千二百七十七 役所と公共産業は感性が悪い(6.JR東日本とNHKを再度、JR北海道を一度目)
平成三十一己亥年
三月十六日(土)
JR東日本は、先日取り上げたばかりだ。しかし悪い乗客対応を見たので、再度JR東日本を批判することにした。東北北海道新幹線の新函館北斗行きに乗った。盛岡で秋田行きを切り離すところを見に行った。切り離しは操車担当が扱ふか、一旦停止するか、車両所の職員が立ち会ふかを見るだけだから、写真を撮ったりはしない。そもそも鉄オタではないから写真は撮らない。尤も写真を撮るのは鉄オタより一般の乗客が多かった。
切り離すところをみたあと、列車に戻らうとした。この場合、一番近い扉から入ることが原則である。私は数十年間この方法を用ゐた。ところが一番近い扉に乗務員らしき女が黙って立ち止まって中に入れない。私は、ここはグリーン車(実際はグランクラス)だとすぐ気づき、隣もグリーン車だから、更に一両先から乗車した。気が付かない人が無理に乗らうとすることもあるだらう。きちんと口頭で説明すべきだ。単に立ってゐるだけのバカな女をJR東日本は雇用してはいけない。
このやうな非常識な女が出現した理由は、この女はグランクラスの乗務員だと思ってしまった。そのこと自体は正しいのだが、グランクラスの乗務員である前に、列車の乗務員だと云ふことに気付かなくてはいけない。
さて、私は大宮から乗車したが、盛岡に到着するまで、グランクラスが車内通り抜け禁止だと云ふ車内放送を聴かなかった。東京駅を出た直後にしたかも知れないが、おそらくしてゐない。その理由は、仙台と盛岡では乗客が半分入れ替はる。それでもしなかったからだ。新青森を発車したあと、JR北海道の担当となって初めて、グランクラスとグリーン車は通行禁止だと放送した。
三月十七日(日)
JR北海道は、JR東日本が役員を派遣したり、技術支援するなど関係が深い。JR北海道の新幹線での対応は悪くなかったが、別のところで悪かったので、指摘したい。
釧路からの特急が、前日の大雪で河川が増水したため遅れた。まづ折り返す特急が25分遅れた。発車は10分遅れに圧縮した。しかし途中の徐行区間で24分遅れて、合計34分の遅延になった。ここまでは仕方がない。
問題なのは、途中で反対方向の特急と待ち合はせで、更に8分前後遅れた。この場合、こちらの特急は千歳空港や北海道東北新幹線に向かふ人が多い。重大度で考へれば、向かうの特急に待ってもらったほうがよい。おそらく影響人数で判断したのだらう。しかし何人に影響したかではなく、人数×遅延時間で影響の少ない方法にすることも必要だ。或いは10分までは1倍、20分までは2倍---と大きく遅れるほど係数で補正すると更によい。しかしこれは千歳空港行きの乗り換へ列車の時刻、向かうの特急が折り返すのかどうかも関係するから一概にJR北海道の対応が悪いとは云へない。
悪いのは「新幹線に乗る人、千歳空港から出発する人は車掌が近くを通った際に申し出てください」と車内放送をしたあとだ。車内を廻るときに黙って歩いたのでは、乗客が見逃してしまふ。歩きながら「新幹線に乗る人、千歳空港から出発する人は申し出てください」と繰り返さなくてはいけない。
それより外国人の乗客はどうするつもりだ。予め放送内容をコンピュータに録音し、必要事項(時刻、列車名、駅名、該当者の内容)を入力すれば英語と中国語で放送するやうにすべきだ。或いはJR北海道全体で外国語対応センターを設置し、各駅の窓口に来た乗客に遠隔で順番に対応するとともに、列車からの要請は優先で対応し、係員の声を車内放送で流す。鉄道会社はここまでやらなくてはいけない。
できないのなら、英語と中国語の録音放送は止める。さうすれば、日本は日本語しか通じない東夷の国だと外国人も覚悟する。定型内容だけ車内放送で流すから、外国人の乗客は安心してしまふ。
三月十八日(月)
十日の大河ドラマ「いだてん」は途中で見るのを止めた。これで三度目だ。どうやら特定の演出者のときにつまらなくなるらしい。加納治五郎が選手に自費渡航させるには、葛藤があったはずだ。それを表情に出さないから、ずるい老人に作り上げてしまった。別の場面では、なぜこんな若造が出演しつまらない演技をするのか。これだって演出でどうにでもできる。天狗倶楽部も同じだ。
今回、NHKを調べると同じ演出者が、昨日は二回連続だ。今までは三人交代だった。しかし昨日は悪くなかった。実際のオリンピック競技の場面だから、外れはないとも云へるが、外部から招聘した演出者の指導で欠陥を修正したのかも知れない。
さて、出演者の一人が麻薬取締法違反で逮捕された。あの男も演技がよくなかった。あれでは時間つぶしのため入れたとしか思へない。これも演出が悪い。職人気質をださなくてはいけないのに、あれでは気まぐれな偏屈者だ。そもそも他に適任の俳優がゐるはずなのに「あまちゃん」の二番煎じで同じ俳優を使ふかういふことになる。チーフプロデューサが一番悪い。
三月二十一日(木)
JR北海道は、よくないことがあと二つある。札幌から函館までの特急で、男子小便器の排水菅が詰まってゐた。僅かに流れるやうだが排水が終るのに数分は掛かる。これは札幌を出てすぐの話だ。別の車両の男子小便器は、入ったときプシューと音がする。おそらく水が出ないだらうと予想して、退室のときやはり音がするだけだった。これは新函館北斗に着く手前だ。
JR北海道は、車両の修繕費さへ出せない話を読んだことがある。それが理由でダイヤを間引く話も読んだことがある。小樽を早朝に出発しても函館北斗を14時44分に発車する新幹線に間に合はないのも、これが原因だらう。
国鉄が分割民営化されるときに、北海道、四国、九州は三島基金の利息で赤字を補填することになった。利率は市場に連動せず固定金利ださうで、つまりは国民の税金だ。だから発足以降の赤字はJR北海道の責任だ。今後すべきは、北海道新幹線のうち函館北斗までをJR東日本に移行するとともに、それでも無理なときはJR北海道の倒産と新JR北海道の設立しかない。新JR北海道の略称はJNR北海道。懐かしい名称だ。(終)
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