百五十七、財務省と法務省を解体し職員を全員解雇しろ(その二)
(菅直人と東京電力幹部を業務上過失傷害で逮捕しろ)
三月十五日(火)その一「十一名負傷」
福島第一原子力発電所の一号炉に続き三号炉も水蒸気爆発を起こした。枝野が記者会見で水蒸気爆発の危険があると発表していたから、負傷者十一名は人災である。負傷者に自衛隊員が四名含まれてゐる。自衛隊は何のためにゐたのだろうか。菅直人とオバマが電話で会談したことに関係があろう。
あの電話会談でアメリカが空母を日本に派遣することになつた。救助隊を派遣するならわかる。なぜ空母を派遣するのか。ヘリコプターの発着といふが、原子力施設のテロや核物質の強奪に備へたのであろう。あるいはアメリカが日本に売つた戦闘機の機密を守るといふ理由もあるかも知れない。
枝野は記者会見で爆発の危険があると発表してゐた。警察は菅直人と東京電力幹部を業務上過失障害で逮捕すべきだ。
三月十五日(火)その二「内部被爆の恐怖」
福島原発周辺の大気中の放射能の測定値が発表される。しかし海水の放射能は発表しない。海水も測定すべきだ。大気中の測定値も基準値と比較する場合に外部被爆か内部被爆を曖昧にしてゐる。テレビに出演する大学教授と称する連中はそこをごまかしてゐる。
或る教授が一年間に浴びる量の五十分の一だから大丈夫だといつた。五十時間浴びれば一年間の値になる。測定値が五十時間続く訳ではないが放射性物質が体内に入り五十時間留まればその数値になる。更に悪いことにα線とβ線は外部被爆では無視できるが内部被爆は被害が重大である。
宮城県の女川原発で一昨日敷地内の測定値が基準値を超えた。東北電力は原子力災害対策特別措置法第十条の届出をするとともに記者会見を行ひこの測定値は女川原発が原因ではなく外部から来たものだと述べた。
外部といつても福島原発しかあり得ない。百二十Km離れた女川まで放射性物質が飛んで来た。この放射性物質が体内に取り込まれるとは限らないがもつと心配したほうがよい。
三月十七日(木)「今回の非常事態は菅と枝野と東電幹部の共犯」
東電は現地に対策本部を設けるべきだつた。東京の本店からエリート意識丸出しで現地の作業員や下請けに指示を出すからこのようなことになる。
菅は昨日になつてやつと政府と東電の合同対策本部を設けた。遅過ぎる。地震が起きた日の官邸の記者会見で、もはや原発が尋常ではないことは雰囲気から判つた。官邸はパニツクを恐れてわざと平静を装ふからあのような雰囲気になつた。
枝野は手話通訳付きの記者会見を止めろ。記者会見はその名のとおり記者に対して行ふものだ。記者のなかに聾者がゐるのなら手話通訳を付けるべきだがまず聾者の記者がゐるのかどうかを明らかにせよ。
国民は記者会見を見る必要はない。すぐテレビで内容を放送するからだ。今回は記者会見が終るとすぐに内容をスタジオから放送し次に原子力の専門家が解説した。テレビは手話通訳付きではないから聾者が記者会見のためにわざわざテレビを見ることはない。判りやすい例を挙げれば、二つの都市を結ぶ道があるとする。都市の近くは道幅が狭く車は通れず、二つの都市から離れた中間部分だけ二車線である。これでは車は走らない。あの記者会見のテレビ放送はそれと同じだ。
つまりあの会見は官邸のパフオーマンスである。そしてニユージーランド地震の猿真似である。そんなことをする余裕があつたら被災地の人員配置、輸送計画、停電対策などの調整をすべきではないか。
三月十八日(金)「海江田の記者会見」
昨日は帰宅の時に大変な目にあつた。まず経済産業相海江田が大規模停電の恐れがあるといふ緊急記者会見を行つた。鉄道各社は間引き運転を始め地下鉄やJRは電車が満員でホームも人があふれ改札規制を実施した。
駅の改札口の大型液晶画面が海江田の記者会見のニユースを流してゐた。海江田の表情には国民とともに事態を回避するといふ意識が見られない。驚いたことに途中からニヤニヤした。菅も枝野も海江田もマスコミを意識し過ぎる。緊急時は実務型に徹するべきだ。
菅と枝野と今回の海江田の記者会見を見た結論として今後記者会見は見ないことにした。時間の無駄である。電力も無駄である。すぐに内容はマスコミが報道してくれる。
それより問題点は記者に特権意識を持たせてはいけない。会見の後半で質問を受け付けるが、あれは閣僚の意識に影響を与へる。これはよくない。国民に公式発表するなら与野党代表を招きテレビ放送あるいは官邸なり省庁のホームページから動画を流してすべきだ。
大手新聞記者の偏向は当ホームページでも再三取り上げてゐるが、今回は記者がいかに低級かを示そう。朝日新聞Webに枝野の記者会見が載つた。
――ブラックアウトの可能性はあるのか。
直近の数字は経済産業省と東京電力が持っているが、ぜひ節電のご協力ということについては、どういった状況にあるとしてもお願いしたいと思う。
ブラツクアウトといふ日本語はない。こんな言葉を用ゐるようでは記者失格だ。
だいたい記者どもは態度が悪い。東電か原子力安全保安院の記者会見のときに「もつと大きな声で話してください」とわめく記者がいた。発表側も「態度の悪い人は退場してください」くらい言ふべきだ。どちらが悪いかは国民が判断してくれる。偏向した質問はあとで「こんな質問があつた」「ブラツクアウトと変な日本語を使ふ低級な記者がゐた」と公表したほうがよい。
