千二百八十二(モリカケ疑獄百七十九の四) 歴代の太政大臣、将軍、首相で最低の伝統破壊者安倍
平成三十一己亥年
四月二日(火)
安倍幕府が新しい年号なるものを発表した。万葉集から採ったさうだ。これは明治維新の神仏分離に次ぐ狂った行為だ。幕府が何を発表しようと、国民には関係がない。使用を拒否しよう。
安倍幕府の発表したニセ元号の最大の問題点は、ラ行で始まる。229ある元号のうち過去に二つしかない。日本で初めて制定された「大化」から数へて七つ目の「霊亀(れいき)」と鎌倉時代の「暦仁(りゃくにん)」。もし好評だったら今までにたくさん現れただらう。ラ行で始まる言葉は語感が悪い。「暦仁」は二カ月半と歴代で最短の元号になった。

四月三日(水)
例外として北朝に一つあり、北朝四つ目の「暦応(りゃくおう)」。南朝が正当だから歴代の元号には入らない。南北朝時代は、南朝の元号が十に対し、北朝は十九。元号の数で観る限り、南朝のほうが安定してゐた。
足利幕府は最初から内紛が続発した。特に関東は、鎌倉公方と京都の対立、鎌倉公方と関東管領の対立など、戦乱が収まらなかった。自民党の議員は、今こそ安倍幕府に反旗を翻すべきだ。派閥が弱体化し、自民党の政治は劣化した。その最悪地点が安倍幕府だ。
公明党も安倍幕府とは手を切るべきだ。戸田城聖は「大楠公」の歌が好きで、会員にもよく歌はせた。その精神に帰るべきだ。北朝並みに例外の年号を画策する安倍幕府とは、今こそ手を切らう。

四月四日(木)
改元のあった年は、二つの年号が半端な長さになる。しかしその前年までか翌年以降に長い部分があるから、何の問題もない。例へば昭和六十四年は一月七日までの七日間しかないが、その前年までの六十二年強がある。
だから二カ月半しかない「暦仁」は、例外に含めるべきだ。なぜなら元号は年を数へ特定する手段なのだから。判り易い例を挙げると「台」は車を数へる単位だ。タイヤやボンネットだけ落ちてゐても、一台とは呼べない。
つまり安倍幕府は、過去に「霊亀(れいき)」しか前例のないことをやろうとしてゐる。長州の三流四流政治屋(思想一流の吉田松陰、行動一流の高杉晋作と久坂玄瑞はこのときゐなかった)どもの神仏分離に次ぐ悪政だと後世批判されよう。地球が温暖化で滅びなければの話だが。

四月五日(金)
元号の原典を和書に求めるなら、まづ国民の間で幅広い議論をすべきだ。それなのに今回は、万葉集が原典だとニセ幕府は発表した。しかし本当の原典は「文選」だ。「万葉集」が「文選」を引用し、ニセ幕府がそれを引用した。いざと云ふときは逃げ道を用意し、まづは「万葉集」だと発表する。姑息なやり方だ。
過去にこの姑息さと似た事件があった。中曽根康弘の消費税導入だ。当時は売上税と呼ばれ「中曽根は売上税を導入するのではないかと世間では云はれてゐますが、そのやうなことはしません」と断言し、自民党は大勝した。ところが選挙が終はるや売上税導入を持ち出し「内角ぎりぎり」(中曽根内閣の高官)などと称した。そもそも消費税は、当時の経団連会長か何かが「薄く広く」の偽言で導入画策が始まったものだから、「薄く」ではなくなった時点で一旦廃止すべきだ。
今回のやり方はそれと同じだ。「文選」が原典なのに「万葉集」だと発表し、未来の人たちに和書原典の最初と云はせる。この男は名誉欲が異常だ。犬が電信柱に尿を引っ掛けるのと同じで、何とかして歴史に自分の臭ひを残さうとしてゐる。

四月六日(土)
ニセ幕府の発表が予定より11分遅れたことが話題になってゐる。その間に天皇様、皇太子様に報告し保守派に配慮したさうだ。記者会見では、原典は「万葉集」のみだった。天皇様、皇太子様に報告したときに、もし「文選」の話をしたなら、これは二枚舌になる。
もしさうならニセ幕府は重大な過ちを犯した。記者会見のときも「文選」に言及しなくてはならなかった。安倍の辞任で済むか。
審議会では「文選」に言及したかどうか。ここも重要だ。もし言及しておいて、記者会見では触れないとすると、一旦破棄し再提案が必要になる。

四月七日(日)
日本ではほとんどの葬儀にお経を読む。お経はインドのサンスクリット語を漢訳したものだが、だからといってインド製の文章を読んでゐるだとか、中国製の文章を読んでゐると思ふ人はゐない。或いはお寺の本堂には仏像がある。だからと言って、仏像はギリシャのヘレニズム文化がインドに入ったものだと考へる人はゐない。
同じやうに、漢籍を原典に元号を作ることは大昔から日本の伝統だ。漢籍が中国で作られても、日本で写本されれば日本製だし、明治維新以降に日本で印刷製本されれば日本製だ。仏像を見てギリシャ製だとかインド製だと思はないのと同じだ。そもそも漢籍が作られた漢などたくさんの国と、今の中華人民共和国はまったく別の国だ。日本では権力者が変っても国は変らないが、中国大陸では新しい国が出来て古い国は亡びる。
以上から、漢籍を中華人民共和国の書籍だと考へる人がゐたら、偏狭で無教養だ。そのやうな男が、犬の電柱に尿を引っ掛ける感覚で発表したものは無視しよう。
天皇様はお一人だから区別する名称はない。崩御ののちに、後世の人たちが諡号(現天皇)または追号(退位)として献上した。今回は日本の伝統に従はう。

四月八日(月)
安倍と中曽根は似てゐる。中曽根は保守派だが風見鶏と呼ばれた。風見鶏の保守派はアメリカの言ひなりだから、一番タチが悪い。中曽根は来日したアメリカ大統領を別荘に呼び、ロン、ヤスと呼び合ふ仲だけを売り物にした。
安倍の場合は、通訳付きでトランプとゴルフをするだけが売り物だ。憲法改正を出したり引っ込めたりして、本当の保守派からは評判が悪い。
憲法改正について私の考へを申せば、本当はどちらでもよい。戦後ずっと続いたのだからこのままでもよいし、アメリカに押し付けられたものだから改正してもよい。自衛隊の解釈に無理があるから、この部分を改正してもよい。私の場合は、その時の改憲派と護憲派のどちらがより不正直かで、違ふ側を支持することにしてゐる。
だから安倍の改憲は絶対に避けなくてはいけない。こんな男が改憲をしたら、後世の笑ひ物だ。史上初の元号も絶対に駄目だ。安倍みたいにモリカケ統計問題を起こした男は、目立ってはいけない。前例に従ふのがよい。
今回はラ行で始まる元号は問題があると云ふことで、安倍の得意とするやり方で一旦引っ込めるのがよい。(終)

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