五百十五、朝のテレビ小説「あまちゃん」(その七、再度の「あまちゃん」鑑賞記)


平成25年
十二月十五日(日)「主要部を再度観た」
先週の日曜に「あまちゃん」をもう一回観ようと思ひついた。そして「1.おら、この海が好きだ」の一日目、「12.おら、東京さ行くだ!」の六日目、「13.おら、奈落に落ちる」「15おらの仁義なき戦い」「16.おらのママに歴史あり2」「17.おら、悲しみがとまらねぇ」の全部と「18.おら、地元に帰ろう!?」の四日目まで観たところで眼が疲れたので中止した。合計七時間十五分である。
私の一番の関心がアメ横の奈落時代にあることが判る。一つには谷中寮の近くに祖父の代から私が高校二年のときまで住んだことと、奈落の下積み時代が一番気に入つたのだつた。そして本日「1.おら、この海が好きだ」の残りの五日分、「2.おら、東京さ帰りたくねぇ」「3.おら、友だちができた」の全部、「7.おらのママに歴史あり」の一日目、「18.おら、地元に帰ろう!?」の残りの二日分を観た。以上の二週間で全部観たものは赤、一部は橙である。
1おら、この海が好きだ!
2おら、東京さ帰りたくねぇ
3おら、友だちができた!
4おら、ウニが獲りてぇ
5おら、先輩が好きだ!
6おらのじっちゃん、大暴れ
7おらのママに歴史あり
8おら、ドキドキがとまんねぇ
9おらの大失恋
10おら、スカウトされる!?
11おら、アイドルになりてぇ!
12おら、東京さ行くだ!
13おら、奈落に落ちる
14おら、大女優の付き人になる
15おらの仁義なき戦い
16おらのママに歴史あり 2
17おら、悲しみがとまらねぇ
18おら、地元に帰ろう!?
19おらのハート、再点火
20おらのばっぱ、恋の珍道中
21おらたちの大逆転
22おらとママの潮騒のメモリー
23おら、みんなに会いでぇ!
24おら、やっぱりこの海が好きだ!
25おらたち、いつでも夢を
26おらたち、熱いよね!


十二月十七日(火)「人気の理由」
「あまちゃん」人気の理由は劇伴にある。二回目を観てさう思つた。大友良英氏の音楽の記事を見て劇伴といふ言葉を知つた。劇伴とは番組の中で流れるBGMのことでそれが判つただけでも今回の特集を組んだ意義があつた。
番組放送中に「潮騒のメモリー」と当時の流行歌が懐かしいといふ意見が評論家の人達から多く出されてゐた。しかし私は当時の流行歌より年齢が上だから聞いたこともない曲ばかりである。唯一知つてゐたのが夏ばつぱの「いつでも夢を」である。だから当時の曲には懐かしさは感じなかつた。 「潮騒のメモリー」は嫌いではないがそれほど好きでもない。太巻が「地元に帰ろう」に評した「普通」と同じである。「暦の上ではディセンバー」は良い曲だがたまたま居合はせた人達で歌つただけのグループがでしやばつたため評判を下げた。あのとき裏方に徹して番組終了後に出ればよかつた。あと記者会見でもつと上を目指すと言つたがそんな思ひ上がつたことを言つてはいけない。

それに比べて劇伴は番組の適切な場面で適切な曲が流れる。劇伴こそ「あまちゃん」人気の最大の原因である。

十二月二十三日(月)「二回目の視聴」
「あまちゃん」は中身が濃いから半年分の放送量は大変な分量である。だから脇道にそれた話もある。今回は九月までの本放送に続いて二回目の視聴だから脇道の週は割愛した。最初を観て途中で止めた話もあり緑にしてみた。
十五日まで二十二日まで
1おら、この海が好きだ!おら、この海が好きだ!
2おら、東京さ帰りたくねぇおら、東京さ帰りたくねぇ
3おら、友だちができた!おら、友だちができた!
4おら、ウニが獲りてぇおら、ウニが獲りてぇ
5おら、先輩が好きだ!おら、先輩が好きだ!
6おらのじっちゃん、大暴れおらのじっちゃん、大暴れ
7おらのママに歴史ありおらのママに歴史あり
8おら、ドキドキがとまんねぇおら、ドキドキがとまんねぇ
9おらの大失恋おらの大失恋
10おら、スカウトされる!?おら、スカウトされる!?
11おら、アイドルになりてぇ!おら、アイドルになりてぇ!
12おら、東京さ行くだ!おら、東京さ行くだ!
13おら、奈落に落ちるおら、奈落に落ちる
14おら、大女優の付き人になるおら、大女優の付き人になる
15おらの仁義なき戦いおらの仁義なき戦い
16おらのママに歴史あり 2おらのママに歴史あり 2
17おら、悲しみがとまらねぇおら、悲しみがとまらねぇ
18おら、地元に帰ろう!?おら、地元に帰ろう!?
19おらのハート、再点火おらのハート、再点火
20おらのばっぱ、恋の珍道中おらのばっぱ、恋の珍道中
21おらたちの大逆転おらたちの大逆転
22おらとママの潮騒のメモリーおらとママの潮騒のメモリー
23おら、みんなに会いでぇ!おら、みんなに会いでぇ!
24おら、やっぱりこの海が好きだ!おら、やっぱりこの海が好きだ!
25おらたち、いつでも夢をおらたち、いつでも夢を
26おらたち、熱いよね!おらたち、熱いよね!
(赤)全部観た、(だいだい色)一日分観た、(緑)一日または複数日のそれぞれ一部分を観た

