六百七十二、防衛省の文官優位を廃止するには制服組に一つ改善すべきことがある

平成二十七乙未
三月一日(日) 文官優位を廃止するには
防衛省の文官優位を廃止し、制服組の統陸海空の幕僚長と、背広組の局長、官房長を同等にするさうだ。その場合、制服組で一つ改善しなくてはいけないことがある。背広組や民間人が短期(例外で長期)の間、制服組に編入できる制度を作らないと大変なことになる。
制服組は年功序列である。大臣や副大臣は短期で入れ替はる。そのことが重大事態を引き起こす。

三月二日(月) 背広組や民間人にも制服組は勤まる
背広組や民間人に戦車を操縦しろといつても無理である。しかしできることは幾らでもある。制服組は年功序列だから文官優位を廃止すれば、いずれ上位のほうは省内で特権意識が強くなる。ここは局長級が将となつたり、その次が将補となれば特権意識を阻止することができる。統陸海空と四つある幕僚長のうち一つは背広組や民間人の制服組に割り当てる。これくらいやらなくては駄目である。

三月三日(火) 民間人を制服組にするときの注意
民間人を制服組にすると、機密が漏洩する心配がある。民間人の制服組には知らせてはいけない情報を指定すればよい。しかしこれは民間人が劣る訳ではない。身分、扱ひは完全に同じにしなければいけない。丁度、或る公益法人が新規取引を検討するとしよう。相手の企業は理事の親戚が経営してゐる。理事会での各理事の発言内容はその理事には知らせないと考へればよい。決してその理事が劣る訳ではない。情報の指定範囲は背広組がきちんと検証しなくてはいけないし、民間人が幕僚長その他になつたときまわりはきちんと補佐すべきだ。

三月四日(水) 「短期(例外で長期)」とは
背広組や民間人が制服組を長くやると、制服組の心になつてしまふ。それを防ぐため短期にすべきだ。しかしそのことが判ると官僚が大臣を操り人形にしてしまつたように、制服組が短期組を操り人形にしてしまふだらう。それを防ぐために長期がゐてもよい。要は固定化した前例を作らないことだ。

三月五日(木) 制服組と似た立場の職業
制服組と似た立場にアナウンサーがある。前にNHK解体論(日本で一番賎しい職業はテレビのアナウンサーだ)で特集を組んだことがあつたが、テレビの出演者の一覧を見ると普通の人はそのままだがアナウンサーだけ名前の下にアナウンサーと付く。こんなものを認めては駄目である。アナウンサーがニュースなどのアナウンサーとして働く分には何等問題はない。社会問題の専門家のような顔をして登場したり芸能人の真似事をしたり、一番悪いのは国会議員になつたり国立大学の招聘教授だか何かになる連中である。
自衛隊の制服組は階級がある分、アナウンサーより更に悪くなる。さうならないためには制服組は制服組としての仕事に専念することだが、アメリカと軍事同盟を結び中国と敵対関係になつて久しいから中立は難しい。だとすれば階級が上位の者に特権意識や仲間内意識を持たせないためにも、背広組や民間人の制服組任命が必要になる。(完)


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