千六百九(歌)(モリカケ桜疑獄二百六の一) 五輪経費倍増責任逃れを許すな
辛丑(2021)
八月十九日(木)
週間文春のホームページに
安倍晋三前首相が「1年延期」にこだわった理由をしれっと改ざん 東京五輪関係者が“責任逃れのラストスパート”をかけ始めた!
が載った。
読売新聞に『膨らむ経費 しぼんだ収入』という記事がありました。東京五輪のおカネについての検証です。
(中略)
《昨年末に大会組織委が公表した予算案では、開催経費は夏季五輪史上最大の1兆6440億円。招致決定時には7340億円と見積もっていたが、1年延期に伴う追加費用や感染対策などもあり、倍以上に膨らんだ。》(8月13日)
で始まる。
注目すべきは、RIZAP報道を受けて内閣官房参与・平田竹男氏が退職したことです。理由を公に言わぬままに。
この逃げっぷり、東京五輪関係者のラストスパートなのだろうか。というのも嫌な予感がするからです。
《組織委は都、国、民間などからの寄り合い所帯で、来年夏をめどに解散する予定とされる。》(朝日新聞デジタル8月11日)
組織委の支出の検証は必須だが、その仕組みは不十分なまま。記事によれば、各職員は退職する時に「業務報告書」を作成し、連絡先や業務を引き継ぐ。しかしこれらの文書を組織委の解散後どこで管理するのか、情報公開の対象になるのかなど現時点であいまいだという。
八月ニ十日(金)
《1998年長野冬季五輪では、誘致の際の買収疑惑が浮上したが、調査の過程で帳簿類がひそかに焼却処分されたことが露見した。》(同)
財務省の改ざん事件を思い出す。犠牲者が出た。安倍と麻生はさぞ、寝起きが悪いことだらう。このまま平静を装ふと、顔面偏平足ではないか、と疑はれる。
責任をあいまいにしているといえばこんな事実も。
『政策決定の核心は「ブラックボックス」 「5大臣会合」「連絡会議」議事録なく検証もできず…』(東京新聞web8月6日)
どのような議論がされているのか見えない。このままだと「2020年からのパンデミック」で政治家がどんな決断をしたのか将来の検証が難しい。未来の日本国民に迷惑をかけてしまう。
八月ニ十一日(土)
読売新聞の「東京五輪・パラ 語る」というインタビュー企画。(中略)「1年延期」を決めた理由を次のように語っていた。
《2年延期論や中止論も取り沙汰された中で、日本は新型コロナに伴う緊急事態宣言などで、感染者数や重症者数を相当少なく抑え込むことが出来るだろうと判断し、「1年延期すれば何とかなる」と開催を決めました。》(7月30日)
(中略)
昨年の新聞を読み返してみると…
(中略)
《首相は「今後、人類が新型コロナウイルスに打ち勝った証しとして、完全な形で東京五輪・パラリンピックを開催するためにIOCと緊密に連携していく」と訴えた。》(日本経済新聞)
では「2年延期」ではなく「1年」の根拠とは?
昨年、森喜朗氏がこんな証言をしていた。『森会長が語る舞台裏 「なぜ1年」問われ首相は断言した』から抜粋する(朝日新聞デジタル2020年4月1日)。
森氏は安倍氏に「2年延ばした方がいいのではないですか」と言ったが、
《安倍首相は「日本の技術力は落ちていない。ワクチンができる。大丈夫です」と応じたという。》(同)
2021年の夏には国産のワクチンができているという判断。しかし最近のインタビューで安倍氏は「緊急事態宣言などで、感染者数や重症者数を相当少なく抑え込むことが出来るだろうと判断」したと言っている。しれっと変えているのだ。その判断も実際には五輪開催時に感染爆発したので外れたことになるのだが…。
昨年の記事に戻ろう。読売新聞は、安倍氏が「2年延期」ではなく「1年」を選択したのは、
《自身の自民党総裁任期が「来年9月末まで」であることとの関連を指摘する向きもある。》(2020年3月25日)
(中略)
こうして新聞記事を読み比べるだけでも「歴史修正」「改ざん」がおこなわれているのがわかる。権力者は隙あらばすっとぼけるようだ。
だからこそ記録を残すのは大切です。
八月ニ十ニ日(日)
日刊ゲンダイのホームページに、次の記事が載った。
杉田和博・官房副長官が体調不良で19日から入院していることが分かった。
加藤官房長官は20日の会見で、杉田氏が体調不良で閣議を欠席したことを明らかにし、「PCR検査の結果は陰性だったが、検査などのために入院した」と説明。杉田氏からは電話で報告を受けたという。
これに対し、ネット上では「一般国民はコロナ感染しても受け入れ先が見つからず命を落とすのに、政府高官は発熱で入院できる」「コロナ感染妊婦は自宅放置で、上級国民は即入院か」「陰性なら自宅療養させろ」などと疑問や非難の声が相次いでいる。
この記事で思ひ出すことがある。政府が重症患者以外は自宅療養と発表したとき、自分たちはいつでも入院できるためこんなことを考へたのではないかと云ふことだった。
このときは批判が殺到したため、重症化リスクが高い人も入院対象に加へたが、その後、千葉県で自宅療養中に早産で新生児が死亡するニュースがあり、知事が定例記者会見で発言する騒ぎになった。
それなのに、なぜ杉田は検査のため入院するのか。尤も、本当は重体ではないか、と云ふ噂が自民党内にあるらしい。だとすれば虚偽の発表をしたことになる。どちらにしても、杉田の辞任は避けられない。
万が一 ウソ発表が あったなら 副長官の 辞任では 済まず長官 辞任すべきだ
(反歌)
改ざんや ウソ答弁に すれ違ひ 岸が主張し 言質与へず
八月ニ十三日(月)
日刊スポーツのホームページに、政界地獄耳と云ふコラムが載る。そこに次の記事があった。
★過去にもひどいなあという内閣や閣僚はたくさんいた。だが菅政権の閣僚の程度の低さや、その説明で国民が「そうか、頑張っているな」と感じることがあるだろうか。それでも閣僚たちを擁護する人たちは彼らが何をやってもかばう人たちなのだろう。コロナ禍だから誰がやっても大変なのはわかる。だが、この内閣はコロナ感染が深刻化した安倍政権から引き継いでいる。官房長官・加藤勝信は厚労相としても首尾よく仕事ができなかったが、口下手な首相・菅義偉の代わりにスポークスマンとして首相を支えるどころか助けることすらできない。
更に
★(前略)激しく足を引っ張るのは五輪相・丸川珠代だ。19日、参院内閣委員会の閉会中審査で、「(丸川が)オリンピック(五輪)は感染拡大の原因ではない、と断言されている根拠」を問われ、「オリンピックの開会式は56・4%、閉会式が46・7%」とテレビ視聴率を読み上げた。首相の不人気は自身の問題も多いが駄目閣僚たちが足を引っ張る。自民・公明両党の幹事長、国対委員長の会食も昼食の時間を外して会議をすればよかっただけ。こちらも嫌がらせか無能のどちらかだ。(終)
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