千二百三十七(モリカケ疑獄百六十九) アベノミクスは失敗
平成三十戊戌
十一月二十四日(土)「戦後最長の拡大」は“幻”
ダイヤモンドオンラインに、鈴木明彦さんが
景気はすでに後退、「戦後最長の拡大」は“幻”に終わる

と題する記事を書いた。それによると
来月1月にはリーマンショック前の景気拡大期を超えて、戦後最長の景気拡大を達成する、というのは、もはや「既定路線」のように語られている。
しかし、景気はもう後退している可能性が強い。
月例経済報告の景気判断の表現は、(中略)景気の細かな動きを巧みな「霞が関文学」で表現していくという官庁エコノミストの醍醐味を放棄しているかのようだ。(中略)考え過ぎとは思うが、何やら「忖度」すら感じる。

その根拠として
このまま弱い経済指標が続けば、いずれ景気は「山」をつけた、つまり景気拡大は終わった、という議論が出てくる。その時、いつが景気の山になるのか。(中略)在庫循環図を見ると、すでに45度線を下から上に抜けて在庫調整局面に入っていることが読み取れ(中略)また、生産は2017年12月と18年3月がほぼ同じ水準でピークをつけている。
次に、(中略)景気動向指数であるが、2017年12月をピークに低下し(中略)政府によって景気の「山」が設定されるのは、1~2年先のことになるのだが、そこで17年終わりから18年初めにかけてのどこかで景気の「山」が設定される可能性がある。
そうなれば、「戦後最長の景気拡大」は幻だったということになる。

景気が縮小に向かへば、これまで湯水のやうに使ってきたカネはどうなるか。株の暴落と税収の激減で、アベノミクスの欺瞞が露呈する。

十一月二十五日(日)できの悪い経営者の言いなり
検索サイトに「できの悪い経営者の言いなり、安倍首相」と云ふ見出しの記事は四日前に紹介した。古賀茂明さんの
安倍政権の外国人単純労働者の受け入れ拡大は経団連のための低賃金政策だ

と云ふAERAdotの記事だ。記事のうち前回は派遣問題を取り上げたので、今回は、外国人単純労働者受け入れについて紹介したい。
どうしてもやって行けないダメ企業のために繰り出されたのが、外国人労働者受け入れ拡大策だ。もちろん、これまでも、静かに外国人単純労働者を受け入れる政策を、自民党政権は続けてきた。  今、散々叩かれている外国人技能実習制度はその代表だ。「技能実習」で国際貢献というのは、真っ赤な嘘で、実態は、低賃金単純労働者を労働生産性を上げることができない分野に供給する仕組みだ。国営の「口入屋」と言っても良い。(中略) 単純労働者の受け入れには、もう一つの仕組みが既に存在する。それは、外国人留学生だ。08年に策定された「留学生30万人計画」。(中略)留学生が増えていると聞けば、勉強熱心な海外の学生の間で日本の人気が高まっているのだなと思う人が多いかもしれないが、それは全くの間違いだ。(中略)高等教育機関の増加は非常に緩やかで、伸びているのは圧倒的に日本語学校生だ。(中略)外国人労働者全体128万人のうち、学生アルバイトは23%も占めている。日本は、留学生のアルバイト規制がアメリカなどに比べて非常に緩い。

結論として
「人手不足」と言うが、今、国会に出されている「単純労働者受け入れ法案」の対象となる14分野のうち、賃金、休暇、労働時間などで、他の分野に比べて非常に良い条件を提示している分野がどれだけあるのか。(中略)考えてみれば、安倍政権になって、12年から17年の間に実質賃金は4%以上下がった。(中略)来年10月の消費税増税で、また実質賃金は下がるだろう。(中略)今、日本に一番必要なのは、外国人単純労働者ではなく、高い労働条件を提示できる経営者だ。それができない経営者には退場を迫るべきだろう。

そしてお友達濡れ手に粟商売しかできない政治屋も退場すべきだ。

十一月二十六日(月)産経新聞
産経新聞のホームページによると
【安倍政権考】「首相の人柄」評価が低空飛行

の見出しで、次の記事が載った。
産経新聞社とFNN(フジニュースネットワーク)が17、18両日に実施した合同世論調査で、安倍晋三内閣の支持率は45・9%となった。前回の10月調査比で1・4ポイント減と(中略)一連の問題で傷を負った政権のイメージは回復し切れていない。最近の調査では、安倍首相の「人柄」に対する評価が大きく落ち込んだまま低空飛行を続けているのだ。

産経新聞社は偏向が酷く(中略)の部分には
ほぼ横ばいで、森友・加計学園問題による下落期からは脱した感がある。ただ

が入る。この二十八文字を除去すると、まともな記事になる。それにしても下落したのに横ばいと称し、しかも「森友・加計学園問題による下落期からは脱した」はひどい。

十一月二十七日(火)大前研一さん
President onlineに
安倍首相が実現させた公約はひとつもない

と題する大前研一さんの記事が載った。
本当にやりたいのは"憲法改正"だけ

と云ふ副題が付く。ここだけ私は大前さんと意見が異なる。安倍のやりたいのは、モリカケ問題を誤魔化したいだけだ。そのため憲法改正を出しては引っ込める。

十一月二十八日(水)読売新聞
安倍の支持率は下がってゐる。それなのに読売新聞のオンラインでは4ポイント上昇したと云ふ。題は
内閣支持率、4ポイント上昇53%…読売調査

これを検証しよう。
(前略)安倍首相とロシアのプーチン大統領は今月、首脳会談を行い、平和条約締結後に北方領土4島のうち歯舞、色丹の2島を引き渡すとした日ソ共同宣言を基礎に、条約の交渉を加速させることで合意した。この合意を「評価する」と答えた人は64%に上った。

北方4島のうち歯舞、色丹の2島を引き渡すとしたのは、今から六十年前の話だ。もし2島だけなら六十年待った甲斐が無い。この世論調査は2島以上を期待できるかも知れない内容で、それなら「評価する」が64%に上るだらう。それと同時に安倍の支持率を聞けば、本当は「支持しない」なのに、うっかり「支持する」と答へる人も多い。新聞社がこんなでたらめをやっては駄目だ。(終)

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