「おらのハート、再点火」はJJJプロダクションの独立と太巻がカネをたくさん使つてGMTを売り込んだ場面で面白いはずだが種市との恋愛や水口が寿司屋でカネのない話などのため毎日の一部分づつを観た。

十二月二十七日(金)「地元の時代」
十五日まで二十二日まで二十七日まで
1おら、この海が好きだ!おら、この海が好きだ!おら、この海が好きだ!
2おら、東京さ帰りたくねぇおら、東京さ帰りたくねぇおら、東京さ帰りたくねぇ
3おら、友だちができた!おら、友だちができた!おら、友だちができた!
4おら、ウニが獲りてぇおら、ウニが獲りてぇおら、ウニが獲りてぇ
5おら、先輩が好きだ!おら、先輩が好きだ!おら、先輩が好きだ!
6おらのじっちゃん、大暴れおらのじっちゃん、大暴れおらのじっちゃん、大暴れ
7おらのママに歴史ありおらのママに歴史ありおらのママに歴史あり
8おら、ドキドキがとまんねぇおら、ドキドキがとまんねぇおら、ドキドキがとまんねぇ
9おらの大失恋おらの大失恋おらの大失恋
10おら、スカウトされる!?おら、スカウトされる!?おら、スカウトされる!?
11おら、アイドルになりてぇ!おら、アイドルになりてぇ!おら、アイドルになりてぇ!
12おら、東京さ行くだ!おら、東京さ行くだ!おら、東京さ行くだ!
13おら、奈落に落ちるおら、奈落に落ちるおら、奈落に落ちる
14おら、大女優の付き人になるおら、大女優の付き人になるおら、大女優の付き人になる
15おらの仁義なき戦いおらの仁義なき戦いおらの仁義なき戦い
16おらのママに歴史あり 2おらのママに歴史あり 2おらのママに歴史あり 2
17おら、悲しみがとまらねぇおら、悲しみがとまらねぇおら、悲しみがとまらねぇ
18おら、地元に帰ろう!?おら、地元に帰ろう!?おら、地元に帰ろう!?
19おらのハート、再点火おらのハート、再点火おらのハート、再点火
20おらのばっぱ、恋の珍道中おらのばっぱ、恋の珍道中おらのばっぱ、恋の珍道中
21おらたちの大逆転おらたちの大逆転おらたちの大逆転
22おらとママの潮騒のメモリーおらとママの潮騒のメモリーおらとママの潮騒のメモリー
23おら、みんなに会いでぇ!おら、みんなに会いでぇ!おら、みんなに会いでぇ!
24おら、やっぱりこの海が好きだ!おら、やっぱりこの海が好きだ!おら、やっぱりこの海が好きだ!
25おらたち、いつでも夢をおらたち、いつでも夢をおらたち、いつでも夢を
26おらたち、熱いよね!おらたち、熱いよね!おらたち、熱いよね!

ゆいちゃんファンが押し寄せる場面は「おら、ウニが獲りてぇ」なので今回はこれを観た。ここは確かに面白い。番組では押しかける人たちはアイドルファンと鉄ヲタを兼ねるが両者はまつたく別の人間である。社会への迷惑を考へず行動するところは同じだが、インターネツトで調べるとどちらも好きなことにお金をたくさん使ふから両方を兼ねることはないとあつた。私もその意見に賛成である。

ゆいの母親は短大を卒業し地元のテレビ局のアナウンサーになる。そして後に岩手県会議員になる足立功と結婚しアナウンサーを退職する。これはいい話である。アナウンサーは偉くも何でもない。マイクに声を乗せるだけが得意な人達である。アナウンサをタレント並みに扱つてはいけない。
アキは予備校のCMやサカナくん主演の番組で助手を務め、しかも映画の共同主役になつた。それでも地元に帰つた。ゆいは太巻が北三陸市で会つたにも係はらず地元のアイドルになることを選択した。「あまちゃん」が訴へたかつたことは地元志向であり私も大賛成である。
唯一の悪役だつた太巻もいい人になり、途中でひねくれ者になつてしまつた結衣も立ち直り、離婚した大吉安部組と正宗春子組も再婚しすべてがめでたく解決してよかつた。あきが東京の芸能界から北三陸に帰つたのもよいことだつた。この話は番組の中だけの話にしてはいけない。テレビ、新聞は巨大になり過ぎたから今こそ各地方に分割すべきだ。
今回は観なかつた週にも名場面はたくさんある。観なかつた理由は時間がないので本筋から外れた部分を割愛したのだが、例へば平家物語の本筋から外れた部分も歴史的物語として重要である。それと同じで今から数十年経つた後は「あまちゃん」のすべてが歴史的物語となることは間違ひない。(完)


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