千六百ニ十三(歌) 石原莞爾を挫折させた陸軍人事
辛丑(2021)
十月一日(金)
XX会員の幼児餓死事件と、X宗悪坊主の自動車ボンネット振り落とし運転事件以降、僧X四団体(XX会、X宗、XX宗、X会)を扱ふときは「功徳がない、人生を棒に振る」と注意書きを入れることにした。
その流れで、石原莞爾も本当は扱ひたくは無いのだが、よい記事があったので紹介したい。日経BizGateに
戦略の天才・石原莞爾を「超二流」で挫折させた陸軍人事

が載った。まづ
関東軍で受け入れた時の村岡長太郎・司令長官は仙台時代の石原を知っており、板垣征四郎・高級参謀は仙台幼年学校の先輩で、陸大でも重なっていた。奉天特務機関長や司令部付きの満鉄顧問らもみな仙台の幼年学校出身。交代制で中国東北部に日本から駐屯していたのは、石原の出身母体だった仙台の第2師団だった。

満州事変に成功した石原が、なぜその後は鳴かず飛ばずだったのが不思議だったが、なるほどと判った。
陸軍省・参謀本部のエリート課長らは1年後をめどとしての武力発動を計画した。これを前倒ししたのが石原で、中国東北部を支配していた張学良が北京に出動したスキを突いた。

エリート課長らが満州支配を計画してゐたのは事実なのに、板垣と石原だけに責任を負はせるのは変だと、前から思ってゐた。
軍事史研究の藤井非三四氏は
功績を認めた上で、独断専行で組織の規律を無視した責任は追及すべきだったとしている。「軍令系統から外して、近未来の戦争に関する研究組織のトップにあてれば石原の才能も生き、下克上の風潮も広まらなかった」

近未来の戦争に関する研究組織のトップと云ふ意見に賛成。問題は、上層部が研究結果を受け入れるか。
石原に関するもうひとつの人事ミスは、健康問題を見過ごしたことだと藤井氏は話す。(中略)「特に晩年はいら立ちを隠せなくなり、取るに足らないことでも東条と衝突した」(中略)「健康管理は重要な人事管理の要素。しかし陸軍はこの視点を欠いていた。石原の健康状態を適切に把握していれば、秘めた才幹をもっと大きく開花させられたかもしれない」

石原が予備役になったあと、白柳秀湖と清水芳太郎の意見を引用とは云へ
アジアの北種を主体とする日本民族の歴史と、アジアの南種に属する漢民族を主体とする支那の歴史に、相当大きな相違のあるのも当然である。

と奇妙なことを言ひだした(石原莞爾「最終戦争論」精読記)。予備役とは、サラリーマンだと退職のことだから、私は今年二月の再雇用終了のときに、石原みたいに間違ったことを云ふやうにならないために注意しようと思ったくらいだった。しかし石原は、予備役が原因ではなく、病気が原因とも考へられる。
僧Xを 信仰しても いら立ちを 隠せないのは 貪瞋痴 無視して功徳 期待する 自然科学の 発展で 功徳がないは 明らかに 智者が我が義を 破るなら 用ゐじとなり 僧Xは 開目抄で 宣(のたま)ふも 智者が今では 自然科学だ

(反歌) 今の世に 仏道活かす 貪瞋痴 その退治こそ 存在理由(終)

メニューへ戻る 歌(百六十ニの四)へ 歌(百六十四)へ