど咲いたが後が続かない。朝顔は十五本ほど芽を出し枯れたものはない。発育のよいものはどんどん延びるので裏の塀の金網に絡ませた。それが先日咲いた花である。それ以外は発育が悪く、幾つかはほとんど延びない。幾つかは延びるのに茎が細い。普通は間引きをするのだらうがそれは嫌だからすべて育てた。そのため発育のよい一本を除いて未だに花が咲かない。

八月三日(月) 草取り
水をやるとともに雑草を抜く。ここ二週間くらい雑草の成長が速くなつた。一日で30cmくらい伸びてしまふ。日が強く暑いので植物の成長が速いのかも知れない。或いは蚊に喰はれないよう急いで草を抜くから不十分で残つた草が大きくなるのかも知れない。

八月四日(火) 朝顔はどんどん伸びる
朝顔はどんどん茎が伸びる。成長の悪い株でも20cmくらい、長い株は70cmくらいになつた。ところが花は最初の株以外はいまだに咲かない。肥料をやらなかつたのが原因かも知れない。しかし雑草は採つても採つても幾らでも出てくるのだから肥料不足はないと思ふ。本日始めて玄関前の植木にも水を撒いた。引つ越して十五年になるがこんな経験は初めてだ。葉の先端が茶色になつた。猛暑が続き土が乾いたやうだ。今まで玄関前は乾いたことがない。

八月六日(木) 花が一つ咲いた
今朝は花が一つ咲いた。久しぶりである。それにしても雑草は伸びるのが速い。昨日むしつたはずの場所にもう20cmくらいの雑草がはえてゐる。

八月七日(金) 早起きは三文の得
花は一つだけで終つた。前回は三日ほど掛けて四っくらい咲いたのに。いつもは朝五時に水をやるのに、今日は六時半になつた。蚊が何匹も寄つてくる。朝早いと蚊も活動を始めないのかも知れない。或いは六時を過ぎると家の窓を開けるから二酸化炭素に蚊が寄つてくるのかも知れない。それでも雑草は抜くことができた。水もやつた。朝顔の茎を塀に巻き付けることが出来なかつた。

八月九日(日) 土の乾燥
昨日は、八日間続いた猛暑日が途絶えた。すごし易くてよかつたが、昨日始めて庭の土が全面で乾いた。土が乾くから朝顔に水をやるのだが、その乾きとは規模が異なる。猛暑の時は湿度が高いから乾かないとも考へられるし、猛暑の時は植物の活動が弱まつて根から水を吸い上げる力が弱まるとも考へられる。いつもはビニール袋で1回(朝顔のみのとき)乃至3回(他の植木にもやる)だが、昨日は洗面器で3回やつた。いつもの三倍の散水量である。
今日はバケツで三回撒いた。バケツは洗面器の三倍だからいつもの九倍になる。

八月十五日(土)
早朝に雨が降つたので、朝は水をやらなかつた。昨夜もまもなく雨が降るといふので水を撒かなかつた。何回かこのようなことがあつたが、その間に雑草が伸びる、朝顔が金網に絡まず地上を這ふといふ弊害もある。しかし肥料をやらなかつたのが原因か成長が悪いしあれから花が全然咲かない。土があれば肥料をやらなくてもよいかと思つたが駄目かも知れない。それにしても雑草は平然と生えてくるから不思議である。

八月十九日(水) 家の中の水道
昨夜は始めての試みで家の中の水道から洗面器に水を汲んで撒いた。庭の水道は植木にやる分量だけだから一日に洗面器一杯分。これだと水道管の錆びが溜まりこれが原因ではないか。庭の水道からも洗面器三杯を他の植物に撒いた。日の入りが早くなり、家に着くと外は暗い。居間の電気を点けてカーテンを閉めず庭に行く。これがこつである。あと水を撒くまで居間の窓は開けない。これは蚊が来るのを防ぐためである。

八月二十二日(土) 久しぶりに二つ咲いた
今朝は久しぶりに二つ咲いた。雨が降つたりで雑草を二日ほど抜かなかつたのでかなり延びた。雑草抜きもやつた。(完)


メニューへ戻る 前へ 次へ