千三百三十 佐藤優さんの講演、外伝
己亥、基督歴2019+3α年、ヒジュラ歴1440/41年、紀元2679年、仏歴2562/63年
七月一日(月)
昨日の講演会で本編に書かなかった話題を幾つか紹介したい。質問の時間にたくさんの手が挙がったのには驚いた。日本キリスト教会南浦和教会の信徒も多いが、他の会派の信徒がたくさん来たのではないかとそのとき思った。これは開演前に牧師が、ここの教会の信徒は質問を後にするやうにと挨拶したからだった。
私が質問するときは、必ず会場を盛り上げるやうにするし、話の内容がよければ今後もここに参加する。それくらいの気持ちを持たなくてはいけない。今考へると三番目辺りから教会所属の人たちに当てたのだらう。
途中で一人、生まれる前から信徒になることが決まってゐることについて質問した人がゐた。佐藤さんが答へ、その人が反論することを繰返し、佐藤さんが質問者に所属宗教を問ふと、仏教だと云ふ。会派を問ふたが意味が判らず私が、宗派だと助け船を出した。他にも浄土宗などのことだと助け船を出し、質問者は日蓮正宗だと答へる。なるほどと思った。更に質問するので私が、議論ではなく質問の時間ですよ、と言ってその人は終了した。
それにしても日蓮正宗はよくない団体だ。かつて創価学会は日蓮正宗を布教する団体として急激に増大したが後に破門になり、日蓮正宗の信徒数の98%くらいが流出した。そのあと日蓮正宗が無理な布教を開始し、例へば池袋では公園に豊島区役所が「勧誘禁止」の立て看板を立てた。
二か月前にミャンマーから瞑想の専門僧が来られたときも、しつこく質問を繰り返す人がゐたので私が発言して、この人は質問をやめた。この人が日蓮正宗なのかどうかは不明だが、質問の仕方がまったく同じだ。他の宗教に出席するときは、盛り上げる側にならなくてはいけない。
日蓮正宗は所属信徒に、妨害や布教を目的に他の宗教に出席することを禁止すべきだ。

七月二日(火)
私は最初から手を挙げたのに、なかなか順番が回ってこない。もし指名されなかったらアンケートを書くのをやめよう、献金するのも止めようと思った、バインダーとボールペンは返還するが。私が指名されたのはかなり後なので、疲れて質問が短くなった。
別の質問も考へた。共産主義は、唯物論である資本主義に反対するため弁証法的唯物論を考へたのに、自身が資本主義の本家になってしまったことが、共産主義崩壊の原因ではないか。
この質問にすぐに答へるのは難しいから、先日の質問にした。時間があれば両方しようとも思ったが、質問者が多いので一つにしたし、質問も短くした。

七月三日(水)
佐藤さんの講演は、最後の15分で外交の話をした。私と意見が異なったのは、韓国が不平等条約だと思ひ始めたから日本は譲歩が必要、の部分だ。一旦結んだ条約を変更すれば、未来に際限なく変更要求が続く。ここは、環境破壊対策なりアジアに即した科学技術の開発なり、日韓共同事業を創造すべきだ。
佐藤さんは対策として日本の国力をつけると云ふが、韓国に勝つために国力をつけることは、手段と目的が逆だ。それでは国民が疲弊してしまふ。韓国は経済で相当無理をしてゐる。だから出生率が異常に低いし、財閥の占有率が高い。財閥は同族経営だから、砂上の楼閣だ。
韓国には解決策がある。北朝鮮と統合すれば相互の欠点が補完される。ただし現状だと北朝鮮に統合される。世界を巻き込んで、連邦は作るが統合をどう防ぐか。それより文在寅さんは左派だ。歴代でも特殊だ。

七月四日(木)
プロテスタントは欧米かぶれにならないか。ここは心配なところだったが、佐藤さんにそのやうなところはまったくなくて、良い講演だった。一つあるとすると、日本の教派の幹部は儒教的と云ふ表現があった。そのときは気が付かなかったが、これは日本への批判だ。しかし良い批判だ。日本だけではない。アジア各国への批判だ。だとすれば掘り下げる必要がある。
東欧では共産主義が崩壊した。アジアでは継続する。決して欧米が優れて、アジアが劣るのではない、文化の違ひがある。最近ではミャンマーの民主主義が進展し、タイでは後退した。今の民主主義は欧米では機能しても、アジアで機能させるには改善が必要だ。日本は他国のことを云へない。民主主義なのに自民党以外は、ほとんど政権を取れないし短期に終はる。安倍みたいな公私混同政権が続くとは、欧米では信じられないだらう。トランプの家族お友だち優遇政権は安倍に近いが。

七月五日(金)
佐藤さんが韓国の肩を持つのは、韓国にキリスト教徒が多いからか。講演を聴きながらふとそんなことを思った。多くの日本人は、マッカーサの洗脳政策と、それを今でも引き継ぐマスコミの影響で、拝米、拝欧米がひどい。そんななかで、キリスト教徒は文化の違ひをきちんと認識するから、普通の日本人より立派だ。
普通の日本人は、過去にベトナム戦争でベトナム側を応援したりして均衡を取ったが、昭和五十(1975)年以降、中国で文化大革命の暗部が露見したり、ポルポトの出現、ポーランドの反ソ暴動、ソ連崩壊で均衡が崩れた。
私は上座仏道を以って日本の大乗仏道に刺戟を与へるとともに、国内すべての宗教と融合し、日本の精神自立を果たすことを考へてゐるが、日本のキリスト教徒は、教団内でこのことを実践してゐると感じた。
佐藤さんの講演を聴く機会を頂いたので、教会の日曜礼拝に何回か参加をしようと思ふ。今度の日曜は用事があり出席できないが、あとは永久に参加するかも知れないし、数回で終はるかも知れない。増上寺の日曜法話は7回くらい参加したし、築地本願寺の常例法話と文化講演会は合はせて15回くらい参加した。(終)

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