千七百十四(和語の歌、普通の歌)(モリカケ桜疑獄二百十五の二) 安倍は目先しか考へられない
壬寅(西洋野蛮歴2022)年
四月八日(金)
安倍の「中枢攻撃」発言の悪いところは、日本が「中枢攻撃」を準備すれば、仮想敵国も準備する。安倍は「ウラジーミル、君と僕は同じ未来を見ている」の仲だから、仮想敵国はロシアではない。中国と北朝鮮だらう。
「中枢攻撃」準備競争になったときに中国は、人口が多く、国土が日本より広く、GDPも日本を抜いた。競争に勝てるのか。
もう一つの北朝鮮は、何をするか分からない国だ。「ソウルは火の海になる」と発言したこともあった。北朝鮮は、「中枢攻撃」の対象は自分たちのことだと思ったに違ひない。安倍の発言は国益を損なふ。
四月九日(土)
ウラジーミルと見る同じ未来とは何だらうか。隣国を攻め込む夢か、それともロシア軍といっしょにウクライナに攻め入る夢か。
人の道裏の路(みち)にて見る夢は裏路(うらぢ)見るのと同じ筋書き
四月十日(日)
日本テレビのホームページに
【発足半年】「安倍政権なら支持率は半分」岸田政権“異例の決断”の背景
が載った。
ある政府関係者は「安倍政権だったらマスコミと野党にたたかれて、支持率が半分になっていた。(中略)岸田首相は世論を利用してうまく政策を進めている」と話す。政権幹部の1人は「首相は何事でもメリット、デメリットを現実的に考える。理想論ではなく、極めて現実的だ」と解説する。
安倍の場合は、理想論ではなく、お友達えこひいき論だった。区分けは、理想論、現実論のほかに、私欲論が必要だ。この三つを二つに統合すると、公益と私欲になる。
公の為と私(わたし)の為がある世に論(と)くものを両(ふた)分けできる
両分けの表現は、伊藤左千夫に敬意を表して本歌取りした。
四月十一日(月)
安倍の意向を受けた朝日新聞の編集委員が、週刊ダイヤモンドに原稿を見せるやう要求し、停職一ヶ月の処分を受けた。産経新聞のホームページによると
朝日新聞社が編集委員懲戒処分 公表前の安倍元首相の記事見せるよう要求
と云ふ題で
ダイヤモンド編集部は3月9日に外交や安全保障をテーマに安倍氏へインタビューを実施。峯村記者は10日夜、インタビューを行った副編集長に連絡し「安倍(元)総理がインタビューの中身を心配されている。私が全ての顧問を引き受けている」と発言した。さらに「ゴーサインは私が決める」などと話し、公表前の誌面を見せるよう要求したが断られた。
朝日新聞にも、安倍の意向で動く人間がゐた。
ダイヤモンド編集部から「編集権の侵害に相当する」と抗議があり発覚。社内調査に対し、峯村記者は「安倍氏から取材に対して不安があると聞き、副編集長が知人だったことから個人的にアドバイスした。私が安倍氏の顧問をしている事実はない」と説明しているという。
記事は最後に両社の意見を載せた。
山口圭介・ダイヤモンド編集部編集長のコメント「ダイヤモンド編集部が行った安倍晋三氏へのインタビュー記事について、朝日新聞の編集委員から編集権の侵害行為があったのは事実であり、私たちはその介入を明確に拒否しました。メディアは常に権力との距離感を強く意識しなければならず、中立性を欠いた介入があったことは残念でなりません」
宮田喜好・朝日新聞社執行役員ゼネラルマネジャー兼東京本社編集局長のコメント「編集委員の行為は、政治家と一体化してメディアに圧力をかけたと受け止められても仕方がなく、極めて不適切です。ダイヤモンド社と読者のみなさまに深くおわびします。取材対象との距離の取り方を誤り、読者からの信頼を揺るがす大変重い問題と受け止めています。(以下略)」
西の国真似が得意な人たちに交じりて一人安倍の言ひなり
四月十二日(火)
