千五十三(その六十七) 加計学園理事長面会三大臣の一人、山本幸三の暴言を許すな
平成二十九丁酉年
十一月二十七日(月)
加計学園理事長面会三大臣の一人、山本幸三がとんでもない暴言を吐いた。時事通信のJIJI.COMによると
自民党の山本幸三前地方創生担当相が23日夜、北九州市で開かれた三原朝彦同党衆院議員の会合のあいさつで、アフリカ政策をライフワークとする三原氏に触れ「何であんな黒いのが好きなのか」と発言していたことが分かった。不用意な発言で人種差別との批判を招きそうだ。

とんでもない人種差別だ。その二日後、山本は
「誤解を招くということであれば撤回したい」と語った。

だとすれば、山本はまだ発言を撤回してゐないことになる。山本の発言を誤解した人はゐない。多くの国民がその人種差別に呆れそして怒ってゐる。

十一月二十八日(火)
山本の発言内容はひどいが、その後の言ひ訳もひどい。毎日新聞のホームページによると
「アフリカが『黒い大陸』と呼ばれていたことを念頭にとっさに出た言葉だった。差別的な意図はないが、表現は撤回したい」と話した。

アフリカと云へば誰もが黒人を連想する。この場合の黒人は白人、黄色人種と区別するための表現なので差別ではない。差別ではないが誤解を避けるためアフリカ系と呼ぶこともある。しかしサハラ砂漠より北側は黒人ではないから、アフリカ系より黒人のほうが適格だ。
誰もが山本の「あんな黒いの」発言を聞いて黒人を連想するのに、山本だけは『黒い大陸』だと言ひ張る。人種ではなく大陸だと言ひ訳したつもりらしい。しかし黒い大陸とは、黒人が住み、そしてヨーロッパの列強が植民地にしたことも意味し、更には奴隷としてアメリカ大陸に連れてきたことも意味する。山本の『黒い大陸』は三重差別だ。下手な言ひ訳をするから三倍になった。
因みに私は、上座部仏教を中心にすべての宗教がそれぞれの伝統を保持したまま止観方法の相違として統一できるとこれまで主張し、その上座部仏教の本拠地が現在ではスリランカで、シンハリ人とタミル人はともに肌が黒い。インド南部も黒い。人種学ではアフリカの黒人はネグロイド、スリランカとインド南部はオーストラロイドで別系統だが、見た限りは同色だ。日本人は、肌の黒い人たちをもっと尊重すべきだ。難しいことではない。白人と黒人を同等に扱へばよい。

十二月一日(金)
山本の下手な言ひ訳はまだある。
アフリカ大陸を紹介する意味で使った

アフリカ大陸がどこにあるのかさへ知られてゐないなら、紹介する意義はある。誰でも知ってゐるアフリカ大陸を、なぜ山本が紹介する必要があるのか。下手な言ひ訳ばかり繰り返すから、かう云ふことになる。(完)

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