千二百三十七(モリカケ疑獄百七十二) 分別プラスチックの焼却は、安倍内閣が吹っ飛ぶほど重大な問題だ
平成三十戊戌
十二月八日(土)
読売オンラインに
リサイクルのプラスチック、7割は焼却処分
と云ふ題の記事が載った。これは安倍内閣が吹っ飛ぶほど重大な問題だ。
日本でリサイクルされているプラスチックの7割弱は焼却されており、専門家から「地球温暖化が進行する」など見直しを求める声が高まっている。
これに対し
城内実・環境副大臣も11月1日の記者会見で「個人的意見」と断った上で、「徐々に(熱回収以外の)リサイクルにかじを切っていく必要があるのではないか」と述べた。
城内さんは無派閥だから批判したくはない。しかし自民党内でモリカケ疑惑を批判しないので流れ矢に当たる。まづ各家庭がプラスチックを分別するときに、おそらくその多くは洗浄する。水道水は蛇口から出るまでに多くの電力を消費してゐる。洗ったあとの排水は下水処理に電力を使ふ。そこまでして分別したのに焼却してしまふ。これほどの無駄はない。
それなのに城内は「徐々に(熱回収以外の)リサイクルにかじを切っていく必要があるのではないか」と間抜けなことを云ふ。一気にリサイクルにかじを切るなら、実現できるかどうかは別にして発言の価値がある。徐々にリサイクルにかじを切るのは当たり前の話だ。しかもこの程度の発言にいちいち「個人的意見」と断るのだから驚く。
十二月九日(日)
一番よい方法は、プラスチックを保管しておく。いづれ再利用の良い技術が世に出るだらう。自治体に任せると、保管場所の確保が難しいから、環境省が音頭を取るべきだ。と云っても東京五輪音頭を歌ふことではない。
本当は環境大臣に進言すべきだが、記者会見で質問をされたのなら、ここで得意の「個人的意見」と断って、プラスチック保管計画を進めればよい。そのまま保管すると場所を取るのなら圧縮がよい。
十二月十日(月)
それにしても城内はずいぶん低級な男だ。徐々にリサイクルに舵を切るなんて、誰でも思ひつく。それなのに「必要があるのではないか」を付け、更に「個人的意見」と断った。
こんな低級な男を副大臣に任命した安倍の責任は重大だ。首相辞任に値する。どこが値するのか説明すると、短期には保管すべきだ。緊急には、回収地域なのに焼却に回すところは、そのことを各家庭に通達し、水洗いを止めさせるべきだ。中長期の話は、ここでは優先順位が低い。
判り易い例を挙げると、目の前に人が倒れてゐる。救急車を呼ぶと云ふ緊急にすべきことをせず、救急病院を増やすと云ふ中期の話を、「必要があるのではないか」と云ひ、更に個人的意見と断った。しかもこの地域は、救急病院は十分にあるが、偏在してゐると云ふ根本の原因を見逃した。城内の言ったことはこれと同等だ。これでは安倍の任命責任は免れない。
十二月十一日(火)
選挙ドットコムと云ふサイトに、天木直人さんが
森友・加計疑惑で安倍首相を倒せなかった大きすぎるツケ
と題して記事を書いた。それによると
入管法改正法案が強行採決された。
これまで強行採決されたどの法案よりも素早い強行だ。/これまで強行採決されたどの法案よりも内容が不完全な法案だ。/産経を含め、どの新聞もこの強行採決を批判している。/それにもかかわらず、大きな政局にならない。
記事は後半で
やはり、森友・加計疑惑で安倍首相を倒せなかったツケは大きすぎた。/なにしろ今でも7割以上の国民が納得していないままだ。/しかも難しい政策論ではなく、単純な怒りだ。/その国民の怒りを活かせなかったのだ。/すべての野党が解党的な出直しをしなければ、いよいよ日本の政治から野党は要らなくなってしまう。/それくらいの危機意識を持たないようでは、本当に野党はなくなるだろう。
同感である。
十二月十二日(水)
最後にAERAdotの
田原総一朗「入管法改正だけではない“暴挙”を連発する安倍内閣」
を紹介したい。記事は入管法の問題点を挙げたあと
安倍内閣になってから、国民の中にも反対の多い重要法案、たとえば“特定秘密保護法”“安保法制”“共謀罪”“IR法”など、いずれも強行採決の連発である。野党とキチンと論議するつもりがないわけだ。
田原さんは、野党を軽蔑しきっていると主張したあと、更に
それ以上に大きいのは、自民党の議員たちが、みんな安倍首相のイエスマンになってしまっていることだ。以前ならば、執行部が強引なやり方をすると、反主流派が反対して、激しい論戦が起きた。だが、現在では反主流派なんてものはなく、論戦など起きようがない。
そして
森友・加計疑惑などで、国民の70%以上が内閣の対応に問題ありだとしているのに、自民党議員たちからは問題ありの意見はまったく出ていない。ひたすら安倍首相のご機嫌を損なうのを怖がっているのであろう。(中略)これは自民党の劣化ということになるのではないか。(終)
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