千二百六十二(モリカケ疑獄百七十七の四) 安倍は名誉欲の塊だ
平成三十一己亥年
二月十三日(水)
安倍の一番目の欠点は、お友だち優遇の公私混同だ。二番目の欠点は名誉欲だ。まづは、憲法改正で名を残さうとした。しかし党内にもいろいろな意見がある。輿論調査の結果も芳しくない。だから出したり引っ込めたりして誤魔化した。ロシアとの北方領土問題も鳴り物入りでモスクワまで行ったのに挫折した。
次に狙ってゐるのは、史上初めて元号を日本の古典から採用する案だ。安倍はそれを成し遂げた最初の人物として、自分の名を残すつもりらしい。明治維新以降の元号はそれ以前とは異なるが、だからと言って原典は変へてはゐない。安倍なんかに伝統の改変をさせてはいけない。

二月十四日(木)
安倍の一番目の欠陥がまた現れた。共同通信のホームページによるとNTTの社長は
東京都内で開いた決算記者会見で、傘下の海外事業を統括する中間持ち株会社の社外取締役に、学校法人「加計学園」の獣医学部新設問題を巡り国会で追及を受けた元首相秘書官の柳瀬唯夫氏が就任したと明らかにした。(中略)「頼まれたわけでなく私からお願いした」とした上で「グループの対外交渉で(柳瀬氏の)世界的な人脈を活用したい」と選任した理由を説明。一連の問題によるマイナスイメージよりも「(グループの)メリットの方が大きい」と述べた。

「頼まれたわけでなく私からお願いした」を言葉どほり信じる人はゐない。裏で頼まれたか、忖度か。先月の2020年東京五輪・パラリンピック大会組織委員会の局長級、東芝クライアントソリューション(当時、現ダイナブック)非常勤取締役に続き三人目だ。三人まとめて追及しすれば、安倍の支持率は大きく下がる。
柳瀬の受け入れで、NTTのイメージは大きく下がる。ここはKDDIとソフトバンクの攻め所でもある。NTTの株主は株主総会で質問し株主代表訴訟を起こすべきだ。もし世界的な人脈を活用したいのなら、職員なり顧問として受け入れればよい。社外取締役は変だ。

二月十五日(金)
日経新聞電子版によると
羽田空港の新ルート開設に伴う国際線発着枠の増加分について、およそ半数にあたる1日あたり24便(往復)が日米路線に配分される方向になった。(中略)新ルート実現に際して横田空域の通過を認めた同国への配慮もありそうだ。

その内情は
羽田空港の増便は、訪日客数を20年に4千万人まで引き上げる政府目標を達成するための柱の一つだ。ただ昨年の訪日客数で見ると、中国の838万人、韓国の754万人に対して米国は150万人程度にとどまる。訪日客への対応の観点だけでは米国への手厚い配分は説明がつかない。
背景にあるとみられるのが、米軍が管制を担う横田空域の存在だ。羽田の新ルートは同空域を一時的に通過する。米側は当初、軍用機の訓練などに支障が出かねないとして通過に難色を示していた。最終的には通過を認めたのは、米国への手厚い配分が交渉材料になった可能性がある。

横田空域の扱ひは純軍事技術で決めるべきだ。経済を絡めてはいけない。まるでお友だちを優遇したモリカケ問題にそっくりだ。

二月十六日(土)
文春オンラインに
加計誘致の今治市が大臣就任祝賀会で地方公務員法違反の疑い

と題する記事が載った。それによると
今治市を巡っては、市教育委員会が市内の小、中、高校に対し、加計学園の獣医学部新設に関する市民説明会への動員を呼びかけていたことが公務員の政治的中立性に抵触しかねないと指摘されてきた。
今回、問題となっているパーティとは今年1月26日、愛媛県今治市内のホテルで開催された山本順三国家公安委員長(64)の大臣就任祝賀会。山本氏も国会などで、加計学園の獣医学部新設問題への関与が取り沙汰された一人だ。(中略)小誌が入手した案内状によれば、祝賀会の<お問合わせ先>は、<今治市総務調整課>。領収書には、参加費1万円を領袖した事務取扱者として課長名の判子が押されていた。

さて、不当な行為があった場合は、元に戻させるべきだ。まづ獣医学部については、特区なのだから全国免許は許されない。愛媛県内有効の獣医師免許が落としどころだったが、これだけ不当な行為が続くと、今治市内有効の獣医師免許が落としどころの限度となる。或いは、廃部、廃校でもよい。
今回の行為について
元東京地検特捜部検事の郷原信郎弁護士が指摘する。
「本来公務員は政治的中立性が求められ、職務として祝賀会の事務を担った市職員は、政治的行為を制限した地方公務員法に違反することは明らか。命令に逆らえず政治的活動に従事したとすれば、市長のパワハラと言えます。そして国家公安委員長という職務を務める山本大臣も道義的な責任は問われるでしょう」

こちらの元への回復は、市長、大臣の辞任が落としどころだ。

二月十七日(日)
安倍がまた無教養発言をした。自衛隊員募集について安倍が六割以上の自治体から協力を得られていないと発言したことについて、今度は「ファクトだ」と強弁した。ファクトといふ日本語はない。文脈を遮断して突然ファクトと云はれたら「え、タクト?」と聞き返すだらう。まあ今回は文脈からほとんどの人が、無教養な男はすぐ英単語を使ひたがるからFactのことだと判るが。
それにしても、イギリスで訊かれてもいないのに捕鯨について答へたり、国会でファクトだと強弁したり、こんな男を首相にしておくことは国恥ものだ。

二月十八日(月)
英語と云へば、去年の年末に五輪相の桜田が東京五輪に向けて多言語サービスを推進するフォーラムで「私は英語ができないから首相を目指すことはやめます」と述べた。英語は通訳に任せればよい。嘘答弁と周囲に忖度を強いる安倍、英語以外に根本能力が欠ける桜田。とんでもない連中だ。(終)

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