七百十八、京大名誉教授佐藤幸治のぐだぐだ発言を批判

平成二十七乙未
六月二十三日(火) ぐだぐだ発言
毎日新聞のホームページによるとシンポジウム「立憲主義の危機」で京大名誉教授佐藤幸治は
憲法の個別的な修正は否定しないとしつつ、「(憲法の)本体、根幹を安易に揺るがすことはしないという賢慮が大切。土台がどうなるかわからないところでは、政治も司法も立派な建物を建てられるはずはない」と強調。さらにイギリスやドイツ、米国でも憲法の根幹が変わったことはないとした上で「いつまで日本はそんなことをぐだぐだ言い続けるんですか」と強い調子で、日本国憲法の根幹にある立憲主義を脅かすような改憲の動きを批判した。

日本は人類史上最悪の戦争犯罪人トルーマンとマッカーサにゴミ憲法を押し付けられた結果、国会があるにも関はらず短期間の例外を除いて政権交代がない。労働組合が憲法で認められたにも関はらずシロアリの巣窟になつてしまひ正常に機能しない。これらは西洋式憲法が日本に合はないからだ。それは戦前に黒船の圧力で開国し、その流れでドイツ猿真似の明治憲法を発布し昭和二十年に停止になつた明治憲法も同じである。
かつて社会党左派は綱領を決めるときに、独立と社会主義を同時に進めるか、独立を先にするかで中執案と清水慎三案が出された。しかし違ひがよく判らなかつた。つまり独立はどちらにとつても当然のことだからだ。こののち社会党は左右が合同し、それに危機感を抱いた自由党、日本民主党も保守合同し自民党も結成されたが、自民党が統一できたのは自主憲法を掲げたからだつた。後に社会党から民社党が分裂したが、民社党は自民党以上にタカ派と云はれた。つまり昭和三十年代、四十年代は独立、自主憲法が当り前だつた。

六月二十四日(水) 小型反日新聞
毎日新聞のホームページにもう一つ記事が載つた。よほど佐藤が気に入つたのだらう。記事を紹介する前になぜ佐藤と呼び捨てにするのかを説明したい。佐藤氏が全面改正のどこが間違つてゐるかを書いたのなら、答へる側も礼儀を弁えるべきだ。ところが佐藤なる男はぐだぐだ発言と暴言を吐いた。さうである以上、左右を問はずすべての国民は被植民地主義者によるぐだぐだ主義を退治しようではないか。
安全保障関連法案の衆院審議が続く中、京都大名誉教授で憲法学者の佐藤幸治氏が6日、東京都内で講演し、「憲法の個別的事柄に修正すべきことがあるのは否定しないが、根幹を変えてしまう発想は英米独にはない。日本ではいつまでぐだぐだ(根幹を揺るがすようなことを)言うのか、腹立たしくなる」と述べ、憲法を巡る現状へのいらだちをあらわにした。法案を巡っては4日の衆院憲法審査会で、自民党推薦の参考人・長谷部恭男氏を含む憲法学者3人全員が憲法9条違反だと批判。自民は当初佐藤氏に参考人を要請したが断られ、長谷部氏を選んでいた。

六月二十六日(金) 偏向記事の典型
集会があつても新聞やテレビで報道されないことがほとんどである。各新聞社に情報を送つても無視される。私は送つたことがない。しかし派遣問題、過労死などの労働相談ホットラインを全国で開催するときに全国紙、地方紙に情報を送つた人が、今回は全国紙がどこも載せなかつた、地方紙が一紙だけ載せて、その県は相談が幾つもあつたと話すのを聞いたことがある。どの集会を載せるかでその新聞の偏向度が判る。
開始前に700人収容の会場から人があふれ、急きょインターネット中継を利用して300人収容の別会場が用意された。だが、そこも満員で立ち見が出る盛況ぶりで、最終的に約1400人が詰めかけた。開始20分前に着き、別会場へ誘導された埼玉県入間市の日本語教師の男性(66)は、「安保法制の進め方は民主主義とは違うと感じていた。それが確かめられ、すっきりした」と満足そうに話した。

