二千三百二十三(うた)三学院の藤
甲辰(西洋未開人歴2024)年
四月三十日(火)
今までの人生で、藤を観たいと思ったことはなかった。報道で、春日部駅から一粁(キロメートル)に藤が満開だと云ふ。これを観に行かうと一旦は決めた。昨日は用事の帰りに武蔵野線でそのまま南越谷まで行ける、と喜んだ。しかし、春日部は遠いので近場で無いかと都内を探すと、亀戸が有名だ。左千夫が藤を詠んだ歌が幾つもある。
亀戸はトロリーバスがかつてあり 上野公園今井行き 亀戸始発池袋 天神様と境内の藤は勝りて昔より今でも続く江戸風物詩
反歌
亀戸に藤五拾株広重や左千夫が描く周りとともに
埼玉県内で近くに無いかと探すと、蕨の三学院がある。公開は昨日までで、中仙道蕨宿植木市藤祭りは昨日だったが、昼食後に歩いて行ってきた。往路はすごい暑さだった。途中でデンキチに寄ったのは、製品を下見するためだが、暑さを和らげる為に冷房の建物に少し入らうと云ふ気持ちもあった。寄った甲斐はあった。次に来たときは体重計を買はう。
店を出て再び歩き始めた。三学院は公開しなくても外から見える。紫色が褪せて見えるのは、元々藤はかう云ふ色なのか、それとも満開を過ぎたためか。何しろ藤を観に出掛けるのは初めてだ。来年からはもっと上手に鑑賞できるだらう。
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境内に一つの木から藤棚へ四(よ)方(も)に広がり垂れて咲く その形には驚き尽きず
反歌
三学の院は宿場の裏にあり藤はお寺の裏で広がる
インターネットの境内図を見ると、藤棚は境内の和光幼稚園にある。本日見たのは、駐車場の横だ。思ひ起こせば、鉄筋の幼稚園を見た記憶がある。幼稚園を解体するところも見た。これらは三学院を見に来たのではなく、自転車で散策して見えたので、時系列で繋がってゐなかった。
幼稚園子供の数が減る上に 共働きで保育園需要が増えて 閉園続く
反歌
幼稚園寺や教会経営が戦後はやるも冬の時代へ
小生の知るだけでも、鶴見、都内、蕨と三つある。三十年間で三つだが、これは大きい数字だ。幼稚園も保育園みたいに時間を延ばす対策が必要だ。帰りは、道路の西側を歩いた。途中で安売りスーパーへ寄るためだが、陽が当らず涼しく帰れた。安売りスーパーが属するAEONのカードを作り、前回初めて使用したときに、店員が戸惑ったあとクレジットカード扱ひした。AEONカードとしては使へないのかと、三学院へ行く前にインターネットで調べたところ、安売りスーパーは県によって競合店がありほとんど安くない、とある。これは小生も感じてゐるところだった。だから普通のスーパーで買ふことに変更し、しかしその後、商品によって店を分けることにした。本日はAEONカード二回目になった。
藤を観て帰りに店へ寄る為に三学院を選びたが 往きに暑くて失敗と思ふも帰路は暑くなく 初の藤への旅は終了
反歌
藤棚は幼稚園内がよく似合ふ駐車場脇周りと不調和(終)
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