五百三十七、小泉元首相が正しく、安倍が間違つてゐる理由


平成二十六甲午
一月二十五日(土)「小泉政権のときはほとんどの国民が支持した」
小泉政権が誕生したときにほとんどの国民が支持した。特に自民党をぶつ壊すといふ主張は見事だつた。小泉政権の行つたことは新自由主義ではないかといふ批判もある。しかしそれは後から出てきたものだ。あのとき一旦は試す必要があつた。
経済が停滞した。だから経済を活性化しようとした。決して一部の人間ではなく国民が等しく我慢することを訴へて米百俵の精神を話した。

翻つて安倍はだうか。一部の人間が得をして残りの人間はますます生活が苦しくなる。さういふことを繰り返した。まづなぜ菅と野田といふ嘘をつくことしか能力のない連中の悪行を清算しないのか。次に今の株高とインフレ基調は円安によるものでえらくも何でもない。円安の結果、物価は上がるから国民の生活は苦しい。そんなときになぜ消費税を上げるのか。三番目に給料を上げるよう経済団体に要請した。要請で上げるのは大企業だけだ。つまりニセ労組シロアリ連合だけにいい顔をした。これではシロアリ民主党と変はらない。

一月二十六日(日)「すべては既得権との闘ひだ」
プラザ合意こそ諸悪の根源である。とはいへ当時の中曽根政権だけを批判すべきではない。それまでの貿易黒字を放置した歴代内閣の責任である。そして黒字対策とは輸出の規制即ち輸出税の新設であつた。輸入超過なら輸出を促進すべきだ。輸出が超過なら輸出を規制すべきだ。こんな簡単なことができないのはニセ経営者団体連合会とニセ労組シロアリ連合といふ既得権勢力が原因である。プラザ合意の後にバブル経済があり誤魔化される人が多いが、バブル経済やその対策が失はれた二十年の原因ではない。プラザ合意こそ諸悪の根源である。
そして平成九年に持株会社が解禁された。小泉内閣が誕生する四年前である。持株会社はそれまでの企業即経営体といふ準社会主義体系から企業と経営を分離する資本主義体系への移行であり、本来は反対すべきものだ。しかし日本のように労働組合がまともに機能しない国では中小企業はそもそも準社会主義体系の恩恵に与らず、しかもニセ経営者団体とニセ労組を活性化させ本物に戻す必要があるため、多くの国民が賛成した。
この時点で政治家のすべきは過大な既得権勢力の破壊であつた。

一月二十六日(日)その二「構造改革なくして景気回復なし」
小泉内閣が大多数の国民に歓迎されたのは「構造改革なくして景気回復なし」「自民党をぶつ壊す」といふスローガンを掲げて既得権勢力の解体に乗り出したからだ。小泉氏は閣僚と党人事の慣例の派閥推薦を受け付けず全て自分で決め「官邸主導」と呼ばれた。
郵便局や特殊法人の民営化に族議員は反発したが橋本派(旧小渕派)を没落させ、野中広務は引退し、中曽根康弘、宮沢喜一には引退を勧告した。小泉氏の既得権勢力の破壊は見事であつた。
それに比べて安倍はいつたい何だ。円安に誘導した。これはよいことである。しかしインフレも株価の上昇も円安によるものだ。安倍は何の構造改革もやつてゐない。ニセ経営者団体とニセ労組シロアリ連合といふ既得権勢力を二つや三つくらいぶつ壊すべきだ。ところが安倍はニセ経営者団体連合会に賃金上昇を要請するといふ大多数の国民を見捨てて既得権勢力が喜ぶことをした。

一月二十七日(月)「細川、小泉両元首相に出会ふ」
昨日組合事務所からの帰りに池袋駅東口前の歩道が混んでゐた。警官がここから先は一方通行です、と北側に向ふ人しか歩行させない。前を見ると選挙車の壇上で小泉氏が演説し細川氏が隣にゐる。暫くして信号が変はり警官が立ち止まらないでください、といふのでなるほどここは横断歩道の信号待ちの場所なのでこんなに近くで見ることができたのかと気付いた。このままでは交差点を渡らなくてはいけないので地下道に入り駅に向つた。
携帯で二人の元首相を撮影する人が多数ゐて人気の高さを示した。その一方で偏向マスコミどもが何とかして細川氏を落選させようと必死になつてゐる。絶対に細川氏を当選させなくてはいけない。

一月三十日(木)「細川候補勝利の方法、その二」
前に「名護市長選に続かう」 「いざとなつたら小泉氏を副知事に」を紹介したがもう三つ方法がある。一番めに今の多少の好景気は円高と株高によるもので長くは続かないことを主張する。二番目に「自民党をぶつ壊す」の標語を復活させる。三番目に自民党と公明党の選挙は組織票でこれは民主主義に反する行為であることを主張する。これで牧添候補の組織票をぶつ壊すとともに浮動票を獲得できる。

二月二日(日)「既得権をぶつ壊す」
小泉元首相と安倍は正反対である。小泉氏は既得権をぶつ壊した。安倍は既得権をますます拡大させようとしてゐる。(完)


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