六百七十九、「お腹の風邪」といふ表現を「食中毒」に戻さう

平成二十七乙未
三月二十七日(金) 一昨日に発症
一昨日の明け方のことである。寝てゐて寒気がした。起きたときは気にしなかつた。だからホームページも十二行を追記した。その直後下痢になつた。ここで二年ほど前の食中毒事件を思ひ出した。あのときは会社に行つて熱を測つたら8度5分。早退して駅の近くの内科医で計つたときは9度まで上がつた。
今回はあのときと状況が同じである。といふ訳ですぐ会社にメールを出して休むことにした。熱は7度1分だが頭痛がするので朝食は取らずにそのまま寝た。午後二時に起きて軽く食事をした。今回は会社に行かなかつたから悪化しないだらう。自然快癒を期待したが夕方までに下痢が四回続いたので医院に行つた。このとき熱は8度まで上がつた。
ここの医師は優秀である。首を曲げたりして痛いか尋ねた。頭痛がするのでその可能性である。お腹のあちこちを押して痛いかも尋ねた。初診のときにきちんといろいろの場合を調べてくれるのは名医なのだらう。五年ほど前に、風邪がぶり返したとき当院では原則としてレントゲンを撮ると言つてゐた。それだと過剰検査ではとそのときは思つたが今回は逆に思つた。
今までの経験では下痢は二回くらいで回復する。それが四回続いたから医院に行つたので下痢止めも処方した。前回のときは下痢になる前に39度まで上がり医師が聴診器で、お腹がごろごろ音がするからこれから下痢になるでさう、しかし下痢止めを処方すると余計苦しくなるから乳酸菌剤を処方しませうといふことで乳酸菌剤だけを処方してもらつた。今回は四回だから下痢止めを処方しないと脱水になる。だからあとで薬剤師も、この薬は下痢を乱暴に止めるといふ説明をした。きちんと説明してくれるのはよいことである。

三月二十八日(土) 翌日
前回のときは私と家族の食事を比べると昼食だけである。私の昼食は或る大学の近くに出張の帰りに学生食堂でカレーライスを食べた。あのとき肉に何か違和感があつた。今回も私と家族と比べると昼食だけが異なる。もし朝食や夕食が原因なら家族も下痢になる筈だ。といふことで昼食の弁当(350円)に疑ひの目が向かふ。あの日の弁当は辛かつた。トウガラシの塊が大量に入つてゐた。余りに辛いので途中でトウガラシを箸で取り除いてから食べたほどだつた。それが原因か医師に尋ねたがウィルスが原因だから関係ないさうだ。
翌朝はまだ頭が痛いので朝食、昼食を食べ午後まで寝た。夕方元気になつた。といふことで一件落着した。

三月二十九日(日) お腹の風邪と、食中毒
今回はお腹の風邪といふ診断だつた。今から十二年くらい前に下の子がお腹の風邪に掛かつたとき、風邪のウィルス或いは細菌がお腹に入つたのかと思つた。聞くのはそのとき以来なのでインターネットで調べると感染性胃腸炎とある。つまりは風邪とは別物である。潜伏期間はノロウィルスが30時間、カンピロバクターは二日から十一日とあるから前日の弁当ではないかも知れない。しかし私の場合は下痢と発熱だけでしかも二日で治つたからこれらのウィルスではない。
更に調べると夏に多いが黄色ブドウ球菌、セレウス菌、ウェルシュ菌の生成した毒素によるものは数時間から二十四時間で発症する。今はまだ春だがこれが原因であらう。私はここ数年風邪はひかない。しかし下痢と発熱は二回目、下痢だけが一回あり、いずれも昼食が原因だと思ひ当る。コンビニ、大学の食堂、弁当屋で食中毒になつたと云へば大変なことが起きたと誰もが思ふが、お腹の風邪になつたと云つても重大なことだと思はない。中毒といふ言葉にはガス中毒(死に至る)、麻薬中毒(違法)、アルコール中毒(廃人)など重大な場合に使ふからである。

三月三十一日(火) 変へたほうがよい言葉
お腹の風邪の他にも変へたほうがよい言葉がある。それは「ひき逃げ」である。人を撥ねて判らない筈がない。だからひき逃げと言はず殺人といふべきだ。刑法を改正してひき逃げは殺人に含めるべきだ。ナイフで刺し殺すことを「刺し逃げ」とは言はないのと同じである。
「万引き」といふ言葉もある。窃盗なのに万引きといふと軽い印象を与へる。公約違反もある。嘘をついたのに軽い印象を与へる。菅、野田とその背後で後押しした枝野らを許してはならない。(完)


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