五百三十三、都知事選(その一、細川護熙候補支持)


平成二十六甲午
一月十二日(日)「細川氏立候補へ」
細川護熙元首相が都知事選に立候補することになつた。これはよいニュースである。私は細川氏を支持する。その理由はかつて自由社会連合といふ新しい政党を提唱した。当時はまだ五十五年体制の自民党、社会党の時代だつたから、自由社会連合は新鮮だつた。私は社会党に代はる社会党になると期待した。当時は社会といふ二字には社会主義、社会党。そんなイメージがあつた。第二の新しい社会党ができると期待した。
実際は公募で日本新党となつたが、これも日本を復活させるといふ支持率の高いときの安倍政権みたいでよかつた。中には自由社会連合だと第二の社会党だが日本新党だと第二の自民党だと失望した人も多かつた。しかしあの当時はまだ五十五年体制だつた。今とは異なる。

一月十三日(月)「宇都宮氏は共産、社民の支持を受けてはいけない」
五年前に日比谷公園で年越し派遣村があり大変な反響を呼んだ。あのときの名誉村長が宇都宮健児氏、村長は労組以外から出さうといふことで市民団体、事務局はうちの労組事務所だつた。全国から大量の支援物資が送られ組合会議室が使へなくなつた。集まつた物資や寄付金を流用したといふ週刊誌の報道があり、これらをだう使ふかは宇都宮弁護士と相談し公正に行つた。
ちなみにうちの労組はその後、分裂騒ぎになつたが集まつた物資で会議室が使へないと文句を言つたのが向う側、派遣村の事務局を担当したのがこちら側でどちらかといふとこちら側が派遣村に近い。勿論向う側、こちら側のどちらにも賛成と反対の人はゐた。
その宇都宮弁護士が前回都知事選に立候補したとき私は最初は中立だつたが主張を読むうちに宇都宮氏を支持しようとは思はなくなつた。それは文化保守性が抜けてゐるからである。かつての共産、旧社会は社会を築く運動である。しかし社会主義を諦めた後は社会を壊す運動になつてしまつた。
宇都宮氏が単独で立候補すれば正義派弁護士といふことである程度の支持は集まる。しかし共産、社民の支持を受けると都民の支持は集まらなくなる。一方で共産、社民がかつての美濃部亮吉や太田薫みたいな人を担ぎ出せばこれもある程度の支持は集まる。しかし宇都宮氏を担ぐと支持は集まらない。両者は本来は別々に運動をしたほうがよい。

一月十三日(月)その二「細川氏はシロアリ民主党の支持を受けてはいけない」
同じように細川氏はシロアリ民主党の支持を受けてはいけない。細川氏とシロアリ民主党が別々に活動したときは細川氏には人気が集まるしシロアリ民主党には集まらない。だからシロアリ民主党は党勢を挽回したくて細川氏に接近を試みるだらうが、それは悪魔の囁きである。乗つてはいけない。
だいたいシロアリ民主党は最初、舛添氏を支持しようとした。とにかく勝ち馬に乗りたいだけだ。ペテン師どもの集まりである。

一月十四日(火)「文化が必要」
政権を担ふには文化が必要である。といふと文化会館を作つて西洋音楽や古典芸能を演じればよいと短絡しがちだがさうではない。文化保守性が必要である。アジアでは西洋文明の流入で常に過去の生活が破壊され続けてゐる。そして生活不安が発生するから文化保守がないと国民の支持は得られない。
自民党が過去に多数派だつたのもそれが原因だし、革新系知事市長が誕生したのも革新系に反米といふ文化保守があつたからだ。だから日本新党に期待が集まつたのも本来は自民党系の細川氏が提唱したからだし、シロアリ化する前の民主党が鳩山政権を誕生させたのも小沢一郎氏の自由党といふ自民党系が合流したからだ。今の生活の党に人気がないのは小沢氏に文化保守性がなくなつたからに他ならない。
多数の国民ばかりではない。私も文化保守は大切だと思ふ。だから宇都宮氏には中立以上の支持は出来ないし、新自由主義色の強い舛添氏は支持できない。細川氏に期待する理由である。

