千百三十七 4.タイフェスティバル
平成三十戊戌
五月十二日(土)タイフェスティバル
本日は代々木公園でタイフェスティバルが開かれた。かつては毎年行ったが、数年前にすごく混んだときがあり、今年は久しぶりの参加だった。ひととほり観るとき、渋谷側入口の近くでモン族の小物入れを買った団体が、今回も出店してゐた。ブースにゐた女性と、ミャンマー人の通訳さんは日本語が上手ですね、と話をした。その女性も通訳さんから日本語を習ふと云ふので、タイの方ですかと訊くと日本人だった。日本人がミャンマー人から正しい使用法、正しい文法を習ふこともありか、などと考へた。
前に来たときと比べて休憩所が何箇所か設けられ、今年は混雑をあまり感じなかった。とはいへかなりの人出で、代々木駅前からの通りに近いレストランは長蛇の列だった。私はまづシンハービール、暫くしてチャンビール(どちらも500円)を飲んだ。最初チャンビールが目に入ったが、私が二十年程前に数か月タイに出張のときはシンハービールを飲んだ。だからこの順番で飲んだ。
ステージのランナー・ウィエンコーサイ舞踊団を観た(10:50-11:20)。在日タイ人がかなりたくさん観に来た。日本人は目と耳が西洋に慣れてしまったから、民族芸能を鑑賞するときは、芸術性と娯楽性の二つを見つけられるかを自分自身に試しながら鑑賞するとよい。芸術性では西洋音楽とは異なる音程と単音、綺麗な衣装と独特の指の動き。娯楽性では花などを高貴な女性に贈らうとする男性と、剣を持った男性の動作と衣装。これらを見つけることができた。
このあと赤ワイン(150ml、400円)を飲んだ。前に靖国神社でタイフェスティバルを一回行なったことがあった。そのときはタイのワインを何杯か飲んだので、今年も一杯飲んだ。昼食を探すうちにタニット・シークリンディ(人間国宝)によるクルイ(縦笛)の演奏(11:50-12:05)が始まったので、再び席に座って鑑賞した。伴奏が西洋楽器と西洋音階なのが意外だった。人間国宝と言っても伝統楽器を使ふだけで、あとは時代の流れに合はせて観客を確保する。これがタイの人間国宝なのかも知れない。
このあと、ご飯に卵焼き、挽き肉炒め、ピーマンと玉ねぎなどの入ったビーフンの三点弁当(Aセットと称してゐた、500円)を食べた。休憩所は私が10時10分に着いたとき、既にほぼ満席だったので、12時過ぎに空いてゐるはずがない。歩道橋の途中で食べた。タイレストランでこの程度の弁当だと400円か。それほど高くはない。ビールは高いが、出店以外の屋台でも日本の缶ビールが500円だから、輸入品にしては割安か。合計1900円で楽しい2時間半を過ごせた。

五月十二日(土)帰宅前の準備と帰宅後のまとめ
タイフェスティバルはタイフードフェスティバルを改称したさうだ。さう云へば以前は食事が目的の人たちで大変混雑したことを思ひ出した。靖国神社で開催したのは2011年で、このときは5月の代々木公園を中止し、10月に開催した。
タイフェスティバルはタイ王国大使館の主催で、だから開会式は選抜者だけが入場出来て、しかも終了後に仮設大型テントで果物などを食べるらしい。我々庶民からは特権階級に見え勝ちだが、不満はまったくなく、タイと日本の友好に貢献する人たちなのだと思ふ。それより大使館主催でこれだけたくさん人が集まるのはたいしたものだ。
数年前に、あまりに混雑するのでその何週間かあとに行はれたラオスフェスティバルにも行ったところ、ゆったりと観ることができた。ラオス語はタイ語の東北方言とほぼ同じだし、タイレストランが多数ラオスフェスティバルにも出店するので、タイフェスティバルと同じものをゆったり味はへる。
私は在日ミャンマー人のお寺によく参詣するが、これは近くにタイのお寺が無いためで、そのため今ではミャンマーにより親近感を持つが、タイフェスティバルに行ったりタイレストランで弁当を買ったりすると、タイへの親近感を回復する。
タイフェスティバルは出店希望が多く抽選で、出展料はレストラン31万円、生鮮果物販売と飲料23万円、物産とサービス23万円、ドリンク53万円。NPOなどは無料だと思ふ。寺院の出展が無かったのは残念だった。
偶々タイの僧侶にお会ひした。ステージの立ち見エリアに橙色の衣が目に入った。早速近付いて声を掛けるとカンボジアの寺院にタイから出張で来てゐる僧で、隣にゐた老年の女性によると、先日カンボジアフェスティバルにもその女性が来たが、そのときはカンボジア人の僧だった。日曜なら僧がゐるから英語で話すことができるとのことだったので、その僧に英語で話し掛けたがほとんど(と云ふか完全に)通じなかった。
カンボジアフェスティバルのあと、家に帰って調べるとカンボジア寺院の近くにラオス寺院もある。老婆からカンボジア寺院はどこのバス停、ラオス寺院はどこのバス停と教へてもらったが、本数が少なく歩いてしまはうと思ったから、耳を素通りした。
家に帰りチャンビールを調べると今ではシンハーはシェアが7%。安価なチャンビールがシェアを伸ばしたため、シンハーも廉価版のレオビールを発売してシェアを取り戻したさうだ。会場ではレオは飲まなかった。(完)

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