千四百八十五(モリカケ桜疑獄百九十八の一) モリカケ桜
庚子(仏歴2563/64年、西暦2020、ヒジュラ歴1441/42年)
十月二十六日(月)
モリカケ桜に言及した記事を紹介したい。まづは九月四日の朝日新聞社説
森友・加計・桜 説明なき退陣ありえぬ

社説は冒頭で
退陣するのだから、もういいだろう。安倍首相がそう考えているなら大きな間違いだ。
森友学園、加計学園、桜を見る会をめぐる疑惑である。
首相は何度も「丁寧に説明する」と言った。だが結局、口先だけだった。このまま追及に背を向け続けることなど許されるはずがない。

そのとほりだ。まづ
森友問題では、公文書改ざんの具体的な指示内容など、肝心な点がはっきりしていない。(中略)改ざんに加担させられ、命を絶った近畿財務局職員の手記が今年3月、公表された。それを元に、遺族が求めた再調査を首相は拒んでいる。
しかし、「私や妻が関係していれば、首相も国会議員も辞める」と首相が言った直後に改ざんは始まったのだ。首相には事実を究明する責任がある。


十月二十七日(火)
加計問題については
その過程には、行政の公正さをゆがめる「忖度(そんたく)」の形跡が数多くある。
獣医学部新設にあたり、首相秘書官が「首相案件」と述べたり、首相補佐官が「総理は自分の口からは言えないから、私が代わって言う」と語ったり。発言者は否定するが、聞いた側がウソをつく理由もない。
何よりも、国会で追及された首相が突然、従来の答弁を撤回し、加計案件を「特区」の正式決定まで知らなかったと言った不自然さは説明がつかない。


十月二十八日(水)
桜を見る会は
首相主催の公的行事なのに、地元事務所が後援会関係者を広く募ったこと自体、「私物化」と批判されて当然だ。
さらに、参加者名簿を野党の資料要求の直後に破棄したり、ホテルでの前夜祭の明細書も出さなかったり。

三つの疑惑の結論として
首相を退いても、政治家として、説明責任がなくなるわけではない。野党が国会招致を求め続けた妻の昭恵氏や、加計学園の理事長らと記者会見をしたらどうか。
問われているのは首相の政治姿勢だけではない。自民党に自浄能力があるか、ないかだ。


十月二十九日(木)
次はリテラの
菅首相の著書改ざんは“都合の悪い記録は残さない”という宣言! 森友・加計、桜、コロナで文書隠蔽を主導してきた過去

まづ
今月20日に文春新書として刊行された菅首相の著書『政治家の覚悟 官僚を動かせ』の改訂版で、公文書管理の重要性を説いた箇所を削除していたという問題だ。(中略)実は、菅首相は安倍政権になってから、この箇所の記述について突っ込まれ、赤っ恥をかいていた。
加計学園にかんする議事録が問題になっていた2017年8月8日の官房長官会見でのこと。朝日新聞の記者で、その後、新聞労連委員長として活躍(現在は再び朝日新聞記者に復帰)した南彰記者が、菅氏がしたためたこの文章を読み上げた上で「その発言をしていた、本に記されていたのはどなたか、官房長官はご存じでしょうか」と質問。すると、官房長官だった菅氏は「知りません」と返答していたのだ。

さて
森友・加計学園問題、公文書改ざんや自衛隊日報隠蔽などを受けて、安倍政権は2018年4月に行政文書の管理に関するガイドラインを改正。〈政策立案や事務及び事業の実施の方針等に影響を及ぼす打合せ等の記録については、文書を作成するものとする〉とした。
ところが、実態はまったく違っていた。ガイドライン改正後に毎日新聞が安倍首相と省庁の幹部らの面談議事録や説明資料などの記録を官邸に情報公開請求したところ、すべてが「不存在」という回答が返ってきたのである。


十月三十日(金)
ひどかったのが、菅首相が当時、官房長官として率いていた内閣官房だ。内閣官房は安重要政策や災害・テロ対策などを担う立場だが、毎日新聞がおこなった情報開示請求に対し、「外国人材の受け入れ」「西日本豪雨」「台風21号」などにかんする安倍首相と内閣官房幹部の面談時の説明資料計47件を開示したが、打ち合わせ記録は〈47件中1件もない〉と回答したのだ。
なぜこんなことになったのか。
官邸は各省庁にとんでもない指示を出していた。複数の省の幹部職員がやはり毎日新聞の取材でこんな証言をおこなっている。
「官邸は情報漏えいを警戒して面談に記録要員を入れさせない」
「首相の目の前ではメモは取れない。見つかれば、次の面談から入れてもらえなくなる」
「面談後に記録を作っても、あえて公文書扱いにはしていない」
「幹部は面談後、記憶した首相とのやり取りを部下に口頭で伝えてメモを作らせている」


十月三十一日(土)
西日本新聞でも、都市圏総局次長(中略)の〈旧知のキャリア官僚〉の弁によると、ガイドラインが改正される直前の2018年3月末、上司から公文書管理にかんしてこんな指示がなされたというのだ。
〈「機微に触れるものは記録に残さず、頭の中にメモせよ。報告する際は口頭で」。首相官邸で首相秘書官らと打ち合わせる際は「メモ厳禁。録音不可」の徹底が言い渡されたという。〉(西日本新聞2018年7月13日)
つまり、官邸はほとんどの打ち合わせや面談を「記録の不要なもの」として、逆に記録を作成しないようにしたのである。


十一月一日(日)
こうした記録の隠蔽がいかに危険なことであるかは、その後、はっきりとした。(中略)安倍前首相が事実上、新型コロナ対応を決めてきた「連絡会議」の1月26日〜3月5日のあいだの議事概要など40回分の記録を毎日新聞が調査したところ、〈議事内容の記載は平均で10行しかなく、首相ら高官の発言の記載は一切なかった〉(9月11日付)のだ。
菅さんは、安倍の弊害を是正することで、人気を回復すべきだ。

(モリカケ疑獄百九十七の五)その二、(モリカケ桜疑獄百九十八の二)

メニューへ戻る 前へ その二へ