三月十九日(土)その一「無責任で意地汚い男」
菅直人がまた意地汚いことをやつた。原発問題担当相を新設し自民党の谷垣総裁に就任を要請した。谷垣氏は拒否した。菅は地震発生後に周囲が止めるのも聞かずにヘリコプターで福島第一原発を視察した。視察した以上菅に責任がある。それなのに東電に丸投げした。
水蒸気爆発のあつたときに官邸に連絡が一時間なかつたと激怒したが、電力会社は監督官庁に届ける。監督官庁が官邸に報告するかどうかは政府の内輪の話だ。地震発生から五日目にやつと政府と東電の対策本部を作つた。そして菅が本部長になつた。
それなのにもう今度は原発問題担当相を作り責任をなすり付けようとする。無責任な男だ。原発問題は緊急問題である。閣僚の新設ではなく現存の組織を活用すべきだ。しかもどさくさに紛れて自民党との連立を画策する。意地汚いにも限度がある。
緊急時に閣僚のすべきは組織の活性化と調整である。活性化のために組織の一員として意見を述べるのはよいが責任者として述べてはいけない。組織の責任者として皆の意見を集約するのはよいが自分の意見に集約してはいけない。
三月十九日(土)その二「セリーグは開幕を延期しろ」
プロ野球のパリーグは開幕を延期した。ところがセリーグは予定通り二五日に開幕するといふ。巨人が強硬に開幕を主張した。しかも二五日から三日間は東京ドームと神宮球場でナイターだ。冗談ではない。停電で寒さに震へたり暗闇でじつと待つたり鉄道の間引き運転で混んだ電車に乗ったり信号が止まつて交通事故まで起きてゐる。巨人軍の国民の意識と懸け離れたこの異常な主張には驚く。江川事件のときと体質が変らない。
プロ野球選手会は意見を集約し二五日の開幕に反対してゐる。これは正論である。国民あつてのプロ野球ではないか。プロ野球が長く人気を保てたのは集団性と地域性が国民と合つたためだ。それを巨人軍と読売新聞社が駄目にした。そして今、再び駄目にしようとしてゐる。
セリーグは「被災地の皆様、ファンの皆様へ」と題する文書を発表した。その後半で次のように述べてゐる。
「2001年9月11日の米国同時多発テロの後、メジャーリーグが試合を再開するにあたって、セリグ・コミッショナーは次のような談話を発表しました。
『野球は小さいけれど、人々が悲しむとき、連帯するとき、特別な役割を果たすことができる。米国そのものに似て、野球は人々を鼓舞する力がある』
私たちもまた、国民の復興の精神と野球の力を信じています。私たちはあらゆる工夫と努力を重ねて野球を続け、選手の真剣なプレーをお見せしながら復興を全力で支援したいと思います。
セントラル野球連盟
中日ドラゴンズ
阪神タイガース
読売ジャイアンツ
東京ヤクルトスワローズ
広島東洋カープ
横浜ベイスターズ」
日本国内の問題にアメリカのコミッショナーを引用する。ここに我が国の病巣がある。拝米思考を日本に植えつけた大手新聞社、特に読売新聞の責任は大きい。
四十年前に西鉄東映戦を当時の後楽園球場、今の東京ドームに観に行つたことがある。三塁の西鉄側の観客席で九州出身者の熱血漢が多かつた。普通の客が見ず知らずの多数に向つて、不肖音頭を取らせて頂きます、と頭を下げるや客席に向つてダミ声を張り上げ皆がそれに手拍子を合わせる。まだ私設応援団や鳴り物のない素朴な時代だつた。あの雰囲気が国民感情に合つてゐた。それを壊してフリーエージエントを導入した。フリーエージエントは日本に合わない。裏切りの薦めである。
三月二十日(日)「当ホームページはマスコミの逆を行つた」
十二日から十五日にかけては日本テレビの報道を見た。対比させるためにフジテレビとテレビ朝日も少し見た。各放送局に言ひたいことはあるがスポンサーなしに報道を続けてくれたことに敬意を表し批判は控へたい。逆に全国ネツトではないテレビ東京と神奈川テレビが地震とは無関係の娯楽番組を臆面もなく放送するのには驚いた。戦後最大の災害で犠牲者と救助を待つ人と避難所で不便な生活を強いられる人が多数ゐるなかでこのような番組を放送していいのかと思つた。
その後、各放送局は通常に戻り、マスコミは福島県から避難する人や日本から避難する人を報道するようになつた。当ホームページは逆に避難は必要ない、健康に被害はない、と主張するようになつた。
マスコミと当ホームページはまつたく逆だつた。インターネットのあちこちに次の記事が載つてゐる。
自民党ベテラン議員は語る。
「某大手新聞で先週、前原氏の新たな疑惑掲載について、政治部と社会部が大バトルを展開したようだ。政治部は『有望な政治家を潰すべきじゃない』という主張で、社会部は『新聞は取材した事実を書くべき。それで報道機関を名乗れるのか!』などと反発したらしい」
数日前の週刊誌には、日本が駄目になつた理由は退場すべき企業が退場しないのが原因だといふ。退場すべき企業は大手新聞社とテレビ局だと書いてあつた。まつたく同感である。今回の福島原発の報道でそれがよく判る。(完)
その一へ
メニューへ戻る
前へ
次へ