安倍と朝日新聞編集委員が裏で繋がってゐた件は重大だ。朝日新聞のホームページによると
峯村記者は「安倍氏とは6年ほど前に知人を介して知り合った。取材ではなく、友人の一人として、外交や安全保障について話をしていた。安倍氏への取材をもとに記事を書いたことはない」と説明している。
安倍は、朝日新聞にまで裏ルートを作った。当然、立民党にも作っただらう。野田がなぜ安倍と並んで偽連の最低顧問になったのかも、見当がつく。
作ったぞ裏の繋がりあちこちに権力誇示とアベ友のため
四月十三日(水)
日経ビジネスのホームページに
安倍氏の「敵基地攻撃」発言は、プーチン氏にすり寄り過ぎた反動
が載った。田原総一朗さんの執筆だ。
ロシアのウクライナ侵攻を受ける形で、安倍晋三元首相はこのところ、日本の防衛力強化、敵基地攻撃の可能性など、かなり踏み込んだ発言をしている。僕はこれには、今まで安倍氏がプーチン氏にすり寄り過ぎたと批判されたのに対する反動があるとみている。
同感である。稲田がLGBTで暴走するのを利用して、安倍はリベラルを味方にして現代の薩長連合を狙ったこともあった。保守をなだめるため、その反動でもある。
四月十四日(木)
二年前の東京新聞のホームページに次の記事を見つけた。
(前略)テレビ局への「圧力」目立った安倍政権 路線受け継ぐ可能性
当時の「菅首相に・・・」の部分は今に合はないので(前略)にした。この記事に、安倍や自民党がマスコミに掛けた圧力の一覧表がある。八件あるが一部を紹介すると
15年3月 テレビ朝日報道番組で古賀さんが自身の降板巡り「官邸の皆さんからバッシングを受けてきた」と発言
4月 報道番組での「やらせ」を指摘されたNHKと、古賀さんが官邸批判したテレ朝の幹部を自民党が事情聴取
6月 自民党議員が勉強会で「マスコミを懲らしめるには広告料収入をなくせばいい」と発言
16年2月 高市早苗総務相が国会で電波停止を命じる可能性に言及
18年3月 放送局に政治公平などを求めた放送法四条撤廃を、安倍政権が検討していることが明るみに
8月 自民党が総裁選で新聞・通信各社に公平公正な報道を要請。20年の総裁選でも。
これらをムチとすると、朝日新聞記者と裏で繋がってゐたのはアメだ。アメのほうが悪質だ。
四月十五日(金)
安倍がまた、存在感を示したい一心で
防衛予算のための国債発行の必要性に言及(産経新聞のホームページ)
と言ひ出した。自分が首相のときはやらないで、今になって云ふのは無責任も甚だしいが、それより週刊ダイヤモンドのホームページに載った
日本が侵攻されたら「敗戦濃厚」な理由、核武装・防衛費増より大事なのは?
をどうするつもりだ。具体的には
潤沢な防衛費や核ミサイルがいくらあっても、間違いなく国を守れない。大事なものが(中略)抜けているからだ。
それは、「エネルギーと食料の自給自足」である。
更に経済力である。軍拡競争になったときに、最後は経済力で決まる。その前段階として、エネルギーと食料が自給自足できないといけない。
四月十六日(土)
共同通信のホームページに
加計学園の文書、一部開示命令 理事会の議事録、東京高裁
が載った。
学校法人「加計学園」(岡山市)の獣医学部新設に関する行政文書を国が開示しなかったのは不当として、情報公開請求をした東京都の翻訳業福田圭子さん(64)が開示を求めた訴訟の控訴審判決で、東京高裁(足立哲裁判長)は14日、訴えを退けた一審東京地裁判決を変更し、一部の文書開示を命じた。
福田さんの努力に敬意を表したい。世の中は自然にはよくならない。多くの人が努力することで達成できる。(終)
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