二千七十一(うた)報道を読んで(英語公用語で転落、車内販売、旧陸軍と変はらない、鳥たちの戦ひ)
壬寅(西洋野蛮歴2023)年
八月十九日(土)
Presidentのホームページに
大前研一「楽天モバイルの大赤字は氷山の一角にすぎない」…三木谷会長がたどる最悪の末路とは
楽天衰退の根本原因は10年前にさかのぼる

が載った。プレジデント 2023年9月1日号の記事だ。
グループ全体の足を引っ張っているのは、三木谷浩史会長兼社長肝いりのモバイル事業である。(中略)もっとも、三木谷楽天王国の崩壊はモバイル事業に手を出すずいぶん前から始まっていた。

同感である。尤も一つ目の理由は、小生が思ひつかないもので
当時指摘したのは、楽天市場とアマゾンの違い。(中略)このビジネスモデルの問題点は2つある。1つは物流を握っていないこと。(中略)もう1つは、売り上げが立たないこと。商品が売れて取扱高が膨らんでも、楽天市場自身は場所貸しにすぎないので、計上できる売り上げが小さい。

二つ目は
三木谷会長兼社長は、これから伸びるものを見つけるところまでは優秀。しかし、ダイヤの原石を見つけても、磨こうとしないきらいがあるのだ。

これも、小生は思ひつかなかった。しかしこの続きの
楽天グループの海外展開にも、その傾向がよくあらわれている。楽天グループは、社内公用語を英語にすると発表した10年くらい前から、海外展開を加速させた。当初は世界各国・地域でのビジネス展開を意気込んでおり、有望なマーケットを目ざとく見つけ出して事業を始めた。しかし、すぐに結果が出ないと投げ出してしまう三木谷会長兼社長の短期思考がゆえに、いずれの海外事業も尻すぼみになっている。

小生が駄目になると予想したのは、英語公用語だ。これでは社内の連絡を阻害してしまふ。大前さんも
楽天グループ本社に行ったときも、興味深い体験をした。打ち合わせをしていると、突然モニターに三木谷会長兼社長が映り、「今週の進捗は」と英語で語り始めた。社員は最初の1~2分こそ聞いていたが、そのうち自分の仕事に戻り始めた。英語ではわからない、という人を置きざりにしており、トップとしては求心力が低すぎる。

社内での口と心の連絡を 上下が自由に発言しあと腐れなくすることは 組織の長の最大任務

反歌  連絡が取れる組織がやる気にも創意工夫も出来る会社に

八月二十日(日)
東海道新幹線の車内販売が、十月三十一日で終了になる。小生は昨年十一月以降、二ヶ月間を除いてひと月に一回、東海道新幹線で旅行をしてきた。
「こだま」に乗ると車内販売がない。「ひかり」はある。そこに「ひかり」の高級性を感じたものだった。「のぞみ」はジパング倶楽部で割引きにならないから、ここ数年乗ったことがない。「ひかり」の高級性が一つ減る。
急行や特急列車の優位性 車内販売あることが特長だった これからはひかりとこだま違ひ無くなる

反歌  急行は廃止ひかりの車販まで国鉄遺産残り少なく
昔は、(1)オルゴール、(2)乗客専務車掌の放送、(3)オルゴール、(4)鉄道弘済会の食堂車と車内販売の案内、(5)オルゴール、と一連の流れがあった。その後、職名インフレがあって乗客専務車掌が車掌長になった。鉄道弘済会のほかに日本食堂が加はった。

八月二十一日(月)
幻冬舎のホームページに
【実話】防衛大の新入生、月給12万円だが「1日に1回は進学したことを後悔する」…1年生の〈朝から絶叫する〉生活

が載った。
清掃は2学年を長、1学年が清掃員として、洗面台・トイレ・乾燥室・廊下などの学生舎の生活施設を3日おきにローテーションしながら清掃して綺麗にします。
(中略)清掃の手順としては、「拭き掃除はホコリを意識して上から下にやる」や「洗面台は奥から順番にやっていく」などがありますが、手順通りゆっくりやると「遅い!」と言われ、スピードを求めると「その手順は違うだろ!」と指導されます。
あまりにミスが多いと、2学年に「もうやらなくてよい」とホウキを取られ、ホウキを取られた新入生は「清掃をさせてください!」と絶叫し、2学年からホウキを取り戻そうとします(以下略)