一月十五日(水)「既得権をぶつ壊す」
二番目に既得権を壊す才覚が必要である。小泉氏に人気があつたのも、シロアリ化する前の民主党鳩山政権に人気があつたのも既得権を壊す勢ひがあつたためだ。
しかし政権は堕落が早い。シロアリ化した後はニセ労組シロアリ連合に言ひなりの既得権勢力になつてしまつた。
今の安倍政権も同じである。すつかり菅野田亜流内閣になつてしまつた。今こそ細川都知事で菅野田亜流内閣をぶつ壊さうではないか。

一月十八日(土)「宇都宮候補と共産、社民が別れたほうがよい理由」
宇都宮候補が共産、社民の推薦で立候補すると、これは左翼崩れ、別名をサヨクになつてしまふ。これでは国民の人気を得られるはずがない。
宇都宮候補が単独で立候補すれば、庶民派の弁護士といふことで或る程度の人気は出るだらう。
共産、社民は昭和三十年代の社会主義路線に戻りアメリカ猿真似の社会が生活を不安定にしてゐることを訴へれば両党合はせて三割くらいは票が取れる。それ以上は無理だがその理由はプラザ合意で日本人は金持ちになつたためでそれはまた別の問題である。今は両党合はせて一割しか取れない。
宇都宮候補と共産、社民はそれぞれホーチミンの「国の独立ほど尊いものはない」といふ言葉を学ぶべきだ。さうしないと左翼崩れになつてしまふ。

一月十九日(日)「桝添候補が新自由主義の理由」
桝添候補を新自由主義と断定する理由はその親西洋にある。パリ大学現代国際関係史研究所客員研究員として一年九ヶ月、一旦帰国の後にジュネーブ高等国際政治研究所客員研究員として一年九ヶ月。西洋の知識を元にアジア独自、日本独自の政治にだう生かすかといふのなら判る。しかしさうではない。そのような主張はこれまでにしなかつた。西洋猿真似を日本に押し付ける役割しか果たせない。西洋猿真似は西洋の自分に取り都合のよい部分を真似する。自民党の半分とシロアリ民主党に巣食ふ新自由主義の都知事候補の発生である。

一月二十日(月)「桝添候補は末期社会党のゴミ溜め議員(=菅野田とその亜流)と同じだ」
旧日本社会党の昭和五十年辺りまでの国会議員は社会を良くしようといふ人が多かつたがその後は議員でゐることだけが目的のやうなゴミ溜め政党となつた。翻つて桝添はだうか。社会をだうするかの主張がまつたくない。
単に政治屋でゐたいだけだ。菅や野田とまつたく変らない。こんな安倍みたいな菅野田亜流政治屋を都知事にしてはいけない。

一月二十二日(水)「名護市長選に続かう」
名護市長選で基地建設反対派が勝利した。これで基地建設を阻止できる。
都知事選も同じように勝利し、菅野田亜流の安倍を退陣させよう。

一月二十三日(木)「いざとなつたら小泉氏を都庁幹部に」
私の予想では細川氏は絶対に当選する。しかし既得権勢力の妨害が今後予想される。現にほとんどのマスコミが偏向報道を続けてゐる。いづれ一つ一つ地道に反撃して後世の笑ひ者とすべきだが、手つ取り早く反撃する方法がある。いざとなつたら小泉元首相を副知事或いは都庁幹部にすることを発表すればよい。

一月二十四日(金)「世界一を掲げる候補にろくなのはゐない」
東京を世界一と叫ぶ候補にろくなのはゐない。まづは桝添候補である。「五輪を成功させ、東京を世界一にしたい」と叫んだ。いつたい何の世界一なのか不明である。次に宇都宮候補である。「世界一働きやすい街をつくりたい」と叫んだ。
物事には世界一を目指すべきものと、世界で十番目、二十番目でよいものがある。働きやすさは世界一である必要は無い。世界二十番目で丁度よい。


(その二)へ

メニューへ戻る 前へ 次へ