五百五十七、上野千鶴子の言論は邪悪だ(その三、マルクス主義フェミニズムは欺瞞)

平成二十六甲午
四月二十日(日)「マルクスが共産主義理論を主張した理由」
マルクスの時代は農民、職人などが没落しキリスト教も消滅すると思はれた。そして労働者の生活は悲惨だつた。だからその対策として生産手段の共有と、キリスト教がまもなく消滅するのでそれに代はり悲惨な生活を継続させる実存主義や虚無主義や単純唯物論に対抗するために弁証法的唯物論を創作したのであつて、理論そのものが目的ではない。
つまり農民、職人の没落とキリスト教の消滅予定といふ現象への対策としてマルクスがあるのであつて、社会を破壊すること(農民、職人の没落)とキリスト教を消滅させることが目的ではない。
だから男女の対立が深刻化しそれへの対策としてマルクスを応用するならまだしも、世の中の多くは男女対立が起きてゐないのに、男女対立を目的としてマルクスを無理やりかつてのウーマンリブ運動にこじつけた。それがマルクス主義フェミニズムなるニセの思想である。

四月二十二日(火)「英米思想だけ、西洋思想だけではいけない」
上野千鶴子を筆頭とする六名の訳者による「マルクス主義フェミニズムの挑戦」は悪書である。その理由は原文の著者八名はイギリス、アメリカのみだからである。アメリカは地球の癌細胞である。世界を伝統国と移民国に分類し、移民国も伝統国の影響を受ける国(オーストラリア、ニュージーランド)と伝統国に反抗した国(アメリカ)に分類すると、アメリカはまさしく地球の癌細胞である。イギリスはアメリカの影響を強く受けるようになつた。或いは英語は欧州語のなかで名詞から性や格が消滅し、俗語から原語を復活させた言語である。だから他の言語と思考が異なる可能性がある。
しかも地球には西洋のほかに多数の国がある。上野らは西洋以外を無視した。日本文化のほとんどはアジアである。明治維新後と終戦後に大量の西洋文明が流入したとはいへ、少なくともプラザ合意の前、米ソ冷戦の終結まではアジアの比率が高かつた。二つが同時に起きたことは日本に取り不幸だつたが、それは後の話である。この本はプラザ合意と米ソ冷戦終結の直前に日本語版が出版された。

四月二十四日(木)「悪魔の思想唯物論」
唯物論は悪魔の思想である。といつても共産主義は唯物論ではない。グローバル、リベラルこそ唯物論である。だから石原莞爾はマルクスを賞賛し共産主義者を尊重したし、宮沢賢治は労農党と連携した。石原莞爾の東亜連盟には社会党中間派の浅沼稲次郎、社会党左派の稲村隆一や淡谷悠蔵、婦人運動家の市川房枝も所属した。市川房枝の婦人運動は世の中全体の役に立つが、上野千鶴子のマルクス主義フェミニズムは有害である。それは米英猿真似であるばかりか唯物論だからである。

「マルクス主義フェミニズムの挑戦」は第一章「フェミニズムと唯物論」で始まる。
一九七六年後半に、私たちが初めて女性の地位をもっぱら唯物論の見地からとり扱った論文集を作ろうと相談した時には、すでにフェミニスト視点からの論文がかなり刊行されていた。(中略)女性は、国籍や階級に関係なく一つの共通した特徴によって、同一の集団を形成すると見なされた。

四月二十五日(金)「唯物論と上野千鶴子」
マルクスの時代にはキリスト教の消滅を前提に弁証法的唯物論に意義があつた。今考へると意義とは私心を克服する手段である。ところが宗教は消滅せず逆に西アジアではイスラム教が力を増した。ところが第一章の原著者はマルクスの時代と現在との相違を考へない。それでも一九七六年後半はまだ西アジアで宗教が力を増す前だからまだ唯物論に傾斜することも理解できる。上野千鶴子らが翻訳したのも八四年だからまだ判る。
しかし上野らは今でも唯物論である。これは時代遅れも甚だしい。階級に関係なく一つの共通した特徴が既に刊行された論文なのか原著者の意見なのかは不明だが、原著者にこの文を批判した形跡はない。労働者の家族や女性労働者と、贅沢三昧のマリーアントワネットを同一に扱つた時点でマルクス主義フェミニズムは欺瞞が明らかになる。

四月二十六日(土)「唯物論との分岐点」
唯物論とそれ以外との分岐点は、文化を認めるかどうかにある。だからグローバリズム、リベラリズム、フェミニズムは唯物論であり悪魔の思想である。国際化、既得権の撤廃、女性運動には賛成である。グローバリズム、リベラリズム、フェミニズムには反対である。社会全体を考へるのが前者、西洋の猿真似を装つて社会を破壊するのが後者である。唯物論者は社会全体のことを考へなければいけない理由が判らない。だから生産ですべてを考へる。経団連と同じである。

かつての冷戦時代には、ソ連など東側はアメリカなど西側に勝つ必要があるため、民族解放をさかんに説いた。これは勝利のための宣伝とはいへ唯物論を克服し多くの賛同者を集めた。日本でも社会党と共産党は大都市に革新知事、革新市長を多数誕生させた。
カンボジア問題で東側にかげりが見え始めたときマルクス主義フェミニズムが現れた。そんな思想はほとんど見向きもされなかつたがソ連が崩壊すると旧左翼は目標を失つた。そしてグローバル、リベラル、フェミニズムが現れた。左翼がなくなり資本主義下から二つの勢力を作らうとすればさうなる。今では革新政党までグローバル、リベラル、フェミニズムの仲間かと思はれてしまひ議席が激減した。
小沢氏の「国民の生活が第一」と滋賀県知事が合流し「日本未来の党」を結成したことがあつた。しかしフェミニズムと思はれかねない主張があり国民の支持は集まらなかつた。女性が困らない社会にすることは必要である。しかし特殊な場面と一般の政策を混同させてはいけない。旧革新勢力がかつての勢力を回復するにはグローバリズム、リベラリズム、フェミニズムとの決別が不可欠である。

四月二十七日(日)「上野の問題発言」
私が上野千鶴子の発言は酷いと最初に感じたのは、講演キャンセル問題がニュースで放送された翌日にインターネットで検索すると、平成十二年に講演した次の発言が出てきた。
・男女共同参画基本法が通った。しかも全会一致で。私はその時こう思った。
・オイオイこの法がどんなものか知ってて通したのかよー。
・通してしまえば、あとはこっちのものというわけだ。
その後、インターネットでは性処理熟女発言が上位になつた。これは下品過ぎるので省略し、その次に問題のある発言は高速道路の制限速度を超えて警察に捕まつたといふツイッターに上野が反応し
・おやまあ、ご愁傷さま。中央高速は制限80キロ。平均120で走っています。ドイツで無制限のドライブを味わったのでつい。最近は覆面パトを見分けるのがうまくなりました。
この発言のどこが悪質かといへば、まづ西洋のことを猿真似する。決してタイやインドで120で走つたのでとは書かない。二番目に公益を無視する。上野が家族や社会を破壊する発言を繰り返すのもなるほどと理解できた。上野は典型的なグローバリスト、新自由主義者、フェミニスト、唯物論者である。(完)


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