更に続き
特に洗面台・トイレ・洗濯室・シャワー室などの水場は「水滴を残してはいけない」というベリーハードモードであり、1学年からは「水場は鬼門」と恐れられていました。
清掃に関して、1学年はゲームオーバーを繰り返すことによって2倍速のスピードを獲得し、小学生の手から必死に逃げるバッタのような速さで雑巾がけができるようになります。限界を超えた雑巾がけで、1学年の作業服ズボンの膝部分はいつもボロボロと皆様にお伝えしておきましょう。

夕方は
自室に戻ると、99%の確率でベッドが飛ばされています。マットレスがひっくり返り、シーツは剥がされ、枕は行方不明になっています。これは「ベッドメイキングが汚い」という指導であり、部屋のどこかに飛んでいった自分の枕を探し、毛布やシーツを1分で直し、1分でプレスされた作業服に着替えます。
着替えるときのポイントは、「できるだけ早く」「服にシワをつけない」などがあり、背中の布を張るためにイナバウアーのように背中を反ります。その間も上級生がジブリのキャラのように「ホラ、チンタラするんじゃないよ」「あと10秒だけ待ってやる」と煽ってきますが、努めて平常心でいることが大切です。

問題なのは、かうやって卒業した人たちが、将来の自衛隊幹部になることだ。同じ型の人間を揃へると、旧陸軍みたいになる。指揮命令系統に無い人は階級を外すだとか、幕僚関係は外部の人間を入れるなど、工夫が必要だ。二日前に紹介した大前研一さんの記事に戻ると
たとえリーダーが偏ったタイプでも、その下の人たちの足腰が強ければ、事業を回していける。しかし、楽天グループは社員たちも三木谷会長兼社長に似たタイプの寄せ集めで、チームとして結束できておらず、機能不全だ。

「チームとして結束できておらず」だけは異なると思ふが、同じ型ばかりだと一旦負け出すともろい。

八月二十七日(日)
週刊ゲンダイのホームページに
カラスの天下が終わる…都心制圧を目指す大型猛禽類…天敵と手を組む小鳥たち…都会鳥による「仁義なき戦い」がヤバすぎる

が載った。
東京都心を俯瞰すると、2つの環境が混在していることが分かる。一つは皇居、明治神宮、自然教育園(港区)などの「都市緑地」。そして、もう一つは東京駅や新宿駅周辺などにある「超高層ビル群」だ。前者に定着したのが、オオタカである。具体的な個体数は判明していないが、確実にカラスの勢力に拮抗し始めているという。

もう一つの
ハヤブサは都会の高層ビルや鉄塔、鉄骨の橋などで繁殖するようになりました。彼らは元々、海岸の岩壁などで繁殖していました。(中略)都会のビル群は、ハヤブサにとっては故郷の岸壁に非常に似ており、ビルの屋上から急降下してハトなどを捕えています。

その結果
カラスの生存圏は確実に狭まっている。カラスにとってさらに厄介なのがフクロウ。そのフクロウも豊島岡墓地(文京区)などを中心に繁殖を始めている。カラスは巣で羽を休める夜に寝込みを襲われるようにもなった。つまり、日中はオオタカ、ハヤブサと戦い、夜もフクロウを相手に身を守らなければならなくなったのだ。

カラスはごみを散らかすから、これはよいことだ。ところが
カラスが姿を消せば、動物の死骸が街に溢れます。

なるほど、カラスは中途半端にごみをあさるからいけなかった。全部持って行ってくれるなら大歓迎だ。清掃局公認となり、カラスが来ないときに清掃局に電話を掛けると「今週はハシブトカラスの担当ですが、来ませんでしたか。それなら清掃車を回します」。さういふ時にだけ清掃車が来る。
さて、最近はスズメが路上にゐないが
電柱にいることが多いのですが、これはオオタカやハヤブサなど街中で狩りをする猛禽類にとってはとても厄介なのです。電線は木の枝のようにしならず、かすっただけでも一発で骨折して飛べなくなってしまうからです。

鳥たちは食ふ食はれるの命懸け 高層ビルが多くなりカラスが増えて その次に不景気となりごみが減り 個体数減り猛禽類カラス押しのけ現在一位

反歌  のほほんと人類が住むその訳は資源浪費で地球滅ぼす
カラスは、個体数が多いと猛禽類が来ても集団で体当たりするやうに飛ぶ。猛禽類は羽が折れると飛べなくなるから逃げた。カラスの個体数が減ったので、猛禽類が繁殖を始めた。(終)

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