千二百七十四 新大久保と高田馬場のアジア街
平成三十一己亥年
二月二十二日(金)
この日は月に一回内科の検診を受ける日なので、そのあとまで私用外出にして、タイ料理のルンルアンに行った。料理店のおばさんは気さくな話し好きで、感じのよい店だ。カパオライス(鶏肉のパジル炒め、目玉焼きご飯、スープ、サラダで500円)を食べた。一番の香辛料が四つあり、ミャンマーのシャン族の料理店を思ひ出した。ただし四つの中身は異なる。
店内にはタイの国旗がたくさん飾ってあり、バンコクに住むイスラム教徒或いはその子孫だらう。数世代に亘ってハラル料理とある。近くに弁当店も経営すると云ふので、お菓子を売る店ですね、と云ふと、お菓子だけでは赤字になるので弁当も作るさうだ。イスラム教徒と共存する上座の仏道でありたい。

二月二十六日(火)
高田馬場まで乗って、ミャンマー料理のルビーと云ふ店に行ってみると、過去に来店者が書いた記事と異なり、今はバイキング1080円だけだ。それほどお腹が空いた訳ではないので、また来ることを伝へ、前回に続いて再びシャン族のお店に行った。今回はシャン風納豆炒飯を食べた。納豆はそれほどたくさんは入れず、味も薄い。あとはテーブル上の四つの調味料をかけた。四つとは唐辛子パウダー、唐辛子の揚げたもの、唐辛子の酢漬け、ナンプラー(魚醤)で、味見を兼ねて炒飯の部分ごとに別のものをかけた。

二月二十八日(木)
朝、ミライナ改札を出て駅の東側を歩き、途中から地下道に入ると、旅行用トランクを引っ張るアジア系外国人女性2人に「レックス?」と道を訊かれた。英語をまったく話さないが、小柄で色白で英語を話さないので、タイかベトナムかと想像した。スマホでLEXを検索しても出てこない。地図を見ても無い。
「ホテル?、レストラン?」と訊くと、ナリタエアポートと答へた。なるほど、ネックスのことだった。指で前方を指し、すぐ突き当たりなので次に左を指さした。二人が突き当りを左折したあと、私も中央東口から入り、西口から出て、「新宿の目」「小田急第一生命ビル」を経由して出勤した。会社に着くといつもより7分余分に時間が掛かった。ミライナ改札を出て再度改札内の中央通路だと時間が掛かる。
大久保駅近くのルンルアンでランチのBセット(グリーンカレー)を食べた。店員がイスラム教徒のスカーフをしてゐた。遠回りになるが、タイザップの前を通るとやはり営業をしてゐない。廃業の可能性が高い。
ルンルアンでは、調味料が4つある。一つは白砂糖で、高田馬場のシャン族料理店では魚醤だ。シャン族料理店のメニューには4種の説明があるので、魚醤以外は、ここと同じたとメニューの写真を見せながらおばさんに言ったところ、「唐辛子の揚げたもの」はラー油とあるので、これは中国とのことだった。

三月一日(金)
最近、新しい帰宅路を発見した。青梅街道を歩道橋で超えたあと、地上に降りずそのまま小田急ハルク二階前を経由して小田急百貨店の二階に入る。そのままモザイク通りを経由してJR南口に至る。次の日の朝も試したが、このときは小田急百貨店が開店前だからモザイクの終端で地上に降りたあと、すぐの地下道降り口の階段から中央通りの南側を歩いた。
その日の夕方は前日と同じで小田急ハルクの横を通ったが、すぐに小田急百貨店に入ることをせず少し先まで外を歩いてから入った。通勤路も少しづつ進化する。次の日の朝は、ミライナ改札から出たあと、駅の東側を歩きガードをくぐったあと、思い出横丁の二本目の路地を歩いた。Googleマップでミライナから西新宿まで最短の歩行路を検索したら、この路地を経由した。こんな狭い路地が検索できるなんて、と驚いた。(終)

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