千六百ニ十七(歌)(モリカケ桜疑獄二百八の三) 権力にしがみつく男
辛丑(2021)
十一月二日(火)
維新の会が躍進した。代表の松井さんは次期代表選には立候補せず、副代表の吉村さんも知事と大阪維新の会代表に専念するさうだ。これはよいことだ。
とかく組織の長になると、その地位に固執する。安倍がその典型だ。そしてモリカケ桜を起こした。辞任の後も、党内の影響力を狙ふ。モリカケ桜をもみ消すため、やっきだ。
権力に しがみつくのは 隠すため みっともないと 誰もが思ふ


十一月三日(水)
東京新聞のホームページに
安倍・菅政権を総括できる唯一の選挙を「争点化できずスルーしてしまった」 御厨貴・東大名誉教授

が載った。
—選挙結果をどう分析するか。

「自民党単独で絶対安定多数を維持し、有権者は一定程度、岸田首相を信任したと言えるだろう。ただ、甘利明幹事長が小選挙区で敗北したことが象徴しているように、国民は自民党にモヤモヤしたものを感じている。森友・加計学園や『桜を見る会』、政治とカネの問題について説明を尽くさないことへの不満はある。自民党がこうした問題に向き合わなければ、今後もボディーブローのように効いてくるだろう。岸田氏は甘く見ない方がいい」

自民党 モリカケ桜 スルときは ボディーブローで さんせいけんが 国民にある

和歌に本格参入して十五ヶ月。始めてカケ言葉を用ゐた。「スルー」と「する」、「三政権」と「参政権」。カケ言葉も「掛詞」と「加計言葉」。既に二政権がモリカケ桜で倒れた。岸田は三政権目になるかどうかの瀬戸際だ。記事は後半で
—安倍・菅政権を総括する選挙となったか。

「野党は安倍晋三、菅義偉両氏の長期政権で何を実現し、何ができなかったのかを争点化できなかった。今回が安倍・菅政権を総括できる唯一の選挙だったのにスルーしてしまった。大きな問題だと思う」


十一月四日(木)
デイリースポーツのホームページに
大阪自民 選挙区全滅「10→0」府連会長「辞任致しました」維新・公明が19区全勝

が載った。
衆院選で、大阪の19選挙区は、日本維新の会が候補を擁立した15選挙区で全勝し、維新が擁立しなかった4選挙区はいずれも公明党が勝利した。

自民党本部は、公明党のこんな八百長試合みたいなことを許してよいのか。今こそ公明党を連立離脱させるときだ。与党があまり勝ち過ぎると、日本のためにならない。中道政治を掲げる公明党も喜ぶだらう。

十一月五日(金)
産経新聞のホームページに
森友・加計説明要求を疑問視 自民・福田総務会長

が載った。
自民党の福田達夫総務会長は4日の記者会見で、一部野党やメディアが森友・加計学園関連で説明を求め続けていることについて「新しい証拠がない中で説明を求め続けるということが法治主義の国家で正しいのかということについては、少々不思議だなと思う」と述べた。新証拠が出てきた場合には説明が必要だとの認識も示した。

野党は、説明が不十分または虚偽と思はれる部分はどこなのかを示すとよい。次に、原状復帰を求めるべきだ。森友学園問題では、自殺した人を生き返らせること(できないなら安倍と麻生の引退と、金銭保証)。加計学園では、獣医学部認可取り消しまたは、獣医師免許を市内(譲歩しても県内)のみ有効とすること。
記事は続けて
福田氏は「法に当てはめて基本運営をしていかないと、人治主義になってしまう。権力者が人治主義になったら、怖い話だ」と語った。

権力者が人治主義になったため、モリカケ桜事件が起きた。福田さんはいいことを言った。

十一月六日(土)
西日本新聞のホームページに、元自民党事務局長のインタビューが載った。
-森友学園問題など負の遺産も争点だった。

「変な話だが、今回の衆院選で清算されたと思います。蒸し返そうと思えばいくらでもできるが、今後政権に大きな打撃を与えるということはなくなるでしょう」

川柳に「通り抜け無用で通り抜けを知り」がある。「通り抜け無用」と書いてあるので、通り抜けできると判ってしまった。「今回の衆院選で清算された」と云ふ発言で、自民党は蒸し返されるのが嫌なんだな、と判ってしまふ。

十一月七日(日)
日刊ゲンダイのホームページに
野党論客の落選に「批判ばかり」と報じるメディアのトンチンカン 元NHK政治部記者も使命放棄と指摘

が載った。
「ようやくモリ・カケ・桜もおしまいだな」
政府・与党内でこんな声が漏れている。31日に投開票された衆院選で、モリ・カケ・桜疑惑を徹底追及してきた野党の「論客」たちが軒並み落選したからだ。
立憲民主や共産などの野党はこれまで、不祥事が発覚する都度、「合同ヒアリング」を立ち上げて疑惑を追及してきた。(中略)ところが、今回の選挙では、野党「合同ヒアリング」の常連だった、立憲民主の辻元清美氏(大阪10区)、黒岩宇洋氏(新潟3区)、今井雅人氏(岐阜4区)、川内博史氏(鹿児島1区)などが落選してしまった。

これに対し
一部メディアでは、落選した野党候補に対し、<批判ばかりしてるから落選した><有権者は見透かしている>などと報じているが、「合同ヒアリング」などがなければ、モリカケ・桜疑惑は曖昧なままで終わっていたことは確かだ。

これも「通り抜け無用」理論で、安倍周辺は批判されるのが嫌なのだと判ってしまふ。
元NHK政治部記者で評論家の川崎泰資氏はこう言う。
「野党が政府・与党の姿勢をただすために批判する。当たり前じゃないですか。政治の原点ですよ。野党が与党と一緒に『いいね、その通り』と言っていればいいのであれば、野党である必要がないし、国会もいらない。メディアが政府・与党応援団と化しているから、野党議員の批判が目立っているのです」
落選した野党前職は捲土重来を期待したい。

同感である。そして、騙されてはいけない。辻元さん、黒岩さん、今井さん、川内さんは、「追及」したのであって「批判」したのではない。ここでも一部メディアは、読者を洗脳しようとした。(終)

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