二百四十三、正仮名遣ひを使つた感想

平成二十四年
三月一日(木)「正假名遣ひ」
昨年一月から、活用語について正假名遣ひを使用してみた。なかなか使ひ心地がよい。活用語以外でも正仮名遣ひで書いたものがあつたり、活用語の正仮名遣いに間違ひもあらう。戦後の醜い仮名遣ひで教育を受けてきた。間違ひは気にせず、多くの国民が正仮名遣ひを使用すべきだ。

三月三日(土)「間違ひの例」
間違ひの例を私のホームページ以外にも見てみよう。昭和25年に出版された「反デューリング論 空想から科學への社会主義の発展」である。
デューリング氏はつずけていう

正仮名遣ひに代はりマツカーサの言ひなりの政府が醜い新仮名遣ひを設定した。間もないから「つずけて」と間違ふ。同じように戦後の日本人は醜い仮名遣ひに慣れてゐるから、正仮名遣ひを用ゐると間違へる。間違ひを気にする必要はない。

三月九日(金)「大宮機関區」
二十五年くらい前に、JRの大宮機関区の公開があつた。機関車の配置がなくなり乗務員区になるので、それを記念して一般公開された。正字体と新字体が混ざつた「国労大宮機関區分会」だつたか「国労大宮機関区分會」だつたか板製の看板が掛けられた部屋があつた。
戦後間もない時代から続く分会なのだらう。昔から続くよいものは後世に伝へるべきである。

三月十一日(日)「正字体と2つの略字体」
漢字には、台湾、香港、マカオで使はれる正字体、日本で使はれる略字、中国で使はれる略字と、合計三つの字体がある。多数決を取れば人口の多い中国が勝つし、GDPで重みを付ければ数年前までは日本が勝つた。しかし正統なものは台湾、香港、マカオの正字体である。これが歴史の重みといふものである。
日本や中国は正字体を正式なものと認めるべきだ。日本では更に正仮名使ひを復活させるべきだ。中国は少数民族に普通話を強制しないほうがよい。そもそも外国語を学ぶことは膨大な時間を無駄にする。それが可能なのは化石燃料大量消費により人間に余剰時間が生じたからである。しかし地球温暖化はすぐ其処まで来てゐる。

三月三十一日(土)「間違つてもよいから正仮名遣ひを使はう」
吾々は戦後の教育を受けたから、正仮名遣ひを使へといつても間違ひもあろう。しかし長い歴史の中で新仮名遣ひは僅か67年である。戦前に戻れといふのではない。明治維新から昭和20年までも異常な時代だつたからだ。日本の歴史のほとんどを占める平和な時代に庶民も寺小屋で習つた仮名遣ひに戻すだけである。(完)


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