千百四十三(その百二十三) 加計学園の職員嘘発言は重大事件に発展する
平成三十戊戌
五月二十八日(月)
加計学園が、加計学園の職員が愛媛県に嘘をついたかもしれないと発表したことは、重大事件に発展するだらう。早速愛媛県知事が、もしさうならまづ愛媛県に謝罪すべきなのにそれをせずに発表したことは変だと語った。そのとほりだ。謝罪せずマスコミに発表するのは変だ。
もう一つ、加計学園の発表が嘘かどうか調べる方法がある。これだけ世の中を騒がせたのだから、嘘をついたと加計学園が発表した職員の名前は公表すべきだ。世間から大変な避難を浴びることだらう。加計学園が今すぐすべきことは、ウソをついたと発表したのは誤りだったと訂正すべきだ。さもないとこの職員は社会全体から大変な避難を浴びることになる。

五月二十九日(火)
加計学園の発表が正しいなら、愛媛県と今治市は嘘をつかれたことになる。今後、補助金の支出は停止すべきだ。そればかりではない。過去に支出した補助金は返還させるべきだ。
職員が嘘をつかなかったとすると、加計学園が嘘をついたことになる。この場合も補助金は返還させるべきだ。いづれにせよ、どちらかが嘘をついたことが確定した。このままでは日本の学校法人全体が世間から「嘘をつく団体」とみなされてしまふ。否、日本の私学全体が外国から嘘をつく学校と見做されてしまふ。文部科学省は早急に、加計学園の解散または理事長の交代を検討すべきだ。

五月三十日(水)
フジテレビのホームページFNNによると、国会では
共産・小池書記局長「総理の名をかたり、架空の面談をでっち上げ、獣医学部新設を実現しようと言ったと、総理がカンカンに怒らなきゃいけないはず。それなのに平然としている」
安倍首相「私は常に平然としています」

安倍が常に平然としてゐるはずがない。私のホームページが安倍と全面対決に至ったのは、安倍が頭にきて二つのことをしてからだ。まづ突然獣医学部新設の話がでたとき、不愉快な話だとは思った。それでは今まで努力して入学試験を突破した学生や、努力して卒業した現役の獣医さんたちが不利益を被るからだ。とはいへ何とか落としどころを見つけるべきだと考へた。
そこに安倍政権は、突然前川さんの個人情報を流出させた。更に安倍が獣医学部全国展開を叫び、安倍の側近がテレビで、ずっと批判されたので頭にきて発言したと解説した。これで「私は常に平然としています」が嘘だと判る。

次に今治市長は批判されるべきだ。朝日新聞デジタルによると
「県と市に誤った情報を与えた」と学園がコメントを出したことについて、今治市の菅良二市長は29日の会見で「学園と県、市は一体で取り組んできた。(実際は面会がなかったという)学園の言うことを信じたい」と述べた。

嘘をつかれたのに信じたいとは呆れる。
「虚偽報告を受けて補助金を出すのは信義則違反では」と問われた菅市長は「現在の学園の姿勢を前向きに見ている。これからどういう獣医学部を育てていくか。その流れを大事にしたい」と語った。

菅は自分のカネではないからそんなことが云へる。もし自分が融資した団体にこんなことがあったら、真っ青になって理事長か経理担当者のところに行くだらう。市のカネなら自分に関係ないと云ふ男は市長に不向きだ。

五月三十一日(木)
或る官僚が嘘をつきとおしたとする。その男の人生は不利になる。それとは別の話で、官房機密費がどこに流れるかは不明だ。
政権をかばって半生を台無しにする男がゐるとする。仮の話だからその男が官僚なのか学校法人職員なのかなどと前提条件がある訳ではない。しかしこの男にどこか別のところからカネが来るのか来ないのかを調べる必要はある。

六月一日(金)
朝日新聞デジタルによると
加計孝太郎理事長が安倍晋三首相と面会したと県の文書に記されている問題で、学園の渡辺良人事務局長が31日、松山市の県庁を訪れ、「県と市に誤った情報を与えた」とのコメントを出したことについて謝罪した。記者団の取材にも応じ、面会の発言は「たぶん自分が言ったのだろうと思う」と話した。

まづ、31日が終った段階で加計学園は県に謝罪してゐない。例へば盗人が口先で謝罪したとする。この段階では謝罪したことにならない。盗品を返還した段階で口先の謝罪が有効になる。加計学園も同じで、県から受け取った補助金を返還した時点で謝罪したことになる。
さて、これだけの嘘をついたのだ。加計学園は事務局長なる男を懲戒解雇するだらう。この男は世間から大変な批判を浴びることだらう。残りの人生をどうするのか。

加計学園は国会で質疑が行はれる直前にファックスを流した。国会の審議に重大な影響を与へることは、十分に承知の上で行った。こんな重大なことは当然、理事会に図ったのであらう。理事会に諮ったかどうかとその内容を公表すべきだ。理事長が退陣するか、理事全員が退陣するか、加計学園は解散するか。今、加計学園は重大な岐路に立たされてゐる。

六月二日(土)
産経ニュースによると
加戸守行前愛媛県知事は31日、(中略)愛媛県や同県今治市に虚偽の説明をしていたとして謝罪したことに関し「軽い気持ちで言った言葉が一人歩きした、とみている」と述べた。

嘘を軽い気持ちとは驚く。こんな思想を許したら、誰かが加戸にナイフを突き刺し「軽い気持ちで手に持ったナイフが一人歩きした」と言ったとしても、加戸は笑ってゐなくてはいけない。更に
「オーバーに言っただけだ。」「加計学園の気持ちは理解できる」

とも話した。嘘を「オーバーに言っただけ」「気持ちは理解できる」とは呆れる。こんな男が県知事だったとは、99%の国民が信じられないだらう。

六月三日(日)
加計学園の謝罪問題について日刊スポーツのホームページは
渡辺氏の一方的な主張であり、首相と加計氏との面会が虚偽だとする証明にはならない。立憲民主党の枝野幸男代表は会見で、「渡辺氏はヘラヘラ笑いながら(取材に)答えていた。あの対応を見る限り、『うそをついた』と言っていること自体がうそだと思う」と指摘。「もし本当にうそを伝えたなら、常識的に解雇でもおかしくない。総理からも『けしからん』という発信がなければならない」とも指摘。首相の抗議や加計氏による解雇処分などがない現状を踏まえると、「渡辺氏の言い訳はうそだ」との認識を訴えた。

まったくそのとほりだ。安倍は抗議するか。加計学園は事務局長を解雇するか。国民の注目が集まる。(完)

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