テレビや新聞で報道すると、多数の人が集会に押し寄せる。それだけのことだ。集会の発言内容が正しいかどうかとは無関係である。新聞の発行部数を考へれば1400人は0.1%にも満たない。新聞で紹介して人が来て入りきれない位だつたことを新聞で報道する。それでは八百長試合ではないか。それより心配なのはマスコミに取り上げられると主催者がだんだん新聞にすり寄ることだ。マスコミに踊らされる人をこれまでずいぶん見てきた。
次に「民主主義とは違うと感じていた。」といふ発言はいつたい何か。新聞社が自分たちの偏向に都合の悪い発言を載せるはずがない。出席者だの通行人だとかの発言からも偏向が判る。菅直人と野田による嘘つき増税で日本の民主主義は死んでしまつた。何しろ国民は消費税増税に反対して民主党に投票した。そればかりではない。民主党内には怪しげな拝米新自由主義者(野田派、前原派)が入り込んでゐたが、菅は彼らに党を売つてしまつた。もはやシロアリ民主党は健全野党ではない。
主催した「立憲デモクラシーの会」は昨年4月に設立され、樋口、石川両氏のほかノーベル賞を受けた理論物理学者の益川敏英氏など日本の代表的知識人約60人が呼びかけ人に名を連ねている。

理論物理学者は理論物理学では専門家だが政治では我々国民と同格だ。ノーベル賞を受けたから国民は従へといふのでは権威主義だ。そんなこと記事に書いてゐないと云はれるといけないから予め指摘しておくと、「日本の代表的知識人約60人」とはいつたいなんだ。国民1億数千万人が「日本の代表的発言者」にならなくてはいけない。

六月二十七日(土) 電気冷蔵庫の説明書と憲法に違ひはあるか
電気冷蔵庫の説明書を読めば使ひ方は判る。だから電気冷蔵庫説明書学者は不要である。同じように憲法を読めば中身は判る。だから憲法学者も不要である。もし読んでも判らないとすればそれは憲法が悪い。社会党が自衛隊のことを「違憲だが法的に存在」としたことは正しい。それを無理やり合憲にしようとするから文章をこね回す奇妙な連中が出てくる。一番いいのは憲法を改正することだ。憲法を全部改正し憲法学者なる無意味な連中を総失業させようではないか。

六月二十九日(月) 独自の憲法を作らう
佐藤の著書のなかに『イギリスアメリカの大学問題』といふものがある。佐藤が大学問題の専門家で、『中国の大学問題』『韓国の大学問題』『台湾の大学問題』など各国の本を出したのなら判る。大学問題の本はイギリスアメリカだけである。ここに目が西洋にだけ向いてゐることが判る。ヒラメではあるまいし国立大学の教授は世界を平等に見なくてはいけない。四冊の翻訳もある。R.H.マイニア『西洋法思想の継受 穂積八束の思想史的考察』、カール・レーヴェンシュタイン『比較憲法論序説』、マウロ・カペレッティ『現代憲法裁判論』、ジョン・ハート・イリィ『民主主義と司法審査』で、ここも西洋一色である。
日本は明治維新以降、西洋の猿真似を続けた結果、社会が不安定になつた。権力者、金持ちにとつて都合のよい部分だけを真似するためだ。小作農の貧困も、財閥の誕生も、徴兵制も、そして敗戦も、すべて西洋の猿真似が原因である。戦後も事情は同じである。消費税はこれまでの税率を考へるべきだ。日本が欧米より低いからといつて一気に上げてよい訳が無い。南極のペンギンを地球の平均気温より低いからと一気に温帯地方に移動させるようなものだ。動物園のペンギンは餌をもらへるから温帯でも棲息できるが野生では無理だらう。日本は自由経済だから野生環境と同じである。一気に消費税を上げたらどうなるか。そんなことも判らないシロアリ政治屋が出現したといふことは現憲法に欠陥があるためだ。この際、西洋猿真似を卒業するためにも、憲法を全面改正し、西洋猿真似憲法学者を総失業させようではないか。(完)


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