千二百二十七(モリカケ疑獄百六十六) 一番信頼ないのは安倍
平成三十戊戌
十一月七日(水)
安倍が次のやうに発言した。jiji.comによると
「一番信頼されてないのは国会議員だ」。安倍晋三首相は1日夜、東京都内のホテルで開かれた自衛隊記念日のレセプションでのあいさつで、自嘲気味に語り、会場の笑いを誘った。

安倍も国会議員の一人だから間違ひではないのだが、より正しくは
「信頼されてないのは国会議員で、その中の一番は私だ。」

これだと会場は大爆笑だらう。さて、学園関係者で一番信頼されてゐないのは、誰だらうか。嘘をついたとされる事務局長か、それとも曖昧な処分で誤魔化した理事長か。

十一月八日(木)
加計学園の記者会見で、まだ紹介してゐない各マスコミを取り上げたい。まづは朝日新聞Digitalに載った
加計氏の会見 説明になっていない

と題する社説で、
世の中の疑問や批判にしっかり向き合おうという気持ちは、どうやら一切ないようだ。加計学園の加計孝太郎理事長の記者会見は、またしても何の中身もないまま終わった。

で始まる。記事は中盤で
会見で理事長は、面会の事実はなく、学園の事務局長が県の担当者と会った際に「勇み足」で作り話をし、それが文書に残ったとの釈明を繰り返した。(中略)県文書には、首相と理事長の面会がなかったとしたら、つじつまの合わない記述がいくつもある。一方、理事長は、自身の行動を当時の記録に基づいて説明するわけでもなく、ただ口頭で面会を否定するだけだ。

社説は終盤で
疑惑が持ちあがって1年5カ月。行政の公正公平が疑われ、信頼回復にほど遠い状態が続く。(中略)臨時国会では、加計学園や県の関係者を招致し、今度こそ真相の解明に取り組む必要がある。首相も、この問題を引きずったままでは、まともな政権運営はできないと自覚すべきだ。


十一月九日(金)
次は、週刊朝日11月2日号に載った
室井佑月「デカい炎を上げて」

と云ふ記事だ。
10月になるとテレビで新ドラマがはじまる。でも、あたしがいちばん楽しみにしているのは、こっちのドラマ。
今月下旬から開かれる臨時国会。
森友学園の土地に埋まっていたゴミは、実際は3メートルまでのところに埋まっていたらしい。計測も、3メートルまでだったとか。
だとすれば、約8億円の値引きの根拠も嘘ということになる。

次に
加計学園問題についても、加計理事長が再度会見を開いたが、あれだけ問題になった愛媛文書を読んでなかったり、安倍首相の名前を事務局長が勝手に語ったということにしたり。
でもって、事務局長は会見に姿を現さなかった。
事務局長が勝手にいったことだから許せといわれたわけだが、その証拠も提示しない。それで許されるわけがないだろう。加計学園には税金が440億円ほど投入されているのだ。

最後に
ジャーナリストの山岡俊介氏が追っていた安倍晋三事務所と暴力団の関わりについて。
暴力団に通じる人物が刑務所から出てきて、安倍事務所と交わした、選挙妨害工作の決定的証拠となる3通の文書が出てきた。それらすべてに、安倍首相がこの問題に直接関与していることを示す記述があった。


十一月十日(土)
五日前の朝日新聞Digitalによると
安倍晋三首相は5日の参院予算委員会で、(中略)立憲民主党の杉尾秀哉氏(中略)は加計氏による10月の記者会見を引用。記者団が過去の首相の答弁で「(加計氏から)新しい学部や学科の新設に挑戦していきたいという趣旨のお話は聞いた」と指摘したところ、加計氏が「そういう風に言われればしたことがあるかもしれない」と答えた。杉尾氏はこのやり取りを取り上げ、「ビジネスの話が出たことは間違いない」と指摘した。
これについて安倍首相は「(中略)新しい学部や学科の新設に挑戦したいという趣旨の話を聞いたことがある、ということは何回も申し上げてきた」と強調。その上で「これと全く矛盾がないと思う」と語った。

無二の親友が、旅行に行ったと話したとする。普通は「どこに行ったのですか」と訊く。同じやうに「新しい学部や学科の新設に挑戦していきたい」と云はれたら、どんな学部、学科なのかは99.9%の確率で訊く。それなのに安倍は0.1%だと言ひ張る。
「全く矛盾がない」と云ふが、全部が嘘なら矛盾を生じるはずがない。そもそも矛盾を生じないやうに嘘をつき続けたのだから。

十一月十一日(日)
現代ビジネスに
不祥事連発も安倍首相は「想定内」この在庫一掃内閣が生まれた理由
ウラには、来夏の参院選への不安が…

と云ふ見出しで戸坂弘毅さんの記事が載った。
新聞各紙は「石破茂と戦った今回の総裁選で、麻生派、二階派、岸田派など各派の力に頼ったことで「論功行賞人事」を行わなければならなくなった」などと評した。

そして不祥事が次々に現れた。
今回の組閣直後、安倍は親しい永田町関係者にこう本音を漏らしていた。
「今回は、二階(俊博・幹事長)さんをはじめ派閥領袖に恩を売るために、各派の意向を最大限受け入れて組閣した。問題が出るなんて初めから分かっているが、深刻な問題なら直ちに首を斬ればいい。
それに、首を斬って新たな閣僚を起用すれば、また恩を売れるし、問題閣僚を押し込んできた領袖は私に文句を言えなくなるからね」

更に来年の参議院選挙に向けて
安倍周辺では、今後、問題閣僚を交代させつつ来年の通常国会終了までしのぎ、参院選直前に再び内閣改造を断行して清新かつ政策通のメンバーを揃え、支持率を上げてから参院選に臨む――とのプランも検討されている。

さうさせないために、在庫一掃閣僚、モリカケなど攻めどころを休むことなく攻めて、支持率を十分に下げておく必要がある。

十一月十二日(月)
私はTwitterで小沢一郎さんの投稿を受け取るやうに設定してある。そしてTwitterへの投稿はメールに転送するやうに設定してある。
小沢一郎(事務所)‏認証済みアカウント @ozawa_jimusho
法律を守らせるべき大臣が堂々と法律を破る。一般国民は取り締まられるが、「お友達」は何をやっても許される。このままでは「人権格差社会」になる。 片山さつき氏の広告看板を追及(共同通信) - Yahoo!ニュース https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181107-00000164-kyodonews-pol … @YahooNewsTopics 9:46 - 2018年11月8日

これが四日前に来たメールだ。

十一月十三日(火)
アメリカの中間選挙で、共和党は下院で過半数を維持できなかった。上院では過半数を維持した。常識で考へれば、これは敗北だ。トランプも内心はともかく表面的には強気のふりをして、大勝利だとTwitterに書き込んだ。これは選挙運動をしてきた共和党支持者へのねぎらひでもある。
それなのに、安倍が祝意を述べた。日経新聞によると
首相、トランプ大統領に祝意 米中間選受け電話協議

と云ふ見出しで
安倍晋三首相は9日午前、トランプ米大統領と電話で約10分間協議した。日本政府の説明によると、首相は6日の米中間選挙で与党・共和党が上院の過半数を維持したことなどを受け、お祝いを伝えた。

安倍は日本の自民党、トランプはアメリカの共和党。トランプが党支持者をねぎらふのは当然だが、安倍がトランプをねぎらふ必要はない。議席を減らしたのに祝意とは呆れる。無教養な男だ。(終)

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