千百六十六(モリカケ疑獄百三十八) 上が腐ると下まで腐る(癌患者に「いい加減にしろ」ヤジ)
平成三十戊戌
七月十五日(日)
モリカケ問題の焦点は、(1)首相が国会で嘘の答弁をしてよいのか、(2)疑惑があるのに証人喚問をやらなくてよいのか、の二点になった。上で、首相兼自民党総裁がこのやうな対応をすると、下で、自民党議員が腐る。穴見陽一(大分1区、当選3回)は衆院厚生労働委員会で、参考人の肺がん患者に向かって「いいかげんにしろ」とヤジを飛ばした。
この男、喫煙者だ。そして安倍と同じ細田派だ。上の人間の(国会嘘答弁、証人喚問拒否)ばかりて育つと、かう云ふ人間になる。

七月十六日(月)
自民党が世襲制限を骨抜きにしさうだ。読売オンラインに
自民の世襲制限、骨抜き…「逆差別だ」批判噴出

と云ふ見出しの記事が載った。原案では
国政選に向けた公募での候補者選考には「必要かつ十分な時間を確保しなければならない」とし、注釈に「24か月」と明記した。選挙直前に議員が引退表明し、なし崩し的に親族が後継となるケースを防ぐのが狙いだ。

この程度は当り前だ。それなのに
「逆差別だ」などと批判が噴出し、「地元の後援会と一緒に離党する」(ベテランら)とけん制する向きもあった。こうした声に配慮し、「骨抜きの表現になった」(若手)格好だ。

「地元の後援会と一緒に離党する」と発言したのは誰なのかはっきりさせるべきだ。それにしても「地元の後援会と一緒に離党する」とは、党執行部もなめられたものだ。党総裁が安倍だからこんなことになる。党が国民のための政治をすれば、こんなふざけた発言が出るはずがない。
野党は「世襲の安倍首相みたいな人間を出さないためにも、自民党の世襲骨抜きに反対しませう」と演説するとよい。自民党が、党内の話だと言ってきたときは、学園内の話(事務局長が嘘をついた?)が国会審議に大きく影響を与へた一件を挙げればよい。

七月十七日(火)
上が腐ると下まで腐る典型は文部科学省だ。十一日前に科学技術・学術政策局長が受託収賄容疑で逮捕された。毎日新聞のWebページによると
便宜を図るよう依頼された昨年5月、佐野太容疑者(58)は官房長だった。社会の強い批判を浴びた天下りあっせん問題の監督責任を問われて文書厳重注意を受けた直後で、加計学園問題が報じられた時期とも重なる。

今回の逮捕に
立憲民主党の辻元清美国対委員長は「行政の私物化だ」と記者団に述べて批判。森友・加計問題を念頭に「タイは頭から腐ると言うが、行政のトップ(首相)が行政をゆがめたり、私物化してもいいというような空気を作ると、しっぽまで腐ってくるんじゃないか」と指摘した。
国民民主党の玉木雄一郎共同代表は「首相官邸を中心に政治責任は免れない」と記者団に語った。

今こそ首相官邸を中心に責任を取り、一斉に辞任すべきだ。

七月十八日(水)
受託収賄の舞台となった東京医科大について日刊スポーツは
事業が選定された「私立大学研究ブランディング事業」の16年度分で、獣医学部新設問題が問われている「加計学園」(岡山市)が運営する千葉科学大と岡山理科大が選ばれていた。(中略)野党は国会内で開いたヒアリングで、同事業での大学選定までの経緯に「お手盛りやお友達の利権が入り込む余地があるのではないか」と指摘。東京医科大の問題で佐野容疑者が、自ら選定に「後押し」したと一部で報じられたこともあり、“口利き”が通じた疑いがあるとして、大学が事業に選ばれる過程の詳細な情報公開を求めたが、文科省は捜査中を理由に説明を避けた。(中略)選定のプロセスが明確にならない限り、加計系2大学の選定も含めて、疑惑が深まりそうだ。


七月十八日(水)
5月24日Literaに
日大アメフト部よりヒドい! 安倍首相が次から次へとデタラメ答弁、安倍の嘘を必死に庇う側近たち…もはやカルトだ

と題する記事が載った。
安倍首相は呆れるような発言を連発している。
たとえば、昨日おこなわれた衆院厚生労働委員会では、こんなことを言い出した。
「国会答弁との関係で文書を廃棄することは不適切であり、誠に遺憾だ」
「国民の信頼回復に向けて私も、その責務を果たしていく決意だ」
「誠に遺憾」って、何を第三者ぶっているのだろうか。ようするに、安倍首相は「文書の改ざんも破棄も財務省理財局が勝手にやったこと」と言わんばかりに他人事を装ったのだ。

加計学園についても、やはり同じ日の衆院厚労委員会で安倍はかう答へた。
首相動静などで調べるしかないが、それを見るかぎりお目にかかっていない

しかし安倍は、同じ日に次のやうにも答弁してゐる。
「(首相動静は)必ずしもすべての方々が公表されるわけではない」
自分から「首相動静が根拠だ!」と言っておいて、自分で「首相動静はあてにならない」と認める。──いかに安倍首相が、無理のある嘘のために支離滅裂の状態に陥っているかがよくわかるだろう。

嘘はまだある。
安倍首相は愛媛県の新文書が公表された翌朝、加計理事長との面談を否定した際、「念のため、昨日、官邸の記録を調べたが、確認できなかった」と述べた。だが、官邸の入館記録は速やかに「破棄」していると菅義偉官房長官らが説明してきたもの。それを、安倍首相は「調べた」と言ってしまったのだ。

記事は結論として
“錯乱総理”を取り巻く側近たちも必死だ。(中略)内閣官房が回答書を出したが、そこには、こう書かれていた。
〈ご指摘の点については、総理より「ご指摘の平成27年2月25日に加計理事長とお会いしたことはありません。」と申し上げているところに尽きるものと存じます〉
根拠は「総理が言っているから」……。もはやこの国の総理はカルト教団の教祖のような絶対的存在となっているらしい。しかし、その教団に入信していない国民からすれば、こんな馬鹿げた回答はない。だが、これがれっきとした安倍内閣官房からの「回答」なのである。

自民党の非安倍派はカルトに入信はしてゐない。一刻も早く教祖とは手を切ったほうがいい。公明党も、カルトの教祖とは手を切るべきだ。(終)

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