千三百二十四(モリカケ疑獄百八十三) 安倍政権のキーワードは「依怙贔屓」、イラン外交失敗はトランプ依怙贔屓の結果
己亥、西暦2019、ヒジュラ歴1440/41年、紀元2679年、仏歴2562/63年
六月十九日(水)
J-CASTに
安倍政権のキーワードは「依怙贔屓」

と云ふ記事が載った。
最近マスコミ関係者が読んでおかなければならない本が増えているような気がする。本書『悪だくみ――「加計学園」の悲願を叶えた総理の欺瞞』 (文春文庫)もその一冊と言える。ノンフィクション作家の森功さんが、森友、加計学園問題、なかんずく加計と安倍首相のただならぬ長年の関係を掘り下げ、2018年の大宅壮一メモリアル日本ノンフィクション大賞(大宅賞)を受賞した作品だ。さらに加筆して早くも文庫化されたのが本書である。

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とくに本書が注視するのが、安倍首相と「加計」の加計孝太郎理事長との親密すぎる関係だ。二人は40年以上前のアメリカ留学時からの付き合いである。加計の獣医学部新設はまるで加計学園のためだけに規制緩和のレールが敷かれ、それに乗ってことが進んできたかのようだ、と「密着ぶり」を指摘する。世間に明るみに出た順番から、「加計」は「第二の森友」などと言われるが、話は逆で「森友」こそが「第二の加計」だと見る。


六月二十日(木)
記事は続いて
発覚後の安倍首相の対応も違った。「安倍は加計孝太郎を決して批判することはない。加計は大切な友人である」。これに対して「森友」の籠池泰典理事長はあっさり切り捨てられ(中略)逮捕され、長期の勾留を強いられることになった。

首相は公平でなくてはいけない。
安倍首相が気心を許すのは「加計」だけではない。何人かの「お友達」とは長年の付き合いがあり、双方の夫人も交えたサークルが形成されている。都心の会員制クラブで内々のクリスマスイブの会などが開かれ、そこに招かれる面々はそうした「お友達」や関係者たちだ。


六月二十二日(土)
記事は更に
安倍首相の「お友達」路線について、本書はよりシビアに「依怙贔屓(えこひいき)」という言葉で説明する。この方が実態に即しているとして、後年、安倍首相を論じる時のキーワードになるかもしれない。
確かに「依怙贔屓」は、様々なところで見え隠れする。一番はっきりしているのはメディア対応だろう。マスコミ関係者の間では常識だが、安倍首相が単独インタビューで登場するメディアは決まっている。東京新聞の望月衣塑子記者の『新聞記者』によれば、首相会見でよく指名されるメディアも決まっているという。望月記者は最近、官房長官会見で質問しようとしても指名されないらしい。

ずいぶん悪質な話だ。

六月二十四日(月)
トランプは世界でも異質な政治家だ。とは云へ、アメリカ社会も一回はトランプみたいな大統領を必要とした。前回の、史上最悪の候補者と呼ばれたトランプとクリントンでは、トランプのほうがましだった。
世界はトランプに冷たい視線を送った。この状態を続ければ、トランプだって自制し暴走することはなかっただらう。それなのに安倍が一番乗りでトランプ詣でをやってしまった。だからトランプによる駐イスラエル大使館のエルサレム移転、アメリカのイランへの強行姿勢は、阿倍訪問が原因と見ることができる。安倍のトランプ依怙贔屓の始まりである。
安倍がイランに行っても、そのことを見抜かれたから軽くあしらはれた。日経BP電子版に、元イラン大使孫崎享さんへのインタビューが載った。それによると
安倍首相が仲介役を果たすつもりなら、トランプ大統領が訪日し、会談した際に、イラン核合意に復帰するよう説得すべきでした。緊張が高まった発端は、米国が2018年5月に同合意から離脱したことですから。しかし、安倍首相とトランプ大統領がイラン核合意復帰をテーマに話し合ったとの報道はありませんでした。
安倍首相と会談した後、ハメネイ師は想像以上に強硬な発言をしました。「トランプ氏を、メッセージを交換するに値する人物とみなしていない」と語り、米国との対話を拒否しました。この発言からも安倍首相のイラン訪問が成果を上げなかったことが分かるでしょう。

トランプが来日したときに、安倍のやったことはゴルフカートの運転と、大相撲にソファーを持ち込んだことだけだ。その一方でトランプは、日本の参院選後に日本から譲歩を引き出すと発言した。
そしてイラン訪問では、何の成果もなかった。税金を湯水のやうに使ひ、成果はない。安倍のトランプ依怙贔屓が原因だ。

六月二十五日(火)
安倍のトランプへのおべっかが如何に酷いかをAera.dotで見よう。
「安倍首相ほどトランプ大統領を喜ばすのに腐心した国家首脳は、他にはいなかったのではないか」/という書き出しの米紙ワシントン・ポストの記事が出たのは、5月23日(米東部時間)。
(中略)
「安倍首相、おべっかの積み上げ 結果はいかに?」/と書いたのは、米紙ニューヨーク・タイムズ。

そのトランプは、イスラエルへの依怙贔屓が目立つ。イスラエルは占領地に新たに入植地を作り、トランプ高原と命名した。アメリカは先住民を滅ぼして作った入植地だから、パレスチナ人を追ひ出したイスラエルに、もともと甘い。しかしトランプは異常だ。
安倍がトランプを依怙贔屓し、トランプはイスラエルを依怙贔屓する。これでは安倍がイスラエルを依怙贔屓したことになる。(終)

モリカケ疑獄百八十二の四次、モリカケ疑獄百八十三の二

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