五百六十五、なぜ中曽根、菅、野田といふ悪質な政治屋が出現したか

平成二十六甲午
四月二十九日(火)「元祖うそつき政治屋中曽根」
中曽根康弘は元祖うそつき政治屋である。中曽根は大型間接税をやるのではないか、さう世間では噂されてゐますが中曽根はやりません。そのように発言して自民党は選挙で勝利した。ところが舌の根の乾かぬうちに売上税を導入しようとして失脚した。
同じことを繰り返したのが菅、野田である。
嘘つき政治屋三人組は絶対に許すな。消費税増税を元に戻さないなら嘘つき幕府は倒幕し正直政府を創らうではないか。それほどあこぎなことをしたのが中曽根、菅、野田である。倒幕といつても武力ではない。国民の言論力である。

四月三十日(水)「中曽根出現の理由」
中曽根は風見鶏と呼ばれ自分が有利になる方向になびく悪質な政治屋だつた。三木、田中(角栄)、大平、福田による政権争ひは三角大福と呼ばれたが、いつの間にか三角大福中といふ言葉がマスコミに登場した。中曽根派がマスコミに工作したのだらう。
中曾根は終戦時は海軍主計少佐だつた。本来の主計担当者の階級は主計少監だが大正八年に主計少佐に改称された。しかし終戦時でも将校相当官であつて将校そのものではない。ところが元海軍主計少佐と言へば何か立派に聞こえる。そんなところから中曽根のような風見鳥で嘘つき消費税の政治屋が出現したのであらう。
中曽根が首相に就任したとき、たまたま私の職場に陸上自衛隊の幹部自衛官を定年退職して民間に再雇用された人がゐた。一度民間に就職した後で自衛隊に入つたので二等陸佐で定年を迎へたが給料は年齢に応じて支給されたさうだ。丁度昼休みに会社の休憩室でテレビを見てゐて中曽根が首相に就任したニュースが流れた。するとこの元幹部自衛官が「中曽根は内務官僚だからなあ。内務官僚は怖いよ」と唸つた。「怖いよ」の最後の「よ」を強く発音すれば我々に教へてくれる言ひ方だか、さうではなく最後を弱く発音した。本当に今後の日本が心配だといふ言ひ方であつた。
確かに中曽根のやつたことはまづ動労を寝返らせて国労を分裂させた。これで戦後の労働運動はめちやくちやになり、以後は非正規雇用が蔓延し社会が崩壊した。そして選挙の発言を翻し消費税(当時は売上税)を導入しようとして失脚し次の首相のときに消費税として可決されてしまつた。
しかし中曽根最悪の失政はプラザ合意である。これ以降、日本の国内はめちやくちやになりそれが今でも続いてゐる。

五月一日(木)「総評解体とプラザ合意」
中曽根の行つた総評解体とプラザ合意が国内を混乱させそれが今でも続いてゐる。ところが多くの国民は騙された。プラザ合意の後にバブルがあつたためである。しかしバブルは一時的現象である。永久に続く訳がない。重病者が亡くなる直前に意識を回復するようなものである。
総評解体は民間企業が総評を脱退するか少数組合化するか同盟化し、これは総評自身の責任である。昭和五十年代の世界情勢から共産主義との分離は避けては通れなかつた。しかしそれは共産主義か社会民主主義かといふ問題だ。社会民主主義と民主社会主義が合同するとなぜ新自由主義と組んでシロアリ民主党になるのか。これは国労を分裂させたためその後の労働組合が既得権組合になつてしまつたからだ。自治労は現業が少ないから労働運動の牽引車にはなり得なかつた。日教組もまた然りである。
労組の件をもう一度まとめると、総評が解体したのは日本の労働運動自体に企業別組合といふ欠陥があるから仕方がない。しかし総評解体に併せて日本の労働運動を牽引して来た国労を激減させた。これは丁度春から初夏になり気温が上がるのは普通だがそれに併せて更に大型暖房機を導入した。室内は高温になり病人が続出するのは当り前である。

五月三日(土)「国民のことを考へない理由」
中曽根、菅、野田に共通するのは国民のことを考へないことだ。その理由はアメリカの猿真似である。アメリカから直接言はれることもあらう。圧力団体や官僚が自分たちに都合のよいことだけを示唆する場合もある。だから欧州の猿真似も多少はある。
もし真似をするならすべて真似をしないと駄目である。まづ企業別組合は解体し職能別にすべきだ。真似をするといつてもアメリカは歴史が短く社会が平衡状態に達してゐないからアメリカの真似は駄目である。
常識で考へれば判るが、全てを真似するなぞ出来ない。出来ない以上真似をしてはならない。

五月四日(日)「誠実さのない理由」
議員は特権階級である。かつての自民党、社会党の対立が終つたあとは完全にシロアリ化した。だから菅、野田のような口先だけで、圧力団体には弱く、自分のことしか考へない連中が出現した。
こうなつた理由は欧米の猿真似だからだ。本来は議員がシロアリ化したら対策を立てる。例えば歳費を減らすだとか、秘書を廃止するだとか、業界団体や労組の推薦といふ名の選挙干渉は禁止するだとか、議員の顔写真の掲載を禁止するなどが考へられる。ところがシロアリどもにはてできない。欧米でやらないことはやつてはいけないといふ暗示に掛かつてしまつたからだ。
欧米の各国がやるにはやるだけの理由がある。日本は事情が異なるのに真似をするから欧米より劣化する。そのことを指摘しないニセ学者、ニセマスコミ、ニセ政治屋の責任である。(完)


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