千五百九十五(和語の歌)(モリカケ桜疑獄二百五の四) モリカケ再燃
辛丑(2021)
七月十一日(日)
モリカケが再燃した。高橋洋一と岸博幸は四年前にリテラで指摘されたが、高橋洋一が辞任した内閣官房参与の後任に、何と岸博幸を任命した。
赤木ファイルを巡る麻生の迷走発言と云ひ、今回の岸博幸と云ひ、これでモリカケ問題が完全に再燃した。残りは黒桜だ。野党の前に、大量の攻め口が現れた。

七月十二日(月)
LGBT法案が見送りになったとき、稲田が「党内の反発は予想外」と発言した。稲田の所属する細田派は、最大派閥だ。その副会長や安倍側近の下村や稲田が進めたのだから、党内から反発が出るはずがない。さう考へたのだらう。
稲田の発言を聞いて、安倍周辺が強引に進めたと確信した。そこまでして進める理由は、一つは赤木ファイル隠しだ。二つ目は、保守派を自称する細田派が野党と連携することで、党内に「びっくり」を作りだし、支配権を取り戻さうとした。

七月十三日(火)
岸博幸の内閣参与と云ひ、安倍側近の野党を巻き込んだ暴走と云ひ、安倍は復権に必死だ。引退したら、後進に任せる。これは健全な組織の鉄則だ。
四十年くらい前だらうか、不祥事を起こした企業で社長が辞任し、後任社長が苦労したことは、どうやって前社長の影響力を少なくするかだったと云ふ記事を読んだことがある。
安倍はモリカケ黒桜と云ふ不祥事を起こした。それなのに影響力を取り戻さうなどと考へてはいけない。麻生は安倍復権に手を貸してはいけない。
退いた その後までも 口を出す してはいけない 国が亡びる


七月十四日(水)
安倍側近の野党を巻き込む暴走騒ぎで、二十数年前の英語公用語騒ぎを思ひ出した。自民党の小渕政権が朝日新聞の船橋洋一と組んで突然、英語第二公用語を言ひ出した。貿易摩擦で、アメリカから圧力があったのだらう。
あのときは自民党最大派閥の竹下派が、小渕派と、小沢一郎さんを中心とする羽田派に分裂し、小渕さんはまもなく亡くなり、英語第二公用語論は消滅した。
小渕さんが亡くなったことと竹下派の分裂は無関係で、当時はまだ五十五年体制の保守対革新の時代だったから、あの程度のことは日常茶飯事だ。小渕さんが亡くなったのは持病であり、派閥の分裂は一つの誘因に過ぎない。
小沢さんの長年の国会議員人生で、最大の功績は英語第二公用語論を消滅させたことだ。二番目は、細川政権を誕生させ、戦後の一時期を除いて続いた自民党長期政権に終止符を打ったことだ。
今は、細田派に第二の小沢一郎が出現し、派閥を分けることに期待したい。さうしないと、日本の政治は再生できない。

七月十五日(木)
東京新聞のホームページに、共同通信の
五輪開催反対57%、日本78% 28カ国世論調査

と云ふ記事が載った。安倍の主張に従へば、日本では78%が反日だ。日本史上最悪の敗戦責任東條英機と、二番目岸信介が悪いことになる。
安倍は、五輪反対反日説を撤回したほうがよくないだらうか。

七月十六日(金)
担当大臣西村さんの、酒販売業者への取引停止発言と、その撤回で、野党は辞任を要求した。そして新たな事実が明らかになった。共同通信のホームページによると
新型コロナウイルスで打撃を受けた酒類販売事業者への「月次支援金」を巡り、政府が給付要件として「酒類提供停止に応じない飲食店との取引停止」を求めた文書は、内閣官房が発案したことが15日、明らかになった。

内閣官房の参与だった高橋洋一は「さざなみ」「笑笑」「屁みたいなもの」発言で辞任し、後任に岸博幸が任命された。なるほど、と思った人が多いことだらう。

七月十七日(土)
二週間前の都知事選は、自民党の圧勝が予想されたが、蓋を開けてみると大敗するはずの都民ファーストの会が巻き返した。象徴的なのは
千代田区では、自民新顔の内田直之氏(57)が苦杯をなめた。(中略)「都議会のドン」と呼ばれた義父の内田茂・元自民都連幹事長も見守っていたが、直之氏の敗戦の弁が終わると、支持者に「ありがとうございました」と一礼し、周囲に支えられながら事務所をあとにした。

国会のドン、モリカケ黒桜のドンも、そろそろ周囲に支へられながら事務所をあとにするのがよい。

七月十八日(日)
日本史上最悪の敗戦責任について、期間が長いので、実感が涌かないことだらう。神話時代も含めて、二千年前後から二千数百年までの極めて長い年月で、最悪の敗戦責任が東條英機、二番目が岸信介だ。
この表現は、正確を心掛けた。まづ「神話時代も含めて」の一言を入れた。古事記と日本書紀が書かれたのは、建国したとされる年から千年以上を経過したため数百年の誤差はあるのが普通で、「二千年前後から二千数百年」と幅を広げた。
二千年前後から二千数百年までの極めて長い年月で、最悪の敗戦責任が東條英機、二番目が岸信介。この事実は日本の歴史で、重すぎるほど重い。

七月十九日(月)
敗戦は、二千年前後から二千数百年までの極めて長い年月で一回だけなので、日本には免疫がない。そのため今でも重大な影響を及ぼしてゐる。それは欧米猿真似である。
安倍の欠点は欧米猿真似だ。安倍は神道と関係が深いと云っても、神道は明治維新後の欧米猿真似で造られた。大昔は神仏が分離してゐたとしても、途中の歴史を無視して大昔を目指すことは、反保守だ。途中の歴史を無視するのだから。ましてや神道の国教化、天皇の大元帥化は、欧州の猿真似だった。
今回のLGBT騒ぎの根源は、ここにある。(終)

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