二千二百四十二(和語のうた)沼津港旅行記
甲辰(西洋未開人歴2024)年
二月十二日(月)
毎月恒例のジパング倶楽部旅行で、沼津港へ行った。祝日は往路の新幹線が空いてゐるのは前回と同じだった。沼津からは、バスが10時からしかないので歩いた。途中のデイリーヤマザキで180ml日本酒を買ひ、飲みながら行った。歩道に線路の模造が10mほど埋めてある区間がある。蛇松線の説明板があった(沼津駅構内の操車場にも蛇松線がわずかに出てくる)。
遊覧船切符売り場に付属の土産物店で、三百七十円のアイスを買った。販売元が戸田温泉女将の会。ここまではよいが、製造元が富士宮市外神。これは少し嫌だ。味は悪くないが、アイスクリームと氷製品の中間だ。それでこの味だから悪くはないが、値段は三百円が適正価格かな。食べ終はったあと、戸田温泉について訊くと、半島の先のほうだ。沼津は駿河だが、合併前の戸田村は伊豆だ。
船の切符売り場を出た後、一番線から四番線まで食堂街を見て廻った。伊豆ナンバーの車が多い。地元の人たちが来るなら安心だ。沼津魚市場のおそらく船着き場の建物を過ぎて、せり会場の見学コースを歩いた。せりはもっと早い時刻に行ふのだらう。或いは祝日だから休みか。この辺りになると、滋賀、京都など車のナンバーが全国に広がる。首都圏が少ないのは意外だった。
沼津港はお薦めである。観光地だが、地元産業でもあるからだ。沼津みなと新鮮館と云ふ建物には、店がたくさんある。入口のバスシュパッ案内では、10分おきくらいにある。出発前に調べた10時から1時間に1本は何だったのか。帰りはバスに乗った。往路で歩いたとき、バス停に昼間は急行バスになると貼り紙があった。なるほど駅近くの繁華街に一ヶ所止まるだけだった。
帰りの新幹線は、一列空くところがときどきあり、前回の祝日ほど混んではゐなかった。東京駅に着いたあと、三百五十円の新幹線アイスクリームを自販機で購入した。今回往路で買はうと思って、しかし往路は旅の始まりなので忘れた。そこで帰路で買った。待合室へ行くと満席で立つ人も目立つ。ホームへ上がったあと、別の階段で降りたところにも待合室があり、ここも立つ人が多いが空いた席を見つけ、ここで食べた。
打ち寄する駿河沼津の港には 観るに満ち足る広さにて せり場とともに食べ物の店前廻るまた楽しきや

反歌  旅の人すべて楽しく飽きる無く働き人も満たざるは無し

二月十三日(火)
沼津駅前には、沼津機関区の石碑がある。隣に井上靖の文学碑があり「若し原子力より大きい力を持つものがあるとするならば、それは愛だ。愛の力以外にはない。」の文字盤の上に、母子の西洋彫刻がある。文学碑は国恥ものなので撤去したほうがいい。観音像やお地蔵さんなら親しみがある。西洋彫刻では見た人に何の感動も与へない。それより「若し原子力より大きい力」なんて言っては駄目だ。
今回は、沼津駅の切符売り場で次回のジパング旅行の切符を購入すると云ふ目的もあった。結果は、JR東日本と同じ形式だった。番号と駅名の位置が逆だが。品川駅と熱海駅新幹線改札前は、同じ駅の中にJR東日本の窓口もある。国鉄からの発券システムはJR東が受け継ぎ、機械を更新して行った。JR東海は新たなシステムを導入した。それが現れた。
帰りに東京駅で、新幹線から直接外に出る自動改札を通ってみた(都内または山手線内まで切符は回収されるので注意)。すると「東京途中下車」と印字された。(終)

 
沼津駅前の石碑                   東京駅途中下車
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