三千百八十二(うた)短編物語(本能寺の変が無かったら)
丙午(西洋地球破壊人歴2026)年
四月十五日(水)
第一章 本能寺の変は起きなかった
光秀が本能寺の変を起こさなかったら、どうなっただらうか。その前に領地替へがあり、織田家宿老たちは京都や近江から遠ざけられた。近地は、織田一族の領地ばかりになった。
元々、信長は人の意見を聴く性格ではない。しかし、皆が顔を合はせて決定するのと、遠地から手紙で一方的に命令されるのでは、天地の開きがある。宿老たちにとり屈辱だった。
そしてその前に、佐久間信盛とその子が追放された。そして、林道勝も追放した。特に林道勝の追放は、柴田勝家に衝撃を与へた。追放理由は、信長が家督を相続するときに、林が弟を推したと云ふものだ。
林道勝とともに、信長に反旗を翻したのが勝家だったからだ。
本願寺攻略につき十年の月日を経るは 信長も知ること故に問題があれば云はざる信長の落ち度
反歌
信盛の功績落ち度二つとも信長にあり上司の故に
信長と同じやり方が、或る電動機会社。次期社長候補を連れてきては、追放する。次期社長の任期中に、会長は何をやってゐたのか。あの会社は今、大変なことになった。
第二章 柴田勝家の乱
宿老たちは、幾ら不満があっても、もはや謀反の術は無くなった。ところが、たまたまその機会が訪れた。勝家軍が織田軍と合流の時に、織田軍主力が悪天候で遅れた。今は、近習隊だけだ。
ところが、信長は偽物だった。織田軍に丹羽軍が合流し、柴田軍は滅ぼされた。後で思へば、柴田勝家を試したのであらう。それに、引っ掛かってしまった。
第三章 織田家分裂
羽柴秀吉が信長から頂いた養子、秀勝はこの頃、病死した。これで羽柴家は、今までの一族扱ひから、外様扱ひになった。信長は、秀吉を含む宿老たちに、人質差し出しを命令した。
宿老たちも、もはや若くはない。いづれ佐久間信盛と同じ目に遭ふだらう。一番の年長は明智光秀だ。この頃は、自力で切り取った出雲と石見の領主だったが、毛利と同盟を結んだ。
信長は、出陣するとともに秀吉に援軍を命令した。ところが人質を差し出す前に、秀吉も毛利と同盟を結んだ。すると、長秀など他の家臣たちも、勝手に周辺の領主と同盟を結び始めた。
第四章 織田家滅亡
織田の領地は、尾張美濃近江に激減した。それでも信長は、その後も暫く生きたが、生前の言動が原因で、一族が分裂し、まもなく一族すべてが滅んだ。
すべては、宿老たちを遠ざけたことと、佐久間信盛と林道勝を追放したことが原因だった。
家中とは敵には非ず仲間にも 追放するは最悪に 今の日本も似た経営者
反歌
家中から末端地にて属領主これでは誰も付きては来れず(終)
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